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インターカンファレンス後半
折り返し地点
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インターカンファレンスも半分を消化し、折り返し地点に差し掛かった。
現在首位は甲府ブレーブスで、Glanzは4位という順位。
ゲーム差は首位と4.5ゲームで、逆転出来る可能性は十分ある。
ここまでGlanzはドルフィンズに1勝1敗。
マシンガンズに連勝し、札幌ウォーリアーズには1勝1敗のイーブン。
新潟パイレーツには連敗を喫し、長野ニックス相手に2連勝。
山口Knightsとの二連戦は1勝1分け、東京KINGDOMには連敗。
高松マリナーズには1勝1敗で一巡した。
そして今日から東京ボールパークにて、アポロリーグの覇者、東京KINGDOMとの首都圏ダービーマッチがスタートする。
KINGDOMは現在インターカンファレンスの2位。
監督兼選手の翔田翼が率いる球界の盟主で、最多の優勝回数を誇る。
今日の先発はGlanzが降谷、KINGDOMはエース登坂。
両チームのスタメンは、Glanzが
1(二) 石川 8
2(中) クロフォード24
3(遊) 白石 5
4(一) 徳川 23
5(右) 森高 7
6(左) 麻生 22
7(指) 城戸 6
8(三) 南方 1
9(補) 滝沢 9
(投) 降谷 14
1番の石川から5番の森高はほぼ固定されているが、6番からの下位打線はランダム式に変更されている。
これは、ひろしが各選手の調子を見て判断している。
先発の降谷はここまで4勝2敗、防御率は3.57という成績。150を超えるストレートと縦のスライダーで安定したピッチングに期待がかかる。
対するKINGDOMは
1(右) 稲葉 9
2(遊) 与田 2
3(中) 浅倉 8
4(三) 棚橋 3
5(指) ロドリゲス 44
6(補) 小室 5
7(一) 尹 25
8(二) 中村 7
9(左) 麻宮 31
(投) 登坂 18
KINGDOMは世代交代の時期に差し掛かっており、スタメンの殆どが20代前半の若いチームだが、才能溢れる選手に加え、翔田の手腕による起用法でインターカンファレンス首位を独走する。
クリーンアップの三人は勿論だが、今年レギュラーの座を掴んだ与田、尹(ゆん) は次世代のスター候補として売り出し中。
ショートを守る与田は167cmと小柄だが、パンチ力と広い守備範囲で投打に渡って活躍。
一方、尹は在日韓国人としてドラフト3位でKINGDOMに入団した4年目の22歳。
スイッチヒッターの彼は左右に打ち分けるバッティングは天性のもので、いずれは首位打者を獲得する逸材。
そして試合を締めくくるのは、プレイングマネージャーで不動の抑え翔田が最後に抑える。
かつては投手兼野手という二刀流で人気を博したが、現在はプレイングマネージャーとしての二刀流で王者KINGDOMを牽引する。
この日、翔田はある作戦を立てていた。
それは、3番を打つ白石との勝負を避け、4番徳川を心理的に揺さぶって打ち取るという作戦だ。
マウンド上の登坂はこれが7回目の先発。
ここまで4勝1敗、3.35という防御率。
昨年は14勝5敗、防御率2.64で最優秀防御率を獲得。
KINGDOMのエースとして更に風格を増してきた。
午後6時、試合が始まった。
トップバッターの石川は入念に足場を慣らしてバットを構える。
打率.306 本塁打3 打点21 盗塁はトップの24個を記録。
塁に出したらかなり厄介なバッターだ。
やや低めに上体を屈め、小室のサインを覗き込む。
大きく頷いてから、第1球を投げた。
胸元を突く、147 km/hのツーシームが決まった。
「ストライクワンっ!」
手元でシュートの様に鋭く変化した。
登坂の特徴は、153 km/hのストレート(フォーシーム、ツーシーム)にスライダー、カーブ、スプリットを投げ、特にツーシームとスプリットのキレは一級品だ。
奪三振率も高く、安定したピッチングでKINGDOMのエースとして君臨する。
石川はバットを短めに持っている。
セーフティバントや右打ちといった小技を上手く使いこなすが、元々は一発長打も兼ね備えたバッターだ。
2球目は外角のスライダーが外れてワンボール。
3球目、低めのツーシームに手を出すがファール。
4球目は緩いカーブをカットしてファール。
ワンボール、ツーストライクからの5球目、アウトコースギリギリのバックドア(ツーシーム)が決まり、見逃しの三振。
石川は「エッ」と言った表情で後ろを振り返るが、主審はストライクと判定。
腑に落ちない顔でベンチに戻った。
一塁側KINGDOMのベンチでは翔田が、腕を組みながら戦況を見つめている。
現在首位は甲府ブレーブスで、Glanzは4位という順位。
ゲーム差は首位と4.5ゲームで、逆転出来る可能性は十分ある。
ここまでGlanzはドルフィンズに1勝1敗。
マシンガンズに連勝し、札幌ウォーリアーズには1勝1敗のイーブン。
新潟パイレーツには連敗を喫し、長野ニックス相手に2連勝。
山口Knightsとの二連戦は1勝1分け、東京KINGDOMには連敗。
高松マリナーズには1勝1敗で一巡した。
そして今日から東京ボールパークにて、アポロリーグの覇者、東京KINGDOMとの首都圏ダービーマッチがスタートする。
KINGDOMは現在インターカンファレンスの2位。
監督兼選手の翔田翼が率いる球界の盟主で、最多の優勝回数を誇る。
今日の先発はGlanzが降谷、KINGDOMはエース登坂。
両チームのスタメンは、Glanzが
1(二) 石川 8
2(中) クロフォード24
3(遊) 白石 5
4(一) 徳川 23
5(右) 森高 7
6(左) 麻生 22
7(指) 城戸 6
8(三) 南方 1
9(補) 滝沢 9
(投) 降谷 14
1番の石川から5番の森高はほぼ固定されているが、6番からの下位打線はランダム式に変更されている。
これは、ひろしが各選手の調子を見て判断している。
先発の降谷はここまで4勝2敗、防御率は3.57という成績。150を超えるストレートと縦のスライダーで安定したピッチングに期待がかかる。
対するKINGDOMは
1(右) 稲葉 9
2(遊) 与田 2
3(中) 浅倉 8
4(三) 棚橋 3
5(指) ロドリゲス 44
6(補) 小室 5
7(一) 尹 25
8(二) 中村 7
9(左) 麻宮 31
(投) 登坂 18
KINGDOMは世代交代の時期に差し掛かっており、スタメンの殆どが20代前半の若いチームだが、才能溢れる選手に加え、翔田の手腕による起用法でインターカンファレンス首位を独走する。
クリーンアップの三人は勿論だが、今年レギュラーの座を掴んだ与田、尹(ゆん) は次世代のスター候補として売り出し中。
ショートを守る与田は167cmと小柄だが、パンチ力と広い守備範囲で投打に渡って活躍。
一方、尹は在日韓国人としてドラフト3位でKINGDOMに入団した4年目の22歳。
スイッチヒッターの彼は左右に打ち分けるバッティングは天性のもので、いずれは首位打者を獲得する逸材。
そして試合を締めくくるのは、プレイングマネージャーで不動の抑え翔田が最後に抑える。
かつては投手兼野手という二刀流で人気を博したが、現在はプレイングマネージャーとしての二刀流で王者KINGDOMを牽引する。
この日、翔田はある作戦を立てていた。
それは、3番を打つ白石との勝負を避け、4番徳川を心理的に揺さぶって打ち取るという作戦だ。
マウンド上の登坂はこれが7回目の先発。
ここまで4勝1敗、3.35という防御率。
昨年は14勝5敗、防御率2.64で最優秀防御率を獲得。
KINGDOMのエースとして更に風格を増してきた。
午後6時、試合が始まった。
トップバッターの石川は入念に足場を慣らしてバットを構える。
打率.306 本塁打3 打点21 盗塁はトップの24個を記録。
塁に出したらかなり厄介なバッターだ。
やや低めに上体を屈め、小室のサインを覗き込む。
大きく頷いてから、第1球を投げた。
胸元を突く、147 km/hのツーシームが決まった。
「ストライクワンっ!」
手元でシュートの様に鋭く変化した。
登坂の特徴は、153 km/hのストレート(フォーシーム、ツーシーム)にスライダー、カーブ、スプリットを投げ、特にツーシームとスプリットのキレは一級品だ。
奪三振率も高く、安定したピッチングでKINGDOMのエースとして君臨する。
石川はバットを短めに持っている。
セーフティバントや右打ちといった小技を上手く使いこなすが、元々は一発長打も兼ね備えたバッターだ。
2球目は外角のスライダーが外れてワンボール。
3球目、低めのツーシームに手を出すがファール。
4球目は緩いカーブをカットしてファール。
ワンボール、ツーストライクからの5球目、アウトコースギリギリのバックドア(ツーシーム)が決まり、見逃しの三振。
石川は「エッ」と言った表情で後ろを振り返るが、主審はストライクと判定。
腑に落ちない顔でベンチに戻った。
一塁側KINGDOMのベンチでは翔田が、腕を組みながら戦況を見つめている。
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