41才の中学二年生(改訂版)

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1991年

茶坊主再び

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何で、コイツが転校生?

これじゃ、前と同じじゃないか!


「おい、何だよあのいがぐり頭は」

「田舎の中学生じゃん」

「プッ、バカそうな顔してるなぁ」



「はいはい、静かに!宇棚くんは静岡からこの学校に転校してきました。では、宇棚くん。自己紹介をどうぞ」


「私、宇棚ひろしいいます!静岡はサーカー大国です(^-^)」


アチャー、前回と同じパターンだ。


「おい、サーカーって何だ?」

「いや、知らないよオレだって」

「何なの、一体?」


「サーカーじゃなく、サッカーじゃないのか?」


「まさか、そんな言い間違いしないでしょ、いくらなんでも!」


「いや、どうかなぁ。だって見るからに頭悪そうじゃん」


ザワザワザワザワ…


「ほら、そこ喋らないの!綾野先生も少しは注意してくださいね」


「あ、はい…ほら、皆ちゅうもーく!」


シーン…


「えっ、何で綾坂先生の言うことは聞くの?」


どっちが担任だか解らないな、これだと。



「ええと、とにかく宇棚くんはこれからこのクラスの一員になるんだから、皆仲良くしてね」


「皆さん、よろしくお願いします!ち!」



「ち!って何?」

「おい、何だよアイツ」

「でも、何だか笑えるよな」

「ギャハハハハハハハハ!」



ポメ夫が言ってたのは、この事なのか?


待てよ、茶坊主って確か梅の上司、もしくは先輩にあたるんだよな?


梅は知ってたのだろうか。




んー、全く解らん!


「じゃあ、宇棚くんは真ん中の後ろの席。相沢さんの隣ね」


前回と同じで優希の隣だ。


「はい!わかりました!!」


「あ、あの宇棚くん…元気がいいのはわかるけど、耳元で大きな声出さなくても大丈夫だから」


相変わらず、バカでかい声だな!


「はい、わかりました!!」



こりゃまた、とんでもない事になりそうな気が…














沙織のお別れ会は無事に終わった。



「皆、ありがとう!皆の事は絶対に忘れないから!」


そう言って沙織はこの学校を去った。


新しい所では皆と仲良くやって欲しい。



去るものがいれば、新たに入ってくるものがいる。


それが宇棚だ。



でも、ポメ夫はコイツが梅の抑止力になるのだろうか。



こんなバカでも何かしらの役に立つのか。


そう言えば、梅はオレに近寄らなかったな。

これが効果だというのか。


んー、何がなんだかわからないけど、まぁいいか。




「そういう事です!ち!」

「うわーっ!ビックリすんな!」

背後に茶坊主が立っていた。


「おい、茶坊主!」

「茶坊主ではありません(^-^)私、宇棚ひろしいいます」


「どうだっていいんだよ、そんな事は!それよりお前、何でまたこの学校に来たんだよ」


「私、ポメ夫部長に言われて、転校生としてこの学校の生徒になるよう言われました!」

至近距離なのに声がデカすぎる!


「なるほどな。お前は梅の上司だったんだろ?」


「梅さんはもう、天界の住人ではありません(^-^)
私わかります(^-^)」

またこの口調か…


「あぁ、もういいわかったわかった。とにかく、お前が梅を抑える役だってのはわかった」


「私、梅さんにアドバイスしました(^-^)
負担掛からないよう、アドバイスしました(^-^)」


相変わらず、疲れるヤツだ。


「おう、その調子でアドバイスしてくれよな」


梅の事はコイツに任せたとして、後の問題はどうやったら元に戻る事が出来るのか考えよう。

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