Baseball Freak 主砲の一振り 7

オープン戦

話題を独占

反町のピッチングはあっという間に話題になった。

何せ、今まで見たことも無い変化でバッターが為す術なく凡退するのだから、魔球と呼んでも大袈裟ではない。


反町は1試合に7,8球しか縦のシュートを投げられない。

腕にかかる負担が尋常ではない。

1イニング限定のピッチングとはいえ、入念なケアを怠れば右腕は壊れてしまう。

諸刃の剣でもあるのだ。


その後も反町はオープン戦で好成績を挙げた。


開幕まで後半月。


反町は6試合に登板して、1勝2ホールド、防御率は1.54と上出来だ。



反町だけではなく、ドラフト2位の比村も正捕手争いに名乗りを上げ、攻守にわたってアピールする。





そして開幕を1週間前に控え、中田監督はベンチ入りの25名を発表した。



【投手】


片山 19

降谷 14

中邑 18

桐生 21

伊達 28

金澤 29

冴島 16

真咲 32

ジェイク 34

梅澤 41

反町 15


【捕手】

滝沢 9

七海 36

比村 27

【内野手】

徳川 23

石川 8

白石 5

吉岡 2

南野 33

庵野 4

【外野手】

唐澤 1

城戸 6

森高 7

ジョーダン 10

小津 51


このメンバーで今年のペナントレースに挑む。



今年は攻撃力よりも、投手力や守備力に重点をおいたプレーを展開する為、近年セイバーメトリクスの影響により敬遠されつつある、スモールベースボールを積極的に行うつもりだ。


「何でもかんでも、メジャーの真似事ばっかしても仕方ないだろ。日本には日本のやり方ってモンがあるんだよ」


飄々とした表情で中田は言う。





開幕戦はホームのさいたま S VillageでFukuoka Dodgersとの三連戦がスタートする。



主砲の斐川をトレードで失ったDodgersだが、成長著しい2年目の島津と、4番を打つ卜部の打力で新生Dodgersを牽引する。





そして開幕の日がやってきた。