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試合よりも乱闘
武闘派チーム
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ガーディアンとの連戦を終え、ベスパネット・ワイズスはベルーガ王国を出発しフィレニア国に隣接するヴィーツ王国を目指す。
その馬車の中では、新たに加わったクレアが女王様気取りで選手たちをアゴで使っている。
「ねぇねぇ、喉乾いた!あの店で紅茶買ってきて!」
「ハ、ハイ…」
「ねぇ、チョット肩が凝るからマッサージしてくんない?」
「わ、分かりました…」
「あの、クレアさん…確か身の回りの事をお手伝いするはずでは?…」
「何よ、ワタシは元女神よ!そのワタシにあんたたちの世話しろって言うの?」
やりたい放題だ。
「チョット、クレア!働かないなら、今すぐここから降りなさいっ!」
見かねたミリアが注意する。
「…分かったわよ、やればいいんでしょ、やれば」
面倒くさそうにスケジュール帳を開いた。
「なぁ、ミリア。次の対戦相手はどんなチームだ?」
「次に対戦するのは、ヴィーツ王国のミゼル・ベルセルク。昨年9位のチームよ」
「9位か…それなら、今までのチームよりは簡単に勝てるんじゃないのか」
するとミリアは大袈裟に首を横に振った。
「そんな簡単に勝てる相手じゃないわよ!ある意味、1番厄介なチームよ」
「1番厄介なチーム?どう厄介なんだよ?」
ミリアはミゼル・ベルセルクについて説明した。
ミゼル・ベルセルクはフィレニア国とヴィーツ王国との国境近くにある、カポノ神殿を本拠地に置くチームで、昨年の順位は9位。
近衛の言う通り、今まで戦ってきたチームに較べると比較的楽な対戦に思われがちだが、ベルセルクの選手全員が好戦的で試合そっちのけで乱闘をするのが得意な連中だ。
「それで退場にならないのかよ?」
「去年は38回退場を宣告されたけど、それでも懲りずに乱闘を繰り返すチームなのよ」
「学習能力の無い連中ばっかなのかよ」
「選手は三度の飯より乱闘が大好きって言うぐらいだからね」
「ホントかよ」
とにかく厄介なチームだという事は理解した。
その馬車の中では、新たに加わったクレアが女王様気取りで選手たちをアゴで使っている。
「ねぇねぇ、喉乾いた!あの店で紅茶買ってきて!」
「ハ、ハイ…」
「ねぇ、チョット肩が凝るからマッサージしてくんない?」
「わ、分かりました…」
「あの、クレアさん…確か身の回りの事をお手伝いするはずでは?…」
「何よ、ワタシは元女神よ!そのワタシにあんたたちの世話しろって言うの?」
やりたい放題だ。
「チョット、クレア!働かないなら、今すぐここから降りなさいっ!」
見かねたミリアが注意する。
「…分かったわよ、やればいいんでしょ、やれば」
面倒くさそうにスケジュール帳を開いた。
「なぁ、ミリア。次の対戦相手はどんなチームだ?」
「次に対戦するのは、ヴィーツ王国のミゼル・ベルセルク。昨年9位のチームよ」
「9位か…それなら、今までのチームよりは簡単に勝てるんじゃないのか」
するとミリアは大袈裟に首を横に振った。
「そんな簡単に勝てる相手じゃないわよ!ある意味、1番厄介なチームよ」
「1番厄介なチーム?どう厄介なんだよ?」
ミリアはミゼル・ベルセルクについて説明した。
ミゼル・ベルセルクはフィレニア国とヴィーツ王国との国境近くにある、カポノ神殿を本拠地に置くチームで、昨年の順位は9位。
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「それで退場にならないのかよ?」
「去年は38回退場を宣告されたけど、それでも懲りずに乱闘を繰り返すチームなのよ」
「学習能力の無い連中ばっかなのかよ」
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とにかく厄介なチームだという事は理解した。
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