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後半戦
厄介なペナルティ
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東北マーリンズを3タテにし、後半戦のスタートダッシュに成功したGlanzは、北九州へ舞台を移し、西地区2位のFukuoka Dodgersとの3連戦に挑む。
Dodgersも西地区首位の名古屋99ersを3タテにして勢いに乗り、ゲーム差を僅か0.5に縮める。
そんな中、日本プロ野球機構は仰天のルールを発表した。
そのルールとは、来年から最下位に沈んだ各地区の2チームは、翌年から自動的に別リーグへ移籍にするという事だ。
ネプチューンリーグの最下位2チームはアポロリーグへ。
アポロリーグ最下位の2チームはネプチューンリーグへ移籍という、入れ替えを行うというワケだ。
更に、3年連続最下位に沈んだチームは、ペナルティとして、主力選手の開幕から1ヶ月間強制的にファームへ降格させるという、前代未聞の条件も追加した。
個人タイトルを獲得した選手も該当され、問答無用にファームへ降格されるという。
又、FAやトレードで移籍した選手も対象となり、他球団で1ヶ月間ファームで暮らすこととなる。
この発表に各球団OBや評論家は大反対。
【リーグを入れ替わるなんて、とんでもない!】
【成績の良い選手までもがファームへ落ちるなんて、バカげてる!】
【こんな事をして、プロ野球の発展になるとでも思ってるのか!】
と非難轟々。
しかし、中には概ね賛成という評論家もいて、
【ぬるま湯体質の今のプロ野球には必要なペナルティだ】
【プロの世界はそれだけ厳しいという事。その覚悟を持って挑むべき】
といった意見もあった。
日本プロ野球機構は声明で、
「最下位に甘んじていながらも、上に這い上がるという意思が感じられない球団もある。
我々はプロ野球とは、常に厳しい条件下においてプレーをするという、意識を持って欲しい。
嫌ならば、最下位にならなきゃいいだけ」
と、反対意見を一蹴した。
当然この発表はDodgersの本拠地小倉ボールパークでも持ちきりとなり、報道陣は両軍ベンチに集まり、首脳陣に質問した。
「全く…とんでもねぇルールを作ったもんだな」
スポーツ紙を広げ、欠伸を噛み殺しながら榊が答える。
「監督としては、この案についてどうお考えですか?」
記者の1人が質問する。
「どうって…そりゃ、お上(日本プロ野球機構)が考えた事だし、コッチはそれに従わなきゃならんしなぁ」
「監督は現役時代、そのお上にやたら噛み付いてなかったですか?」
暴君として名高い榊は現役時代に何度もプロ野球機構とバトルを繰り広げた。
「だってあの頃はそんなにうるさくなかったじゃん?今はコンプラだ何だとうるさいし、下手な事言ったら、コッチが大変な目に遭うよ」
監督という立場上、言葉を選んで発言しないとあっという間に炎上してしまう昨今。
榊は今の世の中は窮屈だと感じている。
「まぁ、オレらはどんなルールや条件でも、優勝を狙うだけよ。
オレの意見はそんなとこかな」
そう言ってベンチ裏に引っ込んだ。
果たして、来年からプロ野球はどう変わっていくのか。
Dodgersも西地区首位の名古屋99ersを3タテにして勢いに乗り、ゲーム差を僅か0.5に縮める。
そんな中、日本プロ野球機構は仰天のルールを発表した。
そのルールとは、来年から最下位に沈んだ各地区の2チームは、翌年から自動的に別リーグへ移籍にするという事だ。
ネプチューンリーグの最下位2チームはアポロリーグへ。
アポロリーグ最下位の2チームはネプチューンリーグへ移籍という、入れ替えを行うというワケだ。
更に、3年連続最下位に沈んだチームは、ペナルティとして、主力選手の開幕から1ヶ月間強制的にファームへ降格させるという、前代未聞の条件も追加した。
個人タイトルを獲得した選手も該当され、問答無用にファームへ降格されるという。
又、FAやトレードで移籍した選手も対象となり、他球団で1ヶ月間ファームで暮らすこととなる。
この発表に各球団OBや評論家は大反対。
【リーグを入れ替わるなんて、とんでもない!】
【成績の良い選手までもがファームへ落ちるなんて、バカげてる!】
【こんな事をして、プロ野球の発展になるとでも思ってるのか!】
と非難轟々。
しかし、中には概ね賛成という評論家もいて、
【ぬるま湯体質の今のプロ野球には必要なペナルティだ】
【プロの世界はそれだけ厳しいという事。その覚悟を持って挑むべき】
といった意見もあった。
日本プロ野球機構は声明で、
「最下位に甘んじていながらも、上に這い上がるという意思が感じられない球団もある。
我々はプロ野球とは、常に厳しい条件下においてプレーをするという、意識を持って欲しい。
嫌ならば、最下位にならなきゃいいだけ」
と、反対意見を一蹴した。
当然この発表はDodgersの本拠地小倉ボールパークでも持ちきりとなり、報道陣は両軍ベンチに集まり、首脳陣に質問した。
「全く…とんでもねぇルールを作ったもんだな」
スポーツ紙を広げ、欠伸を噛み殺しながら榊が答える。
「監督としては、この案についてどうお考えですか?」
記者の1人が質問する。
「どうって…そりゃ、お上(日本プロ野球機構)が考えた事だし、コッチはそれに従わなきゃならんしなぁ」
「監督は現役時代、そのお上にやたら噛み付いてなかったですか?」
暴君として名高い榊は現役時代に何度もプロ野球機構とバトルを繰り広げた。
「だってあの頃はそんなにうるさくなかったじゃん?今はコンプラだ何だとうるさいし、下手な事言ったら、コッチが大変な目に遭うよ」
監督という立場上、言葉を選んで発言しないとあっという間に炎上してしまう昨今。
榊は今の世の中は窮屈だと感じている。
「まぁ、オレらはどんなルールや条件でも、優勝を狙うだけよ。
オレの意見はそんなとこかな」
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