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梅が教師
疫病神か、コイツ…
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早く佐伯が戻ってきてくれないかな!
梅が臨時教師だなんて、世も末だ!
「もう瑠璃子は戻ってこなくていいよな」
「そうだそうだ!何せ、サヤカちゃんがいるから佐伯は用無しだ!」謙司と龍也が言った。
オイオイ、お前ら…
アイツの正体知ったら、腰抜かすぞ。
「何が腰を抜かすの?」
「あっ、梅!」
今は皆に見えているんだろうか?
「サヤカ先生でしょ!」
見えてないんだろうな。何せ、相変わらずホットパンツという、無理したギャルファッションだし。
「何がサヤカ先生だ!オメーは梅だろ!」
「コラっ!先生に向かって何て口の利き方なの!」
…何も言うまい。
「て言うか、何でお前が先生をやる事になったんだよ?」
どうやって先生になりすましたんだろ。
「あら、それは私が教員免許を持ってるからよ」
「ウソつけ!」
「ホントよ、これでも前の職業は教師だったんだから」
コイツは人間なのか、それとも天界のヤツなのかどっちなんだ?
「へぇー、それじゃ教員免許見せてくれよ」
持ってないんだろ、どうせ。
「…見せなきゃダメ?」
「当たり前だろっ!まぁ、どうせ持ってないんだろ、何せ偽教師だからな」
すると、梅は後ろのポケットからカードを出した。
「ほら、これでもウソだと言うの?」
【中学校教論一種免許状
本籍 天界
右の者に教育職員免許法第五条の定めるところにより左記の教科について中学校教論一種免許状を授与する
記
国語
天界教育委員会】
「ウソっ!」
しかも天界って…
「これで解ったでしょ!私はれっきとした教師なの!」
マジかよ…て言うか、天界ってそんなのもあるのか。
あれ?ちょっと待てよ…
それ、ホントに梅の教員免許なのか?
「おい、ちょっとよく見せてくれよ」
「もういいでしょ!これで私が教師だって証明したでしょ」
「じゃあ、何で氏名と生年月日のところを指で隠してるんだよ」
どうも、指の位置で名前と生年月日を隠しているようにしか思えない。
コイツやっぱり偽の免許証だったのか!
「そ、そんな事ないわよ!」
「じゃあ、よく見せろよ」
「もういいでしょ!」
「何だ、やっぱりインチキか」
どうせ、人のをパクってあたかも自分の免許のように見せてるんだろうが。
「ほら、ちゃんと私の名前と生年月日が書いてあるでしょ!」
【氏名 綾坂梅
本籍地 天界
冥王四十三年六月七日生】
ありゃま、ホントだ。
「冥王四十三年って、こっちの世界だと何年になるんだ?」
コイツ、一体何才になるんだ?
「そうねぇ、こっちだと昭和42年になるのかなぁ」
昭和42年生まれ?
えーっと、今は1990年だから平成2年だろ。
西暦にすると何年だ?
確か昭和って64年まであったんだよな。
だから今年を昭和に置き換えると、65年だから65-42=23…
23才か。…ウソだ!コイツが23才のワケないだろ!
「おい、何でお前が23才なんだよ!いい加減ホントの年齢言えっ!」
絶対、30オーバーだろ!
「だから、ウソじゃないって言ってるでしょ!私は23才なの!」
「何言ってやがんだ、お前子供の頃のアイドルはフィンガー5だって言ってただろ!」
絶対に35前後に違いない。
「あれは70年代の音楽やアイドルが好きだっただけで、リアルタイムで見た事は無いの!」
「そこまでシラを切るなら、ポメ夫に聞いてみよっと、冥王43年ってこっちの世界なら何年なんだって」
途端に梅の顔色が変わった。
「ちょっと、何で部長にそんな事聞くのよ!」
「お前がホントの事言わないからだろうが」
そういや、ポメ夫はどこ行った?
「ホントの事言ってるでしょ、何で信用出来ないのよ!」
「出来るかっ!お前が全てにおいて胡散臭いから、信用出来ないんだよ」
コイツの言う事は無視しよう。
「おい、ポメ夫!どこ行った?」
校内にはいないのかな。
そう言えば最近、姿を見かけないけど、どうしたんだろうか。
「ちょっと…いい加減にしなさい!」
「うるせーっ!この年齢詐称女がっ!」
その瞬間、横から不意にビンタを食らった!
【バシーン!!】
痛ってぇ!!
「誰だ、オレを殴るのは!」
「オレだ!」
ゲッ!!佐竹っ!
て事は…もう、授業が始まってたって事?
周りは大人しく教科書を広げている。
アチャー、またやっちまった!
「こら、山本!お前、オレの授業がそんなにイヤなのかっ!」
「ごっ、ゴメンなさい!」
『ワハハハハハ!』
『ゴメンなさいだってw』
『いつまで一人芝居してるんだか』
『アイツ、悪霊でも取り憑いてるんじゃないのか』
オレにとって、梅は疫病神としか思えないっ!
「誰が疫病神よっ!」
シカトしよう。相手にすると、またビンタ食らう。
放課後にでもポメ夫を探して、コイツのホントの年齢を暴いてやるーっ!
梅が臨時教師だなんて、世も末だ!
「もう瑠璃子は戻ってこなくていいよな」
「そうだそうだ!何せ、サヤカちゃんがいるから佐伯は用無しだ!」謙司と龍也が言った。
オイオイ、お前ら…
アイツの正体知ったら、腰抜かすぞ。
「何が腰を抜かすの?」
「あっ、梅!」
今は皆に見えているんだろうか?
「サヤカ先生でしょ!」
見えてないんだろうな。何せ、相変わらずホットパンツという、無理したギャルファッションだし。
「何がサヤカ先生だ!オメーは梅だろ!」
「コラっ!先生に向かって何て口の利き方なの!」
…何も言うまい。
「て言うか、何でお前が先生をやる事になったんだよ?」
どうやって先生になりすましたんだろ。
「あら、それは私が教員免許を持ってるからよ」
「ウソつけ!」
「ホントよ、これでも前の職業は教師だったんだから」
コイツは人間なのか、それとも天界のヤツなのかどっちなんだ?
「へぇー、それじゃ教員免許見せてくれよ」
持ってないんだろ、どうせ。
「…見せなきゃダメ?」
「当たり前だろっ!まぁ、どうせ持ってないんだろ、何せ偽教師だからな」
すると、梅は後ろのポケットからカードを出した。
「ほら、これでもウソだと言うの?」
【中学校教論一種免許状
本籍 天界
右の者に教育職員免許法第五条の定めるところにより左記の教科について中学校教論一種免許状を授与する
記
国語
天界教育委員会】
「ウソっ!」
しかも天界って…
「これで解ったでしょ!私はれっきとした教師なの!」
マジかよ…て言うか、天界ってそんなのもあるのか。
あれ?ちょっと待てよ…
それ、ホントに梅の教員免許なのか?
「おい、ちょっとよく見せてくれよ」
「もういいでしょ!これで私が教師だって証明したでしょ」
「じゃあ、何で氏名と生年月日のところを指で隠してるんだよ」
どうも、指の位置で名前と生年月日を隠しているようにしか思えない。
コイツやっぱり偽の免許証だったのか!
「そ、そんな事ないわよ!」
「じゃあ、よく見せろよ」
「もういいでしょ!」
「何だ、やっぱりインチキか」
どうせ、人のをパクってあたかも自分の免許のように見せてるんだろうが。
「ほら、ちゃんと私の名前と生年月日が書いてあるでしょ!」
【氏名 綾坂梅
本籍地 天界
冥王四十三年六月七日生】
ありゃま、ホントだ。
「冥王四十三年って、こっちの世界だと何年になるんだ?」
コイツ、一体何才になるんだ?
「そうねぇ、こっちだと昭和42年になるのかなぁ」
昭和42年生まれ?
えーっと、今は1990年だから平成2年だろ。
西暦にすると何年だ?
確か昭和って64年まであったんだよな。
だから今年を昭和に置き換えると、65年だから65-42=23…
23才か。…ウソだ!コイツが23才のワケないだろ!
「おい、何でお前が23才なんだよ!いい加減ホントの年齢言えっ!」
絶対、30オーバーだろ!
「だから、ウソじゃないって言ってるでしょ!私は23才なの!」
「何言ってやがんだ、お前子供の頃のアイドルはフィンガー5だって言ってただろ!」
絶対に35前後に違いない。
「あれは70年代の音楽やアイドルが好きだっただけで、リアルタイムで見た事は無いの!」
「そこまでシラを切るなら、ポメ夫に聞いてみよっと、冥王43年ってこっちの世界なら何年なんだって」
途端に梅の顔色が変わった。
「ちょっと、何で部長にそんな事聞くのよ!」
「お前がホントの事言わないからだろうが」
そういや、ポメ夫はどこ行った?
「ホントの事言ってるでしょ、何で信用出来ないのよ!」
「出来るかっ!お前が全てにおいて胡散臭いから、信用出来ないんだよ」
コイツの言う事は無視しよう。
「おい、ポメ夫!どこ行った?」
校内にはいないのかな。
そう言えば最近、姿を見かけないけど、どうしたんだろうか。
「ちょっと…いい加減にしなさい!」
「うるせーっ!この年齢詐称女がっ!」
その瞬間、横から不意にビンタを食らった!
【バシーン!!】
痛ってぇ!!
「誰だ、オレを殴るのは!」
「オレだ!」
ゲッ!!佐竹っ!
て事は…もう、授業が始まってたって事?
周りは大人しく教科書を広げている。
アチャー、またやっちまった!
「こら、山本!お前、オレの授業がそんなにイヤなのかっ!」
「ごっ、ゴメンなさい!」
『ワハハハハハ!』
『ゴメンなさいだってw』
『いつまで一人芝居してるんだか』
『アイツ、悪霊でも取り憑いてるんじゃないのか』
オレにとって、梅は疫病神としか思えないっ!
「誰が疫病神よっ!」
シカトしよう。相手にすると、またビンタ食らう。
放課後にでもポメ夫を探して、コイツのホントの年齢を暴いてやるーっ!
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