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第2章
元子役…
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綾坂梅…
今度の天界からのお目付け役はギャルだと。
しかし、見れば見る程、不自然なスタイルだ。
コイツ、一体何才なんだろ?
10代の様な格好をしてるけど、年齢はかなり上なんだろうな。
もしかして、オレと同じぐらいの年齢なのかも…
アマゾネスの巨乳とは違い、風船のような胸。
大きさはアマゾネスと同じぐらいだが、全く垂れてない。
もしや、豊胸なのでは…
「変な事詮索しないの!」
誰だって、コイツのナリを見れば詮索したくなるだろ…
またまた前途多難な中2時代に突入だ。
梅も他のヤツらには見えないんだろうか。
まぁ、こんな格好で教室にいても、皆は何も言わないって事は見えないんだろうな。
「本人の自主性に任せるけど、何か悪さをしたら、それなりのお仕置が待ってるから、覚悟しなさい」
…また頭に、輪っかを被せられるんだろうか。
【キーンコーン、カーンコーン】
数学の授業が終わった。
「とにかく、真面目に中学時代を過ごしていれば、元に戻れるかもね。しっかりやるのよ」
そう言うと、梅は姿を消した。
憂鬱だな…
真面目にやるだけじゃ、元には戻れないだろうに。
プラスアルファで、何かをレベルアップさせなきゃならないんだが、一体何をレベルアップすればいいのやら…
徳?いや、それは無いと言った。
人格?…オレってどんな人格なのだろうか?
リーダーシップ?…個人行動が好きなオレにリーダーシップなんて能力は無い。
…何をレベルアップさせればいいのか、サッパリ解らん。
「ねぇ、何でさっきから独り言ばっか言ってるのよ?」
ん?
あー、斜め後ろの女か。
…コイツの名前が思い出せない。
そもそも、コイツと話した事あったっけ?
いや、無いな。
「独り言?いや、そんな事は言った覚えは無いんだが」
「…じゃあ、誰と喋ってるの?」
誰と言われても…梅は皆には見えないし、何と言えばいいのやら。
「あ…さっきから私に言ってるんだけど、気づかなかったから、独り言みたいに聞こえたんだと思う…」
おぉ、デザイアー!フォローしてくれてありがとう!
「そうなの?恵に言ってたの?それならいいんだけど、前みたいに、一人でブツブツ言って暴れるんじゃないかと思った」
あれは確か、ジジイに輪っかを締められた時じゃなかったかな。
あぁ、それにしても気になる!
コイツの名前、何ていうんだ?
まさか、本人に直接聞くワケにもいかないし…
そうか、デザイアーに聞けばいいんだ!
「おい、デザイアー。アイツ何て名前だっけ?」
「えっ?…名前って…」
「そうだよ。アイツの名前、思い出せないんだよ。何て名前だっけ?」
「だって…1年の時から同じクラスだったのに、名前覚えてないの?」
1年生の頃から同じクラスだったのか。
それなら、覚えてると思うんだが、中々思い出せない。
「…そうだっけ?何せ、影が薄いから覚えてないんだよ」
「影薄いって…」
何だよ、違うのか?
「…ほら、これ」
「ん?」
デザイアーは雑誌をオレに見せた。
「あれっ、何でコイツが?」
雑誌には、斜め後ろの女が笑みを浮かべている…
「何だ、これ?アイツ芸能人なのか?」
あっ!!思い出した!
斜め後ろの女、子役の片野悠(かたのゆう)!
何故、思い出せなかったんだろ?
「あぁ~、思い出した!いや、最近物忘れが激しくて、ははははっ」
後ろを振り向いた。
相変わらず、片野が訝しげにオレを見ている。
芸能活動していた事を、すっかり忘れていた。
でも、確かコイツ…30過ぎに写真集で脱いでるんだよなw
元子役も大人になったら、そういう事をしなきゃならないのか。
芸能界って大変なとこだな。
この時期、片野は芸能活動をほとんどしていなかった。
子役から成長したのはいいが、なかなか合う役が見つからず、本人も悩んでいた。
高校を卒業して、芸能活動を再開するんだが、それまでは休業状態だった。
「何よ、ジロジロ見て?」
「ん?いや、別に」
何だか、取っ付き難いタイプだな。
そんな事より、オレはどうやったら元の世界に戻れるか、そればっかりを考えていた。
今度の天界からのお目付け役はギャルだと。
しかし、見れば見る程、不自然なスタイルだ。
コイツ、一体何才なんだろ?
10代の様な格好をしてるけど、年齢はかなり上なんだろうな。
もしかして、オレと同じぐらいの年齢なのかも…
アマゾネスの巨乳とは違い、風船のような胸。
大きさはアマゾネスと同じぐらいだが、全く垂れてない。
もしや、豊胸なのでは…
「変な事詮索しないの!」
誰だって、コイツのナリを見れば詮索したくなるだろ…
またまた前途多難な中2時代に突入だ。
梅も他のヤツらには見えないんだろうか。
まぁ、こんな格好で教室にいても、皆は何も言わないって事は見えないんだろうな。
「本人の自主性に任せるけど、何か悪さをしたら、それなりのお仕置が待ってるから、覚悟しなさい」
…また頭に、輪っかを被せられるんだろうか。
【キーンコーン、カーンコーン】
数学の授業が終わった。
「とにかく、真面目に中学時代を過ごしていれば、元に戻れるかもね。しっかりやるのよ」
そう言うと、梅は姿を消した。
憂鬱だな…
真面目にやるだけじゃ、元には戻れないだろうに。
プラスアルファで、何かをレベルアップさせなきゃならないんだが、一体何をレベルアップすればいいのやら…
徳?いや、それは無いと言った。
人格?…オレってどんな人格なのだろうか?
リーダーシップ?…個人行動が好きなオレにリーダーシップなんて能力は無い。
…何をレベルアップさせればいいのか、サッパリ解らん。
「ねぇ、何でさっきから独り言ばっか言ってるのよ?」
ん?
あー、斜め後ろの女か。
…コイツの名前が思い出せない。
そもそも、コイツと話した事あったっけ?
いや、無いな。
「独り言?いや、そんな事は言った覚えは無いんだが」
「…じゃあ、誰と喋ってるの?」
誰と言われても…梅は皆には見えないし、何と言えばいいのやら。
「あ…さっきから私に言ってるんだけど、気づかなかったから、独り言みたいに聞こえたんだと思う…」
おぉ、デザイアー!フォローしてくれてありがとう!
「そうなの?恵に言ってたの?それならいいんだけど、前みたいに、一人でブツブツ言って暴れるんじゃないかと思った」
あれは確か、ジジイに輪っかを締められた時じゃなかったかな。
あぁ、それにしても気になる!
コイツの名前、何ていうんだ?
まさか、本人に直接聞くワケにもいかないし…
そうか、デザイアーに聞けばいいんだ!
「おい、デザイアー。アイツ何て名前だっけ?」
「えっ?…名前って…」
「そうだよ。アイツの名前、思い出せないんだよ。何て名前だっけ?」
「だって…1年の時から同じクラスだったのに、名前覚えてないの?」
1年生の頃から同じクラスだったのか。
それなら、覚えてると思うんだが、中々思い出せない。
「…そうだっけ?何せ、影が薄いから覚えてないんだよ」
「影薄いって…」
何だよ、違うのか?
「…ほら、これ」
「ん?」
デザイアーは雑誌をオレに見せた。
「あれっ、何でコイツが?」
雑誌には、斜め後ろの女が笑みを浮かべている…
「何だ、これ?アイツ芸能人なのか?」
あっ!!思い出した!
斜め後ろの女、子役の片野悠(かたのゆう)!
何故、思い出せなかったんだろ?
「あぁ~、思い出した!いや、最近物忘れが激しくて、ははははっ」
後ろを振り向いた。
相変わらず、片野が訝しげにオレを見ている。
芸能活動していた事を、すっかり忘れていた。
でも、確かコイツ…30過ぎに写真集で脱いでるんだよなw
元子役も大人になったら、そういう事をしなきゃならないのか。
芸能界って大変なとこだな。
この時期、片野は芸能活動をほとんどしていなかった。
子役から成長したのはいいが、なかなか合う役が見つからず、本人も悩んでいた。
高校を卒業して、芸能活動を再開するんだが、それまでは休業状態だった。
「何よ、ジロジロ見て?」
「ん?いや、別に」
何だか、取っ付き難いタイプだな。
そんな事より、オレはどうやったら元の世界に戻れるか、そればっかりを考えていた。
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