41才の中学二年生(改訂版)

sky-high

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今度はこっちから仕掛けてやる!

困った人を見捨てられない性格

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だが優季と別れ、冷静になって考えてみた。

茶坊主のメガネを取ったところで、オレに何かがあるというワケでもない。

元々は、あのクソジジイが名前をちゃんとチェックしなかったのが原因だ。

それに、茶坊主と一緒に銭湯に行こう、だなんて誘うのもアホらしい。

となると、初期設定の徳を積む事で、元に戻るしかないのか…

徳を積むったって、どうやれば徳を積む事が出来るんだ?

人間なんて、表と裏の顔があって、天使と悪魔が住み分け、聖人君子にはなれない。

聖人君子にはなれないが、それに近づくよう、努力をすればいいって事なのだろうか?

…知らね…

徳を積むしかないのなら、徳を積んで積んで、積み重ねてやるしかない。


徳と言えば、毎朝ポメ夫に起こされ、散歩に出掛けるのはいいが、ポメ夫には決まった散歩ルートが無い。

フツー、犬の散歩と言えば、大体は決まったコースを歩くのだが、ポメ夫の場合、行きたいとこに気の向くまま歩く。

不思議な事に、ポメ夫の歩くコースは、誰かしら何かに困っている事に出くわす。

例えば、重そうに持っていたお婆さんの荷物を持って信号を渡り、財布を落としてオロオロしているOLに出くわして、一緒に探して見つけたりと。
これも、ポメ夫の予知能力なのだろうか?

「おい、くそ犬。テメー、わざと困ってる人達の方へ行きたがるが、これも徳を積む事になるのか?」

そんな事を聞くと、ポメ夫は愛くるしい顔で頷いた。


「私の行く所、常に困っている人がいるポメ。
それを手助けするのが、徳を積む事になるポメ」

身なりは犬だが、ジジイや茶坊主よりは、まともな方だ。

統括部長という肩書きは、ダテじゃない。

オレの中でも徐々に変化が表れ、困った人を見捨てられない性格になってしまった。


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