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チャンピオンズカップ
惨敗
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スポーツ紙には、榊の采配を疑問視する内容の記事が掲載されていた。
(チャンピオンズカップという短期決戦に於いて、勢いのある選手に対して無謀にも勝負をするとは、甚だ疑問に思う。
寒さが原因で敗けたとコメントしているが、そんな事は無いと声を大にして言いたい。
寒いのは相手も同じ。
では、その寒さをどうやって対策をとらなければならないのに、榊監督はとにかく寒いから敗けたの一点張り。
こんな指揮官の采配では日本一なんて、夢のまた夢だと忠告したい)
評論家やOBからでも、(巷では榊監督の事を名将だなんて持て囃されているが、単純に調子に乗ってるだけだ)とかなり厳しい意見だ。
そして第三戦目は、本拠地さいたま S Villageに戻って是が非でも戦績をイーブンに持ち込みたいところ。
だが、更なる追い打ちがGlanzを襲う。
白石、徳川、クロフォードの3人がニックスフィールドでの寒さが原因で発熱。
しかも、3人ともインフルエンザという診断で、大幅な戦力ダウン。
この離脱が決定打となった。
飛車角どころか、金銀の駒までも失ったGlanzはニックスに太刀打ち出来る筈も無く、一勝も出来ずにストレート敗けを食らい、ニックスに日本一の座を献上した。
シリーズMVPは、2勝を挙げ、16イニング無得点、19奪三振を記録した尾崎が受賞。
推川は6安打5打点の活躍で敢闘賞を獲得。
一方Glanzはいいとこ無しに終わり、ニックスに一矢報いる事すら出来なかった。
「もう一度やり直しだっ!あんな状況で試合なんて出来っこねぇだろ!
オレは絶対に認めないぞっ!」
怒り心頭の榊は無効だと主張するが、勿論覆る筈も無く。
「もういいじゃねぇか、終わった事だし」
「んだな(^ ^)」
財前とひろしは何とか宥めようとするが、一向に収まる気配は無い。
「オマエらが納得してどうすんだよ!あれはインチキだろ!」
「いい加減にしろよ!」
「んだな(^ ^)」
「うるせぇ!いつまでもグダグダ言ってんじゃねぇ!」
見かねたGM補佐の中田が榊を一喝する。
「だってよぉ…」
「だってもへちまもねぇ!敗けは敗けだ!潔く敗けを認めろ、みっともねぇ!」
「…」
こうしてチャンピオンズカップはニックスの圧勝で幕を閉じた。
その翌日、Glanzは財前ヘッドコーチの退団を発表。
退団の理由として、まだまだ勉強不足なので、外から野球というものを今一度勉強し直す為との事。
同期のライバルでもある吉川が現役を引退した事もあり、自分も身を引くべきだと感じた。
これで今年の全日程が終了した。
各球団は来季に向け、新たな戦力補強をスタートする。
また、FA権を取得した選手の動向も気になる。
ストーブリーグが始まった。
(チャンピオンズカップという短期決戦に於いて、勢いのある選手に対して無謀にも勝負をするとは、甚だ疑問に思う。
寒さが原因で敗けたとコメントしているが、そんな事は無いと声を大にして言いたい。
寒いのは相手も同じ。
では、その寒さをどうやって対策をとらなければならないのに、榊監督はとにかく寒いから敗けたの一点張り。
こんな指揮官の采配では日本一なんて、夢のまた夢だと忠告したい)
評論家やOBからでも、(巷では榊監督の事を名将だなんて持て囃されているが、単純に調子に乗ってるだけだ)とかなり厳しい意見だ。
そして第三戦目は、本拠地さいたま S Villageに戻って是が非でも戦績をイーブンに持ち込みたいところ。
だが、更なる追い打ちがGlanzを襲う。
白石、徳川、クロフォードの3人がニックスフィールドでの寒さが原因で発熱。
しかも、3人ともインフルエンザという診断で、大幅な戦力ダウン。
この離脱が決定打となった。
飛車角どころか、金銀の駒までも失ったGlanzはニックスに太刀打ち出来る筈も無く、一勝も出来ずにストレート敗けを食らい、ニックスに日本一の座を献上した。
シリーズMVPは、2勝を挙げ、16イニング無得点、19奪三振を記録した尾崎が受賞。
推川は6安打5打点の活躍で敢闘賞を獲得。
一方Glanzはいいとこ無しに終わり、ニックスに一矢報いる事すら出来なかった。
「もう一度やり直しだっ!あんな状況で試合なんて出来っこねぇだろ!
オレは絶対に認めないぞっ!」
怒り心頭の榊は無効だと主張するが、勿論覆る筈も無く。
「もういいじゃねぇか、終わった事だし」
「んだな(^ ^)」
財前とひろしは何とか宥めようとするが、一向に収まる気配は無い。
「オマエらが納得してどうすんだよ!あれはインチキだろ!」
「いい加減にしろよ!」
「んだな(^ ^)」
「うるせぇ!いつまでもグダグダ言ってんじゃねぇ!」
見かねたGM補佐の中田が榊を一喝する。
「だってよぉ…」
「だってもへちまもねぇ!敗けは敗けだ!潔く敗けを認めろ、みっともねぇ!」
「…」
こうしてチャンピオンズカップはニックスの圧勝で幕を閉じた。
その翌日、Glanzは財前ヘッドコーチの退団を発表。
退団の理由として、まだまだ勉強不足なので、外から野球というものを今一度勉強し直す為との事。
同期のライバルでもある吉川が現役を引退した事もあり、自分も身を引くべきだと感じた。
これで今年の全日程が終了した。
各球団は来季に向け、新たな戦力補強をスタートする。
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