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試合よりも乱闘
ケンカ売りにきました
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6回の表、近衛に打席が回ってきた。
前の打席は痛烈なライナーだったが、ショートの真正面でアウトになった。
「さて、コイツの能力を試してみようかな」
先程購入したこけしバット(命名バイブ)に念じてみた。
(バイブよ、今こそお前の力を見せてもらおう)
(フフ、ご主人…我の力、とくとご覧あれ)
心なしか、バットの先端が少し光ったような気がした。
バッターボックスに入ると、サードを守っているガイルがヤジを飛ばす。
「よぉ、新人!どうせ打てっこないんだから、構えるだけムダだろw」
(ヘッ、ふざけたツラして随分とエラソーな口叩きやがるな)
ガイルは出っ歯で頬がコケており、ガイコツみたいな顔をしている。
(ご主人、初球を三塁方向へ流し打ちして欲しい)
バイブが能力を発揮する時がきた。
(OK、後は任せたぞ)
マウンド上のケインが初球を投げた。
何の変哲もない、126km/hのストレートが外角へ。
(今だ、ご主人!)
(了解っ!)
バイブの合図で近衛が逆らわずに左へ流した。
カァーン!という乾いた音と共に地を這うライナーがサードへ。
ドゴッ…
「グッ…」
ライナーはガイルの土手っ腹を直撃。
ガイルはうずくまったまま動かない。
ショートのジャミールがボールを捕るも、近衛は悠々と一塁セーフ。
「おい、ガイル!しっかりしろ!」
「ガイルさん、大丈夫ですか!」
「ダメだ、担架持ってこい!」
チームメイトがガイルの下へ駆け寄るが、ガイルはさっきの衝撃で気を失っている。
「オラァ!モタモタしてねぇで、さっさと交代しろっ!」
センターのハミルトンが吠える。
「し、審判…選手交代だ」
このチームは監督よりも、ハミルトンの方が主導権を握っている。
ガイルに代わって、控えのミッシェルが守備についた。
ガイルは失神KOされたまま、担架で運ばれ退場。
「ワイズスの分際で、ガイルを病院送りにするとは…こうなったら、ワイズスのヤツら全員病院送りにしてやる!」
ハミルトンが首を掻っ切るジェスチャーをすると、内野陣が大きく頷いた。
「どうやら、このヤンキー共を怒らせてしまったみたいだな」
こうなる事は想定内だ。
近衛1人でベルセルクのメンバーにケンカを売るつもりだ。
(次はアイツだ)
セカンドを守るウェークフィールドをターゲットにした。
打席には4番のマーモセットが弱気な表情でバットを構える。
チーム内ではお山の大将的なマーモセットだが、ベルセルクのメンバーの前では借りてきた猫状態だ。
(アレじゃヒットは期待出来ないな)
ここは走るしかない。
この世界ではランナーが出てもクイックで投げるピッチャーはいない。
クイックという概念が無いのだ。
ランナーが走れば、キャッチャーの強肩に頼るしかない。
これでは近衛の思うツボだ。
「楽勝だぜ!」
ケインがモーションに入ると同時に走った。
キャッチャーのハーマンが二塁へ送球。
ウェークフィールドがカバーに入るが、近衛はスライディングで吹っ飛ばした。
「うゎっ…」
ウェークフィールドはスライディングの餌食で頭部を強かに芝生に打ちつけられた。
「お、おい、ウェークフィールド!」
「また担架持ってこい!」
こうして2人目が負傷退場した。
「まだまだこれから」
ベルセルクにケンカを売るつもりだ。
前の打席は痛烈なライナーだったが、ショートの真正面でアウトになった。
「さて、コイツの能力を試してみようかな」
先程購入したこけしバット(命名バイブ)に念じてみた。
(バイブよ、今こそお前の力を見せてもらおう)
(フフ、ご主人…我の力、とくとご覧あれ)
心なしか、バットの先端が少し光ったような気がした。
バッターボックスに入ると、サードを守っているガイルがヤジを飛ばす。
「よぉ、新人!どうせ打てっこないんだから、構えるだけムダだろw」
(ヘッ、ふざけたツラして随分とエラソーな口叩きやがるな)
ガイルは出っ歯で頬がコケており、ガイコツみたいな顔をしている。
(ご主人、初球を三塁方向へ流し打ちして欲しい)
バイブが能力を発揮する時がきた。
(OK、後は任せたぞ)
マウンド上のケインが初球を投げた。
何の変哲もない、126km/hのストレートが外角へ。
(今だ、ご主人!)
(了解っ!)
バイブの合図で近衛が逆らわずに左へ流した。
カァーン!という乾いた音と共に地を這うライナーがサードへ。
ドゴッ…
「グッ…」
ライナーはガイルの土手っ腹を直撃。
ガイルはうずくまったまま動かない。
ショートのジャミールがボールを捕るも、近衛は悠々と一塁セーフ。
「おい、ガイル!しっかりしろ!」
「ガイルさん、大丈夫ですか!」
「ダメだ、担架持ってこい!」
チームメイトがガイルの下へ駆け寄るが、ガイルはさっきの衝撃で気を失っている。
「オラァ!モタモタしてねぇで、さっさと交代しろっ!」
センターのハミルトンが吠える。
「し、審判…選手交代だ」
このチームは監督よりも、ハミルトンの方が主導権を握っている。
ガイルに代わって、控えのミッシェルが守備についた。
ガイルは失神KOされたまま、担架で運ばれ退場。
「ワイズスの分際で、ガイルを病院送りにするとは…こうなったら、ワイズスのヤツら全員病院送りにしてやる!」
ハミルトンが首を掻っ切るジェスチャーをすると、内野陣が大きく頷いた。
「どうやら、このヤンキー共を怒らせてしまったみたいだな」
こうなる事は想定内だ。
近衛1人でベルセルクのメンバーにケンカを売るつもりだ。
(次はアイツだ)
セカンドを守るウェークフィールドをターゲットにした。
打席には4番のマーモセットが弱気な表情でバットを構える。
チーム内ではお山の大将的なマーモセットだが、ベルセルクのメンバーの前では借りてきた猫状態だ。
(アレじゃヒットは期待出来ないな)
ここは走るしかない。
この世界ではランナーが出てもクイックで投げるピッチャーはいない。
クイックという概念が無いのだ。
ランナーが走れば、キャッチャーの強肩に頼るしかない。
これでは近衛の思うツボだ。
「楽勝だぜ!」
ケインがモーションに入ると同時に走った。
キャッチャーのハーマンが二塁へ送球。
ウェークフィールドがカバーに入るが、近衛はスライディングで吹っ飛ばした。
「うゎっ…」
ウェークフィールドはスライディングの餌食で頭部を強かに芝生に打ちつけられた。
「お、おい、ウェークフィールド!」
「また担架持ってこい!」
こうして2人目が負傷退場した。
「まだまだこれから」
ベルセルクにケンカを売るつもりだ。
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