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ランクイン
必殺技
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藤原のプロフィールが届いた。
29歳 以前は国内ナンバーワンのメジャー団体 WWAに所属していた。
過去にはタッグチャンピオンにも輝いたバイプレイヤーだったが、キャラクター重視にシフトチェンジしたWWAのカラーに合わず、二年前に退団。
その後はフリーとして各団体に上がり、主に前座で活躍。
見た目が地味なせいで、タイトル争いには無縁で、どちらかと言えばジョバー(負け役)専門のレスラーだった。
しかし、実際はスパーで無類の強さを発揮するシューターであり、他団体の選手や外国人レスラーの実力を査定するにはうってつけのポリスマン的な存在でもある。
確かに写真を見ると、派手なキャラクターが多いWWAには不釣り合いなビジュアルだ。
短髪に朴訥な顔立ち。
カリフラワーの様に潰れている耳は、寝技の技術が相当高い証拠だ。
182cm 102kgの均整の取れた体格はヘビー級というより、ジュニアヘビー級に近い。
得意技はジャンピングパイルドライバー、捻り式バックドロップ、ベリートゥーバック(ジャーマンスープレックス)、垂直に落とすサイドスープレックス。
そして、各種関節技や締め技、ムエタイのジムで磨き上げた打撃技を駆使する。
派手な空中殺法を得意とする最近のレスラーとは試合が噛み合わず、ゴツゴツした痛みの分かる試合展開のせいで、相手レスラーから敬遠される。
昨年、UWPからのオファーを受け参戦。
現在4戦全勝でランキング入りを果たしたばかり。
「何だか、手強そうな選手ですね」
ランキングの選手ともなれば、更にレベルが上がってくる。
「当たり前です。だからこそランキング戦なんです」
「得意技は…この、垂直に落とすサイドスープレックスって、どんな技なんですかね?」
得意技の項目で気になった点がある。
「レスリングの俵返に似てますが、そのまま相手の頭部を垂直に落とす技らしいです」
「恐ろしい技っすね…」
「藤原選手はこの技を初めて使ったのはUWPのリングです。
それまでは、危険過ぎて使えないという事で封印していたらしいです」
何処と無く、エメラルドフロウジョンにも似たような技だ。
今道は藤原の試合が収録されている動画を観た。
「うわぁ、えげつな…」
試合は終始藤原のペースで進み、打撃、関節技で追い込み、フィニッシュは垂直落下のサイドスープレックス。
藤原のサイドスープレックスは持ち上げたと同時に叩きつける荒技で、エメラルドフロウジョンと違って溜めが無い。
「持ち上げたと思ったら、そのまま一気に叩きつけるんじゃ、相手は受け身を取るヒマも無い…」
「この技を食らったら、いくらタフネスを誇るあなたでも、ひとたまりもないでしょう」
あんなもんを食らったら…そう思っただけで、寒気がする。
「防御法を考えなきゃならないですね」
「それもですが、こちらも相手に恐怖を与える必殺技をマスターしてはいかがですか?」
「必殺技?」
今道の技のレパートリーは少ない。
神宮寺は試合をしながら技を覚えていけというが、事前に修得する技があってもいいと東郷は考えた。
「神宮寺さんの所に行きましょう。あの方なら、必殺技のヒントを教えてくれるはずです」
そして二人は神宮寺の自宅へ向かった。
29歳 以前は国内ナンバーワンのメジャー団体 WWAに所属していた。
過去にはタッグチャンピオンにも輝いたバイプレイヤーだったが、キャラクター重視にシフトチェンジしたWWAのカラーに合わず、二年前に退団。
その後はフリーとして各団体に上がり、主に前座で活躍。
見た目が地味なせいで、タイトル争いには無縁で、どちらかと言えばジョバー(負け役)専門のレスラーだった。
しかし、実際はスパーで無類の強さを発揮するシューターであり、他団体の選手や外国人レスラーの実力を査定するにはうってつけのポリスマン的な存在でもある。
確かに写真を見ると、派手なキャラクターが多いWWAには不釣り合いなビジュアルだ。
短髪に朴訥な顔立ち。
カリフラワーの様に潰れている耳は、寝技の技術が相当高い証拠だ。
182cm 102kgの均整の取れた体格はヘビー級というより、ジュニアヘビー級に近い。
得意技はジャンピングパイルドライバー、捻り式バックドロップ、ベリートゥーバック(ジャーマンスープレックス)、垂直に落とすサイドスープレックス。
そして、各種関節技や締め技、ムエタイのジムで磨き上げた打撃技を駆使する。
派手な空中殺法を得意とする最近のレスラーとは試合が噛み合わず、ゴツゴツした痛みの分かる試合展開のせいで、相手レスラーから敬遠される。
昨年、UWPからのオファーを受け参戦。
現在4戦全勝でランキング入りを果たしたばかり。
「何だか、手強そうな選手ですね」
ランキングの選手ともなれば、更にレベルが上がってくる。
「当たり前です。だからこそランキング戦なんです」
「得意技は…この、垂直に落とすサイドスープレックスって、どんな技なんですかね?」
得意技の項目で気になった点がある。
「レスリングの俵返に似てますが、そのまま相手の頭部を垂直に落とす技らしいです」
「恐ろしい技っすね…」
「藤原選手はこの技を初めて使ったのはUWPのリングです。
それまでは、危険過ぎて使えないという事で封印していたらしいです」
何処と無く、エメラルドフロウジョンにも似たような技だ。
今道は藤原の試合が収録されている動画を観た。
「うわぁ、えげつな…」
試合は終始藤原のペースで進み、打撃、関節技で追い込み、フィニッシュは垂直落下のサイドスープレックス。
藤原のサイドスープレックスは持ち上げたと同時に叩きつける荒技で、エメラルドフロウジョンと違って溜めが無い。
「持ち上げたと思ったら、そのまま一気に叩きつけるんじゃ、相手は受け身を取るヒマも無い…」
「この技を食らったら、いくらタフネスを誇るあなたでも、ひとたまりもないでしょう」
あんなもんを食らったら…そう思っただけで、寒気がする。
「防御法を考えなきゃならないですね」
「それもですが、こちらも相手に恐怖を与える必殺技をマスターしてはいかがですか?」
「必殺技?」
今道の技のレパートリーは少ない。
神宮寺は試合をしながら技を覚えていけというが、事前に修得する技があってもいいと東郷は考えた。
「神宮寺さんの所に行きましょう。あの方なら、必殺技のヒントを教えてくれるはずです」
そして二人は神宮寺の自宅へ向かった。
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