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第2章
文化祭
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もうすぐ文化祭だ。
学級委員長の龍也に、副長のオレと泰彦が中心になって、どんな催し物をやるのか、教室で会議をしていた。
『やっぱり劇だろ』
『いや、それじゃありきたりだろ』
『じゃあ、ブラスバンドか?』
『何でもいいよ、早く決めようぜ』
中々決まらない。
「皆はどんなのがいいの?」
どんなのがいいって、言われてもなぁ…
「やっぱり劇なんじゃないかなぁ」
謙司の言う通り、劇が1番無難だ。
「でも劇なんて、他のクラスでもやるだろ?もっと違う事をやろうよ」
チャッピーの言う事も解らんでもない。
「じゃあ、何がいいんだよ?」
「泰彦、お前は何がいいんだよ?」
「んー…漫才とか、コントなんてどうだろう?」
お笑いか…悪くはないよな。
「龍也!お前なら何がいい?」
ここはリーダーの龍也に決めてもらおう。
「オレか?オレだったら、バンドやりたいなぁ」
バンドかぁ…
でも、今から楽器用意して覚えなきゃならないし、時間的にも難しい。
「山本は何がいいんだよ?」
「オレ?」
オレにフルなよ、龍也!
「えっと…オレなら、やっぱりジャッキーチェンみたいなアクションの芝居かなぁ」
思いつきで言ったけど、まず無理だしなぁ。
【キーンコーン、カーンコーン】
「じゃあ、また明日放課後に考えましょう!それと、学級委員の3人はいくつかの候補をまとめておいてね!」
「えーっ!これから残るのかよ?」
「帰りてぇよ!」
「マジ、だりぃ!」
「そんな事言わないの!3人はクラスの中心なんだから!」
学級委員って、都合の良い役割じゃないか!
オレたち3人は放課後、教室に残りって、いくつかの候補を考えいた。
「バンドやりてぇよな」
龍也はバンド。
「オレは漫才とかコント」
泰彦はお笑い。
「オレはアクション劇」
オレはアクションの芝居。
「これじゃ、まとまらないよなぁ」
「うん」
どうしようか…
「やるからには、皆があっと驚くような事をしたいよな」
うん、龍也の言う通りだ。
「じゃあ、まずはバンドから。龍也、やるならどんなバンドにするんだよ?」
泰彦が聞いた。
「ブルーハーツやりたいな」
「おぉ、ブルーハーツ!」
「ボーカルとギター、ベースにドラムの4人か。誰か楽器出来るヤツいるか?」
「…オレ、少しだけならギター弾けるけど」
「泰彦、お前ギター弾けるのかよ?」
知らなかった…泰彦にそんな特技があったとは…
「じゃあ、後はボーカルとベースとドラムか」
「龍也、お前楽器出来るか?」
まさかコイツ、ボーカルやるなんて言うんじゃないだろうな?
「…いや、オレボーカルやろうと思って」
やっぱり!
「じゃあ、ボーカルとギターは決まった。後はベースとドラムだ。智、お前楽器は?」
「出来ないよ!そもそも、そんなもん持ってないし、今からメンバー集めて練習しても、間に合うか?」
「…」
バンドは難しいな。
「じゃあ、バンドはボツか」
龍也は、黒板に書いたバンドの文字を消した。
「じゃあ、次はお笑いだ」
泰彦が選んだお笑いはどうだ。
「まず、誰がやるかだよな」
「泰彦、お前どんなのがいいんだよ?」
泰彦は腕を組んで考えている。
「んー…ダウンタウンみたいな漫才か、とんねるずとか、ウンナンみたいなコント…」
人選をどうするかだよな。
「誰を選んで、どんなネタをやるつもりだよ?」
「いや、そこまでは考えてないけど」
うーん…お笑いも難しいなぁ。
「お笑いもボツかな」
泰彦は黒板に書いたお笑いの文字を消した。
「じゃあ、次は山本が選んだアクション劇」
オレか。
「やるなら、ジャッキーチェンみたいなアクションだよな」
「そんな運動神経良いヤツいるかよ、このクラスに?」
龍也の言う通りだ。
「それに、アクションとなれば、格闘技が出来て、バク転もこなすようなヤツじゃないと。そんなヤツいないだろ」
うん、いない。
「あぁ~っ!何だったらいいんだ、一体!」
龍也は大声で机をバンバン叩いた。
「となると、無難に普通の劇しかないよな」
「ありきたりだけど、それしかないか」
結局、行き着くのは劇か…
劇…そうか!思い出した!
「やっぱり、劇にしよう!」
「わかったよ!劇にすればいいんだろ」
「智のアクション劇は無理だぜ」
バカヤローっ、そんなんじゃないっ!
「うってつけのヤツがいるじゃないか、ウチにクラスに!」
「誰だよ?」
鈍いな、2人とも!
「ウチには、プロの役者がいるだろ!」
「あっ!!」
ようやく解ったかよ…
そう、オレは子役だった片野を中心に、劇をやろうと考えた。
学級委員長の龍也に、副長のオレと泰彦が中心になって、どんな催し物をやるのか、教室で会議をしていた。
『やっぱり劇だろ』
『いや、それじゃありきたりだろ』
『じゃあ、ブラスバンドか?』
『何でもいいよ、早く決めようぜ』
中々決まらない。
「皆はどんなのがいいの?」
どんなのがいいって、言われてもなぁ…
「やっぱり劇なんじゃないかなぁ」
謙司の言う通り、劇が1番無難だ。
「でも劇なんて、他のクラスでもやるだろ?もっと違う事をやろうよ」
チャッピーの言う事も解らんでもない。
「じゃあ、何がいいんだよ?」
「泰彦、お前は何がいいんだよ?」
「んー…漫才とか、コントなんてどうだろう?」
お笑いか…悪くはないよな。
「龍也!お前なら何がいい?」
ここはリーダーの龍也に決めてもらおう。
「オレか?オレだったら、バンドやりたいなぁ」
バンドかぁ…
でも、今から楽器用意して覚えなきゃならないし、時間的にも難しい。
「山本は何がいいんだよ?」
「オレ?」
オレにフルなよ、龍也!
「えっと…オレなら、やっぱりジャッキーチェンみたいなアクションの芝居かなぁ」
思いつきで言ったけど、まず無理だしなぁ。
【キーンコーン、カーンコーン】
「じゃあ、また明日放課後に考えましょう!それと、学級委員の3人はいくつかの候補をまとめておいてね!」
「えーっ!これから残るのかよ?」
「帰りてぇよ!」
「マジ、だりぃ!」
「そんな事言わないの!3人はクラスの中心なんだから!」
学級委員って、都合の良い役割じゃないか!
オレたち3人は放課後、教室に残りって、いくつかの候補を考えいた。
「バンドやりてぇよな」
龍也はバンド。
「オレは漫才とかコント」
泰彦はお笑い。
「オレはアクション劇」
オレはアクションの芝居。
「これじゃ、まとまらないよなぁ」
「うん」
どうしようか…
「やるからには、皆があっと驚くような事をしたいよな」
うん、龍也の言う通りだ。
「じゃあ、まずはバンドから。龍也、やるならどんなバンドにするんだよ?」
泰彦が聞いた。
「ブルーハーツやりたいな」
「おぉ、ブルーハーツ!」
「ボーカルとギター、ベースにドラムの4人か。誰か楽器出来るヤツいるか?」
「…オレ、少しだけならギター弾けるけど」
「泰彦、お前ギター弾けるのかよ?」
知らなかった…泰彦にそんな特技があったとは…
「じゃあ、後はボーカルとベースとドラムか」
「龍也、お前楽器出来るか?」
まさかコイツ、ボーカルやるなんて言うんじゃないだろうな?
「…いや、オレボーカルやろうと思って」
やっぱり!
「じゃあ、ボーカルとギターは決まった。後はベースとドラムだ。智、お前楽器は?」
「出来ないよ!そもそも、そんなもん持ってないし、今からメンバー集めて練習しても、間に合うか?」
「…」
バンドは難しいな。
「じゃあ、バンドはボツか」
龍也は、黒板に書いたバンドの文字を消した。
「じゃあ、次はお笑いだ」
泰彦が選んだお笑いはどうだ。
「まず、誰がやるかだよな」
「泰彦、お前どんなのがいいんだよ?」
泰彦は腕を組んで考えている。
「んー…ダウンタウンみたいな漫才か、とんねるずとか、ウンナンみたいなコント…」
人選をどうするかだよな。
「誰を選んで、どんなネタをやるつもりだよ?」
「いや、そこまでは考えてないけど」
うーん…お笑いも難しいなぁ。
「お笑いもボツかな」
泰彦は黒板に書いたお笑いの文字を消した。
「じゃあ、次は山本が選んだアクション劇」
オレか。
「やるなら、ジャッキーチェンみたいなアクションだよな」
「そんな運動神経良いヤツいるかよ、このクラスに?」
龍也の言う通りだ。
「それに、アクションとなれば、格闘技が出来て、バク転もこなすようなヤツじゃないと。そんなヤツいないだろ」
うん、いない。
「あぁ~っ!何だったらいいんだ、一体!」
龍也は大声で机をバンバン叩いた。
「となると、無難に普通の劇しかないよな」
「ありきたりだけど、それしかないか」
結局、行き着くのは劇か…
劇…そうか!思い出した!
「やっぱり、劇にしよう!」
「わかったよ!劇にすればいいんだろ」
「智のアクション劇は無理だぜ」
バカヤローっ、そんなんじゃないっ!
「うってつけのヤツがいるじゃないか、ウチにクラスに!」
「誰だよ?」
鈍いな、2人とも!
「ウチには、プロの役者がいるだろ!」
「あっ!!」
ようやく解ったかよ…
そう、オレは子役だった片野を中心に、劇をやろうと考えた。
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