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楽しい中2ライフ
圧倒的建物
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「ねぇ、もし良かったら皆も来たらどう?」
「ん?」
振り向くと梅が。
「何だよ、お前はアイツらと一緒じゃないのかよ?」
すると、「えっ、一緒って何?」と陽子に言われた。
あぁ、そうか…今は皆に見えないバージョンなんだ。
それなら先に言ってくれよ!
また変なやつ扱いされるじゃないか!
「あぁ、ゴメンゴメン。ねぇ、皆も家に来なよ」
オレたちが行ったら、何でアイツらが必死で勉強したのか意味が無くなっちまうだろうが。
「それはそうなんだけど…でもこの際、皆でクリスマスパーティーやろうよ」
いいから、お前は皆と楽しくやってくれ。
こっちはこっちで楽しむから。
「気が向いたら、遊びに来てよ。待ってるから」
そんな事よりも、これから料理するんだろ?早く帰れ。
「…」梅は消えた。
何もオレたちに気を使う必要なんて無いのに。
「よし、じゃあ皆好きなの注文していいよ」
「皆で食べるんだから、セットの方がいいんじゃない?」
「いいよ、セットでも何でも好きなの頼んでくれ」
かなりの量のチキンを買った。
「よし、じゃあ次はケーキを買おう!」
「ケーキは何処で買う?」
不二家とかじゃないのかな。
「あー、あそこに不二家あるよ」香織が指す方向に不二家はあった。
「よし、大きいケーキを買おう!」
「智、ホントに大丈夫なのか?」
「いいから、いいから。オレに任せてくれよ」
いや~、懐が暖かいと気持ちまでおおらかになるよな。
不二家では、1番大きいデコレーションケーキを買った。
「後は…パーティグッズとかあればいいよな」
「パーティグッズ?」
「クラッカーとか?」
「でも、内海さんの家でそんなに散らかしたりしたらダメでしょう?」
まぁ、確かにそうなんだが…
すると、沙織が「ねえ、皆はお酒って飲むの?」と言い出した。
「えぇーっ!」
「マジかよ、大丈夫なのか?」
「私は飲んだ事無いけど…」
「1度、試しにお父さんのビールに口をつけただけなら」
「内海、お前は飲めるの?」
沙織は当然という顔をしている。
「えっ、飲んだ事無いの?」
オイオイ、これじゃ前回と同じパターンじゃないかよ。
オレは41才だから、付き合いで飲む機会は多いけど、他の連中はまだ中2だぞ?
あ、オレも見た目は中2だけど。
「ね、ちょこっとぐらいならいいでしょ?」
「でも…いいのかなぁ、これって」
いや、良くないよ!
「面白そうだな!じゃあ飲んでみるか?」
マサ、お前飲むのかよ?
「じゃあ…私も」
「皆がそう言うなら、私も」
「私も」
結局、酒を買うことになった。
「山本くん、お酒は私が払うよ」
「いや、いいよ。今日はオレが皆を誘ったんだし」
沙織もお金を持ってるのかな?
「じゃあ、こうしよう。半々で出し合おうよ」
「いや、それよりもお前の家で酒飲んで大丈夫なのかよ?」
沙織は一瞬、暗い表情を浮かべた。
「うん…家の事は大丈夫だから」
何か気になるな、この浮かない顔は。
「それならいいけど、酒買ったからって、皆に強要するような事はしないでくれよ。初めて飲むんだし、何かあったら大変だし」
デザイアーみたいに豹変するなんて事もありえるしな。
オレたちは沙織の家の前にあるコンビニで缶ビールとチューハイを買い込んだ。
「ちょっと…こんなに飲むの?」
唯が声を上げた。
「えー、全部飲めないよ…」
「これ余るだろ」
カゴいっぱいに酒を購入した。
「大丈夫、大丈夫!余ったら私が全部飲むから」
コイツ、普段から酒飲んでるかよ…
チキンやケーキ、そして酒をいっぱい買って沙織の家に着いた。
「ちょっと待ってて」
沙織は門の前でインターホンを押した。
【はい】
「あ、私。友達連れてきたから」
【はい、今開けます】
ガチャっという電子錠が解除された音がして、門は開いた。
「おい、スゲー家だな」
「ねぇ、内海さん。今の声の人って」
香織が聞いてみた。
「あぁ…お手伝いさん」
『お手伝いさん?』
一斉に声を上げた。
「はぁ…そんなに驚かないでよ。私には窮屈なのよ、この家は」
窮屈?こんなに広い家なのにかよ。
それにしても、門から建物まで距離があるな。
庭は手入れが行き届いて、駐車場には外車が数台停まっている。
コイツの親は何をしてるんだろうか。
これまた、黒の重厚な扉を開けると中は天井が高く、シャンデリアが。
「スゲー、豪華な家だ…」
賃貸マンションのオレの家とはケタ違いだ。
「お邪魔しまーす」
「失礼します」
玄関で靴を脱いで家にあがった。
沙織は階段の脇にあるボタンを押すと扉が両サイドに開いた。
「ゲッ!これエレベーターかよ?」
「ウソっ!」
「まさか家にエレベーター?」
一様に驚く。
「いいから乗って」
エレベーターの中に入った。
さすがに中は狭い。6人も入ればギューギューだ。
重量オーバーにならないのだろうか。
沙織は3Fのボタンを押した。
部屋は3Fにあるのか…
建物の豪華さに圧倒され、オレたちは無言で3Fへ上がった。
3Fに着き、扉が開く。
目の前は洋室で、広々として日当たりが良い。
「これ…お前の部屋か?」
「まぁ、一応そうだけど」
「一体何畳あるんだろう…」
部屋にはトイレと風呂が完備してある。
「内海さん、3Fは全て内海さんの部屋なの?」
「まぁ…ね。もう、いいじゃんそんな事は!それよりパーッとやりましょ」
こんな広々とした部屋なのに、窮屈ってどういう事だ?
とにかく、パーティは始まった。
「ん?」
振り向くと梅が。
「何だよ、お前はアイツらと一緒じゃないのかよ?」
すると、「えっ、一緒って何?」と陽子に言われた。
あぁ、そうか…今は皆に見えないバージョンなんだ。
それなら先に言ってくれよ!
また変なやつ扱いされるじゃないか!
「あぁ、ゴメンゴメン。ねぇ、皆も家に来なよ」
オレたちが行ったら、何でアイツらが必死で勉強したのか意味が無くなっちまうだろうが。
「それはそうなんだけど…でもこの際、皆でクリスマスパーティーやろうよ」
いいから、お前は皆と楽しくやってくれ。
こっちはこっちで楽しむから。
「気が向いたら、遊びに来てよ。待ってるから」
そんな事よりも、これから料理するんだろ?早く帰れ。
「…」梅は消えた。
何もオレたちに気を使う必要なんて無いのに。
「よし、じゃあ皆好きなの注文していいよ」
「皆で食べるんだから、セットの方がいいんじゃない?」
「いいよ、セットでも何でも好きなの頼んでくれ」
かなりの量のチキンを買った。
「よし、じゃあ次はケーキを買おう!」
「ケーキは何処で買う?」
不二家とかじゃないのかな。
「あー、あそこに不二家あるよ」香織が指す方向に不二家はあった。
「よし、大きいケーキを買おう!」
「智、ホントに大丈夫なのか?」
「いいから、いいから。オレに任せてくれよ」
いや~、懐が暖かいと気持ちまでおおらかになるよな。
不二家では、1番大きいデコレーションケーキを買った。
「後は…パーティグッズとかあればいいよな」
「パーティグッズ?」
「クラッカーとか?」
「でも、内海さんの家でそんなに散らかしたりしたらダメでしょう?」
まぁ、確かにそうなんだが…
すると、沙織が「ねえ、皆はお酒って飲むの?」と言い出した。
「えぇーっ!」
「マジかよ、大丈夫なのか?」
「私は飲んだ事無いけど…」
「1度、試しにお父さんのビールに口をつけただけなら」
「内海、お前は飲めるの?」
沙織は当然という顔をしている。
「えっ、飲んだ事無いの?」
オイオイ、これじゃ前回と同じパターンじゃないかよ。
オレは41才だから、付き合いで飲む機会は多いけど、他の連中はまだ中2だぞ?
あ、オレも見た目は中2だけど。
「ね、ちょこっとぐらいならいいでしょ?」
「でも…いいのかなぁ、これって」
いや、良くないよ!
「面白そうだな!じゃあ飲んでみるか?」
マサ、お前飲むのかよ?
「じゃあ…私も」
「皆がそう言うなら、私も」
「私も」
結局、酒を買うことになった。
「山本くん、お酒は私が払うよ」
「いや、いいよ。今日はオレが皆を誘ったんだし」
沙織もお金を持ってるのかな?
「じゃあ、こうしよう。半々で出し合おうよ」
「いや、それよりもお前の家で酒飲んで大丈夫なのかよ?」
沙織は一瞬、暗い表情を浮かべた。
「うん…家の事は大丈夫だから」
何か気になるな、この浮かない顔は。
「それならいいけど、酒買ったからって、皆に強要するような事はしないでくれよ。初めて飲むんだし、何かあったら大変だし」
デザイアーみたいに豹変するなんて事もありえるしな。
オレたちは沙織の家の前にあるコンビニで缶ビールとチューハイを買い込んだ。
「ちょっと…こんなに飲むの?」
唯が声を上げた。
「えー、全部飲めないよ…」
「これ余るだろ」
カゴいっぱいに酒を購入した。
「大丈夫、大丈夫!余ったら私が全部飲むから」
コイツ、普段から酒飲んでるかよ…
チキンやケーキ、そして酒をいっぱい買って沙織の家に着いた。
「ちょっと待ってて」
沙織は門の前でインターホンを押した。
【はい】
「あ、私。友達連れてきたから」
【はい、今開けます】
ガチャっという電子錠が解除された音がして、門は開いた。
「おい、スゲー家だな」
「ねぇ、内海さん。今の声の人って」
香織が聞いてみた。
「あぁ…お手伝いさん」
『お手伝いさん?』
一斉に声を上げた。
「はぁ…そんなに驚かないでよ。私には窮屈なのよ、この家は」
窮屈?こんなに広い家なのにかよ。
それにしても、門から建物まで距離があるな。
庭は手入れが行き届いて、駐車場には外車が数台停まっている。
コイツの親は何をしてるんだろうか。
これまた、黒の重厚な扉を開けると中は天井が高く、シャンデリアが。
「スゲー、豪華な家だ…」
賃貸マンションのオレの家とはケタ違いだ。
「お邪魔しまーす」
「失礼します」
玄関で靴を脱いで家にあがった。
沙織は階段の脇にあるボタンを押すと扉が両サイドに開いた。
「ゲッ!これエレベーターかよ?」
「ウソっ!」
「まさか家にエレベーター?」
一様に驚く。
「いいから乗って」
エレベーターの中に入った。
さすがに中は狭い。6人も入ればギューギューだ。
重量オーバーにならないのだろうか。
沙織は3Fのボタンを押した。
部屋は3Fにあるのか…
建物の豪華さに圧倒され、オレたちは無言で3Fへ上がった。
3Fに着き、扉が開く。
目の前は洋室で、広々として日当たりが良い。
「これ…お前の部屋か?」
「まぁ、一応そうだけど」
「一体何畳あるんだろう…」
部屋にはトイレと風呂が完備してある。
「内海さん、3Fは全て内海さんの部屋なの?」
「まぁ…ね。もう、いいじゃんそんな事は!それよりパーッとやりましょ」
こんな広々とした部屋なのに、窮屈ってどういう事だ?
とにかく、パーティは始まった。
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