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早く戻りてぇ~っ!
ちゃんと家族サービスしろよ!
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校内放送で、オレたちは大至急会議室に来るように、と言われ、会議室へ向かった。
中には、担任の佐伯と学年主任の北川が待ち構えていた。
「お前らクリスマスイブに何をやったんだ?答えてみろ」
北川が問い詰めてくる。
「何って…オレたちだけで、龍也の家でクリスマスパーティーをしただけですよ」
皆を代表して、泰彦が答えた。
「ほう、クリスマスパーティーか。
そのクリスマスパーティーに、酒は必要だったのか?金澤、お前と山本と中野の3人でコンビニでビール買ってたらしいじゃないか?」
ゲッ!何故、それを知ってる?
「あなたたち、飲酒したみたいね。
お酒はハタチになってから飲むものよ!しかも、中2の分際で!何かあったらどうするつもりなの?」
誰だ、チクったのは!
「はぁ?酒?オレたちが酒なんて、飲むワケねえだろ。
誰だ、そんなデマ流したのは?」
龍也はシラをきってる。
「ウソ言わないの!あなたたちがコンビニでたくさんビール買うのを、見た人がいるんだから!」
「ビール?誰だ、そんなテキトーな事言ったヤツは?そいつを、ここに連れてきてくれよ!」
龍也は逆ギレして、佐伯を問い詰めた。
「誰だっていいだろ!とにかく、お前らがコンビニでビールを買ったって証言があるんだ!」
「だから、そいつは誰なんだよ?変な言いがかりつけてんじゃねぇよ!」
龍也みたく、ここまできたら、シラをきるしかない。
「誰だっていいでしょ!」
「良くねえよ!」
オレは反論した。
「何で、酒だと決めつけるんだよ!」
泰彦も反論だ。
とにかくバレたら大変だ。
それに酒を買ったというが、飲んだところを見られてないはず。
ここは何がなんでも、シラをきるしかない。
「酒買ったっていうけど、オレらが飲んだって証拠はあるの、先生?」
証拠が無ければ、ただの憶測にしか過ぎない。オレは証拠を出せ、と詰め寄った。
「証拠だ?お前ら3人がコンビニで酒を買う事が、何よりの証拠だろう。
それに、お前と中野と金澤という組み合わせがあまりにも不自然だ!」
北川が声を荒げるが、それじゃあ理由にならない。
「誰と誰が一緒にコンビニに入ろうが、関係ないだろ!
もしかして、それが証拠ってやつ?
先生~っ!もう少し、解るような証拠を出してくれよ。
誰が、そんな理由で納得するんだよ?」
全く、頼りない学年主任だ!
「中野さん…あなた、何でその場にいたの?普段あまり人と話をしないあなたが、どうして男子だけの集まりに参加したの?」
佐伯はデザイアーに的を絞って攻めてきた。
「それは、オレが誘ったんだよ。デザイアーとは席が隣でよく話すから、龍也の家でクリスマスパーティーやらないか?って誘ったんだよ」
「あなたには聞いてないの!私は中野さんに聞いてるの!中野さん、どうなの?」
佐伯はデザイアーを徹底的に問い詰めた。
「…あの…私、山本くんからクリスマスイブの日に誘われたけど、何処の店も満席で入る所が無くて…そんな時に金澤くんにバッタリ会って、オレの家でクリスマスパーティーやらないか?って言われて、それで…」
デザイアーは、酒を飲んだ後の事を全く覚えてない。
少し飲んだだけで、あんな酒乱になるとは思いもよらなかった。
「じゃあ、何で金澤くんの家でクリスマスパーティーやるのに、コンビニでお酒なんて買ったの?」
佐伯はデザイアーから、ホントの事を聞き出そうとするが、デザイアーがホントの事を言うはずがない。
「だからビール買ってこいって、母ちゃんに頼まれたんだよ!何なら、オレの母ちゃんに聞いてみりゃいいだろ!」
龍也が横から口をはさんできた。
「酒がどうのこうの言うより、後2年で教師辞める人に言われたかないね~」
あ…やべっ、思わず佐伯の未来の事を口ばしてしまった。
「はぁ?佐伯先生が後2年で教師を辞める?何バカな事言ってんだ、お前は!」
北川が間に割って入ってきた。
ついでだ!この際、北川の未来もぶちまけてやれ!
「先生、そんな事よりも家庭を大事にして下さいよ。
定年になったら、奥さんに離婚を迫られて熟年離婚するはめになるんだからw」
北川は定年を機に、それまで過ごしてきた奥さんから離婚を申し出され、定年後は淋しい一人暮らしを送る予定だ。
「何?お前、教師をバカにしてるのか!」
「バカにしてねえよ、ホントの事を言っただけだよ。家庭を省みず、教師として真面目にやってたつもりだけど、たまには家族サービスしないとホントに離婚する事になるよ?いいの、それで?」
オレの言葉で、全員が爆笑した。
「山本、ふざけるのもいい加減にしろ!」
バッチーーーーん!
「痛っえ~っ!何もビンタする事ねえだろ、おい!」
北川に思いっきりビンタを食らった…
これでビンタ食らうの何度目だ?
そして、問題の飲酒の件はうやむやになり、証拠不十分として、オレたちはグレーなまま無罪放免となった。
それにしても、中2に戻ってから、何発ビンタ食らえばいいのやら…
中には、担任の佐伯と学年主任の北川が待ち構えていた。
「お前らクリスマスイブに何をやったんだ?答えてみろ」
北川が問い詰めてくる。
「何って…オレたちだけで、龍也の家でクリスマスパーティーをしただけですよ」
皆を代表して、泰彦が答えた。
「ほう、クリスマスパーティーか。
そのクリスマスパーティーに、酒は必要だったのか?金澤、お前と山本と中野の3人でコンビニでビール買ってたらしいじゃないか?」
ゲッ!何故、それを知ってる?
「あなたたち、飲酒したみたいね。
お酒はハタチになってから飲むものよ!しかも、中2の分際で!何かあったらどうするつもりなの?」
誰だ、チクったのは!
「はぁ?酒?オレたちが酒なんて、飲むワケねえだろ。
誰だ、そんなデマ流したのは?」
龍也はシラをきってる。
「ウソ言わないの!あなたたちがコンビニでたくさんビール買うのを、見た人がいるんだから!」
「ビール?誰だ、そんなテキトーな事言ったヤツは?そいつを、ここに連れてきてくれよ!」
龍也は逆ギレして、佐伯を問い詰めた。
「誰だっていいだろ!とにかく、お前らがコンビニでビールを買ったって証言があるんだ!」
「だから、そいつは誰なんだよ?変な言いがかりつけてんじゃねぇよ!」
龍也みたく、ここまできたら、シラをきるしかない。
「誰だっていいでしょ!」
「良くねえよ!」
オレは反論した。
「何で、酒だと決めつけるんだよ!」
泰彦も反論だ。
とにかくバレたら大変だ。
それに酒を買ったというが、飲んだところを見られてないはず。
ここは何がなんでも、シラをきるしかない。
「酒買ったっていうけど、オレらが飲んだって証拠はあるの、先生?」
証拠が無ければ、ただの憶測にしか過ぎない。オレは証拠を出せ、と詰め寄った。
「証拠だ?お前ら3人がコンビニで酒を買う事が、何よりの証拠だろう。
それに、お前と中野と金澤という組み合わせがあまりにも不自然だ!」
北川が声を荒げるが、それじゃあ理由にならない。
「誰と誰が一緒にコンビニに入ろうが、関係ないだろ!
もしかして、それが証拠ってやつ?
先生~っ!もう少し、解るような証拠を出してくれよ。
誰が、そんな理由で納得するんだよ?」
全く、頼りない学年主任だ!
「中野さん…あなた、何でその場にいたの?普段あまり人と話をしないあなたが、どうして男子だけの集まりに参加したの?」
佐伯はデザイアーに的を絞って攻めてきた。
「それは、オレが誘ったんだよ。デザイアーとは席が隣でよく話すから、龍也の家でクリスマスパーティーやらないか?って誘ったんだよ」
「あなたには聞いてないの!私は中野さんに聞いてるの!中野さん、どうなの?」
佐伯はデザイアーを徹底的に問い詰めた。
「…あの…私、山本くんからクリスマスイブの日に誘われたけど、何処の店も満席で入る所が無くて…そんな時に金澤くんにバッタリ会って、オレの家でクリスマスパーティーやらないか?って言われて、それで…」
デザイアーは、酒を飲んだ後の事を全く覚えてない。
少し飲んだだけで、あんな酒乱になるとは思いもよらなかった。
「じゃあ、何で金澤くんの家でクリスマスパーティーやるのに、コンビニでお酒なんて買ったの?」
佐伯はデザイアーから、ホントの事を聞き出そうとするが、デザイアーがホントの事を言うはずがない。
「だからビール買ってこいって、母ちゃんに頼まれたんだよ!何なら、オレの母ちゃんに聞いてみりゃいいだろ!」
龍也が横から口をはさんできた。
「酒がどうのこうの言うより、後2年で教師辞める人に言われたかないね~」
あ…やべっ、思わず佐伯の未来の事を口ばしてしまった。
「はぁ?佐伯先生が後2年で教師を辞める?何バカな事言ってんだ、お前は!」
北川が間に割って入ってきた。
ついでだ!この際、北川の未来もぶちまけてやれ!
「先生、そんな事よりも家庭を大事にして下さいよ。
定年になったら、奥さんに離婚を迫られて熟年離婚するはめになるんだからw」
北川は定年を機に、それまで過ごしてきた奥さんから離婚を申し出され、定年後は淋しい一人暮らしを送る予定だ。
「何?お前、教師をバカにしてるのか!」
「バカにしてねえよ、ホントの事を言っただけだよ。家庭を省みず、教師として真面目にやってたつもりだけど、たまには家族サービスしないとホントに離婚する事になるよ?いいの、それで?」
オレの言葉で、全員が爆笑した。
「山本、ふざけるのもいい加減にしろ!」
バッチーーーーん!
「痛っえ~っ!何もビンタする事ねえだろ、おい!」
北川に思いっきりビンタを食らった…
これでビンタ食らうの何度目だ?
そして、問題の飲酒の件はうやむやになり、証拠不十分として、オレたちはグレーなまま無罪放免となった。
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