41才の中学二年生(改訂版)

sky-high

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胡散臭い茶坊主

転入生、宇棚ひろし

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『アイツ、かなり危なくねえか?』

『しかし、頭の形いびつだよなwww』

皆、茶坊主に注目していた。

袖の短い学ランに、裾の短いズボン。

何だ、あの制服は…見れば見るほど、マヌケに見えてくるw


翌日、宇棚は転校生として、オレのクラスに転入した。

「皆さん、はじめまして!宇棚ひろし言います(^^)
以前は静岡県にいました(^^)
静岡はサーカー大国です(^^)」

ハキハキとデカイ声で話すのはいいが、サーカーって何だ?
教室内がザワザワし始めた。

『サーカー大国って何だよ?』

『さぁ…』

『しかし、老けてないかアイツ?中2には見えないぞ』

『サーカーじゃなく、サッカーじゃねえのか?』

『プッwwwサーカーw』

『頭悪そうな面だな、おいwww』

『ギャハハハハ!』

自己紹介で、茶坊主は墓穴を掘ったw

何がサーカー大国だ、サッカー大国だろうが!
横文字が弱いというが、弱いという問題じゃないだろ。

のっけから、強烈なインパクトを残した。

アホだという、インパクトをw


コイツ、オレのお目付け役だと言いながら、オレがコイツのお目付け役になりそうな予感がする。

茶坊主の席は、真ん中の一番後ろに座り、幼稚園からの幼なじみ、相沢優季(あいざわゆうき)の隣だ。

優季は何かにつけて、オレに説教をしてくる。

校内では、あまり接点を持たないようにしているが、校門を出ると、オレにあーだこーだとうるさい。

「サッチャン、勉強しないと行く高校が無くなるよ?
中卒なんて嫌でしょ?少しは勉強しなさいよ!」

オレは優季に【サッチャン】と呼ばれている。

それは、大人になった今でも(2017年な)そう言われている。

バカめ!

オレは2年後に、共学の私立校に通う事が決まってんだよ!

いや~、しかし未来を予知出来るってのは、楽でいいなぁ。


後ろを向くと、優季が茶坊主に教科書やらノートやら見せて、今はこういうところを勉強している、と教えている。

「相沢さん、ありがとうございます(^^)
私、静岡では勉強の鬼と言われました(^^)」

デケー声で何ほざいてんだ、横文字弱いくせにw

茶坊主の発する言葉に、皆は爆笑する。

『勉強の鬼だってよw』

こんな感じで、茶坊主はウチのクラスに。

どう見ても、中2には見えない。
老け顔のトッチャン坊やだw



ジジイの方が、まだマシだったんじゃないか?
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