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新戦力
天才の復活
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吉川獲得に成功したヤマオカはひろしを置き去りにして帰国。
しかし、ひろしはどういうワケかヤマオカが帰国した3日後に無事帰国した。
「クソ、あのままアメリカに置いて二度と顔を見なくて済むと思ったのに!」
かなりしぶといひろしであった。
それはさておき、ヤマオカが帰国した直後に球団は吉川の入団を発表した。
1年契約で、年俸は推定2億円プラス5000万の出来高。
背番号はキングダム時代の3に決まった。
その吉川はビザの関係で帰国は4日後に決まり、その翌日キングダム戦から出場するという。
さて、スカイウォーカーズは東北マーリンズとの三連戦を2勝1敗と勝ち越す。
初戦はスカイウォーカーズが東山、マーリンズが新外国のゴンザレスが先発。
東山はこの日最速の156km/hのストレート、142km/hのワンシーム、フォークが冴え渡り、8回を2失点でマウンドを降りた。
打線の方は、開幕から絶好調の財前がランナー二塁に置いて、ゴンザレスのカットボールをセンターバックスクリーンへリーグ単独トップの7号ツーランで先制。
4回にはスーパールーキーの森高が第2号のスリーランでゴンザレスをマウンドから引きずり下ろす。
東山は8回に村上、羽田の連打で1点を失うと、5番新外国人アトキンスのタイムリーで更に1点を献上し、ここで降板。
二番手梁屋がマウンドに上がり、榊直伝の落差のある【ナイアガラカーブ】でマーリンズ打線を封じ、5対2で勝利。
第二戦はスカイウォーカーズが宇田川、マーリンズはエースナンバー18を背負った天海が先発。
天海は最速166km/hという日本記録のバレットでスカイウォーカーズ打線を力でねじ伏せる。
宇田川はランナーを出すものの、要所を締めるピッチングで無得点に抑える。
しかし、6回にトップの高野が宇田川のシンカーを上手く捕え、レフトスタンドへ第3号ソロで先制。
7回には村上のタイムリーで2点を失い降板。
対する天海は絶好調で、バックスピンのかかったノビのあるバレットと、ジャイロ回転のバレットにスライダー、フォークを交え、バッターを翻弄。
天海は3安打無四球の完封で対戦をイーブンに戻す。
三戦目はスカイウォーカーズがアクーニャ、マーリンズは左のエース中澤。
アクーニャは櫻井のアイデアでオープナーとして初回を158km/hのフォーシームと143km/hの高速カッター【クチージョ】で三者凡退に抑える。
2回からは加勢→左のアンダースロー寶井と左投手を繋いで無得点に抑える。
スカイウォーカーズは5回に、中澤の高校時代からのライバル結城がレフト線を破るツーベースヒットで出塁。
2番筧がキッチャーフライで倒れると、3番財前がライトオーバーのタイムリースリーベースヒットで先制。
4番鬼束フォアボールで出塁すると、続く毒島がセンター前に弾き返し更に1点追加。
その後はアクーニャ→加勢→寶井→東雲という継投策でスカイウォーカーズが完封リレーで勝ち越しに成功。
そして舞台を山口県に移し、明日から長州レボリューションズとの二連戦がスタートする。
現在リーグトップを独走する名古屋99ersは、本拠地名古屋99ドームでキングダムとの三連戦を迎える。
この日は99ersに入団を決めた吉川が帰国。
空港にはたくさんの報道陣が集まり、吉川の姿を捕らえた。
そのまま球団事務所へ直行。
会見にはヤマオカ監督同席のもとスタートした。
「吉川選手、4年ぶりの日本球界復帰ですが、チームはキングダムではなく名古屋99ersという新しいチームですが、これはどういった経緯で入団したのでしょうか?」
背番号3のユニフォームを袖に通した吉川がやや緊張の面持ちで質問に答える。
「まず一つは名古屋99ersというチームに可能性を感じたからです。
昨年まで愛媛ブラックスというチームでしたが、私がキングダムに在籍していた頃から、こう言っては失礼なのですが、大味な野球で順位も下位というイメージでした。
しかし、今年からヤマオカ監督が就任してチーム名も変わり、スタイルもガラッと変わった。
ヤマオカ監督は本気で優勝を目指している事を知り、また自分自身も新たなチームで優勝を目指してみたいという気持ちになって、帰国する事に決めました」
「彼にはね、グラウンドの監督として采配を振るようお願いした。
皆さんもご存知かと思うが、彼はキングダム時代に様々な戦法を編み出した。
私は吉川くんを選手としてだけではなく、コーチとしても期待している。
だから、この吉川くんを野手総合コーチ兼選手という立場で99ersを優勝に導いてくれるはずだ」
そう言って吉川の肩をポンと叩いた。
続いて他の記者からも質問が。
「吉川選手は4年前に当時キングダムのオーナーだった釜氏と、翔田選手の二刀流について衝突した事があります。
その件でキングダムファンが暴動を起こし、吉川選手は責任を取る形で現役を引退しました。
今でも翔田選手の二刀流には反対でしょうか?」
吉川は目を閉じてその時の状況を思い出していた。
しかし、ひろしはどういうワケかヤマオカが帰国した3日後に無事帰国した。
「クソ、あのままアメリカに置いて二度と顔を見なくて済むと思ったのに!」
かなりしぶといひろしであった。
それはさておき、ヤマオカが帰国した直後に球団は吉川の入団を発表した。
1年契約で、年俸は推定2億円プラス5000万の出来高。
背番号はキングダム時代の3に決まった。
その吉川はビザの関係で帰国は4日後に決まり、その翌日キングダム戦から出場するという。
さて、スカイウォーカーズは東北マーリンズとの三連戦を2勝1敗と勝ち越す。
初戦はスカイウォーカーズが東山、マーリンズが新外国のゴンザレスが先発。
東山はこの日最速の156km/hのストレート、142km/hのワンシーム、フォークが冴え渡り、8回を2失点でマウンドを降りた。
打線の方は、開幕から絶好調の財前がランナー二塁に置いて、ゴンザレスのカットボールをセンターバックスクリーンへリーグ単独トップの7号ツーランで先制。
4回にはスーパールーキーの森高が第2号のスリーランでゴンザレスをマウンドから引きずり下ろす。
東山は8回に村上、羽田の連打で1点を失うと、5番新外国人アトキンスのタイムリーで更に1点を献上し、ここで降板。
二番手梁屋がマウンドに上がり、榊直伝の落差のある【ナイアガラカーブ】でマーリンズ打線を封じ、5対2で勝利。
第二戦はスカイウォーカーズが宇田川、マーリンズはエースナンバー18を背負った天海が先発。
天海は最速166km/hという日本記録のバレットでスカイウォーカーズ打線を力でねじ伏せる。
宇田川はランナーを出すものの、要所を締めるピッチングで無得点に抑える。
しかし、6回にトップの高野が宇田川のシンカーを上手く捕え、レフトスタンドへ第3号ソロで先制。
7回には村上のタイムリーで2点を失い降板。
対する天海は絶好調で、バックスピンのかかったノビのあるバレットと、ジャイロ回転のバレットにスライダー、フォークを交え、バッターを翻弄。
天海は3安打無四球の完封で対戦をイーブンに戻す。
三戦目はスカイウォーカーズがアクーニャ、マーリンズは左のエース中澤。
アクーニャは櫻井のアイデアでオープナーとして初回を158km/hのフォーシームと143km/hの高速カッター【クチージョ】で三者凡退に抑える。
2回からは加勢→左のアンダースロー寶井と左投手を繋いで無得点に抑える。
スカイウォーカーズは5回に、中澤の高校時代からのライバル結城がレフト線を破るツーベースヒットで出塁。
2番筧がキッチャーフライで倒れると、3番財前がライトオーバーのタイムリースリーベースヒットで先制。
4番鬼束フォアボールで出塁すると、続く毒島がセンター前に弾き返し更に1点追加。
その後はアクーニャ→加勢→寶井→東雲という継投策でスカイウォーカーズが完封リレーで勝ち越しに成功。
そして舞台を山口県に移し、明日から長州レボリューションズとの二連戦がスタートする。
現在リーグトップを独走する名古屋99ersは、本拠地名古屋99ドームでキングダムとの三連戦を迎える。
この日は99ersに入団を決めた吉川が帰国。
空港にはたくさんの報道陣が集まり、吉川の姿を捕らえた。
そのまま球団事務所へ直行。
会見にはヤマオカ監督同席のもとスタートした。
「吉川選手、4年ぶりの日本球界復帰ですが、チームはキングダムではなく名古屋99ersという新しいチームですが、これはどういった経緯で入団したのでしょうか?」
背番号3のユニフォームを袖に通した吉川がやや緊張の面持ちで質問に答える。
「まず一つは名古屋99ersというチームに可能性を感じたからです。
昨年まで愛媛ブラックスというチームでしたが、私がキングダムに在籍していた頃から、こう言っては失礼なのですが、大味な野球で順位も下位というイメージでした。
しかし、今年からヤマオカ監督が就任してチーム名も変わり、スタイルもガラッと変わった。
ヤマオカ監督は本気で優勝を目指している事を知り、また自分自身も新たなチームで優勝を目指してみたいという気持ちになって、帰国する事に決めました」
「彼にはね、グラウンドの監督として采配を振るようお願いした。
皆さんもご存知かと思うが、彼はキングダム時代に様々な戦法を編み出した。
私は吉川くんを選手としてだけではなく、コーチとしても期待している。
だから、この吉川くんを野手総合コーチ兼選手という立場で99ersを優勝に導いてくれるはずだ」
そう言って吉川の肩をポンと叩いた。
続いて他の記者からも質問が。
「吉川選手は4年前に当時キングダムのオーナーだった釜氏と、翔田選手の二刀流について衝突した事があります。
その件でキングダムファンが暴動を起こし、吉川選手は責任を取る形で現役を引退しました。
今でも翔田選手の二刀流には反対でしょうか?」
吉川は目を閉じてその時の状況を思い出していた。
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