7 / 31
第七話
しおりを挟む
鶴姫は再び、湯船のあった部屋に女中たちに連れられた。
婚約の儀とはどういうものかしら。
鶴姫は女中たちを見回すとまだここに来たばかりに見える幼い女もいれば、女中頭のように威厳のある中年の女もいる。幼い女中を見ると目が輝いている。
「鶴姫様、婚約の儀の準備のため、ここで再びお清めをしていただきます。
今、湯船に新しい綺麗な湯をご用意して、婚約の儀のお召し物も準備しますので、それまでは隣の部屋に寝床をご用意いたしますのでゆっくりとお休みなさいませ。」
隣の部屋で鶴姫が横たわっていると、隣の部屋から小さく声が聞こえる。
幼い女中の声だ。女中頭に聞いているのだろうか。
「さよ様、私は未だここに奉公で入ったばかりなのですが、姫君の婚約の儀はどういうものなのですか。」
「はな、私の指示通り仕事をしていれば良い。婚約の儀は三日三晩続くから体力をつけておくように。」
「先ほどの諏訪様はどういうお方なのですか。」
「女中は余り詮索しないのが良い。ただ失礼があるといけないから話すと、経好様の父上様が特大三島神社に寄進をされた際、今の宮司の先代に、諏訪という易が得意な女占い師がいる。家の繁栄を望むなら紹介すると言われたらしいよ。
諏訪が占った易の結果に満足した父上様が諏訪様をここに連れてこられてからずっとこの屋敷に住まわれている。
特大三島神社は瀬戸内を守る神社。先代の宮司は市川家とも他の領主とも平等に付き合っておられたらしい。しかし今の宮司になって、市川家と敵対する大内家にすり寄って今では父上様は特大三島神社と疎遠になっておる。
経好様はその辺りはあまり気になされず、特大三島神社の御本尊にもお参りもされているらしい。」
「さよ様、諏訪様は、あまり経好様が結婚されるのを喜んでおられないような気がしました。父上様は諏訪様に心酔されておられるようですね。
何かお二人にあるのでしょうか。」
「はな、余計なことを言うのではい。
お清めの湯船の準備ができたようだ。鶴姫様をお連れしましょう。」
鶴姫は、さよという名前の女中頭と、はなと呼ばれる幼い女中のやり取りもっと聞きたかったが、どうやらその会話は終わったようだ。
諏訪は、経好の結婚を望んでいなさそう。何故?
イケメン大名が、私と結婚するためには赤龍の印がある宝珠、宝剣、勾玉の三種の神器が必要だから、私も付いて行って令和の知識を総動員して早く宝を見つけて玉の輿を実現しないと。
「鶴姫様、準備ができました。お清めの湯船に再度入って頂きます。」
鶴姫は、着ているものを床に脱ぎ、先ほどの樽の横に小さな踏み台を使って、それに乗って樽の風呂の湯船に浸かった。
湯加減も丁度いいし、極楽気分ね。再び和風ゴージャスホテルだわ。
「鶴姫様、湯船から立って、先ほどと同じく手を上にあげてください。
女中たちが、先ほどより更に入念に私の体を洗ってくれている。
塩のような、石鹸のような香草のようなもので何度も肌を擦っては湯で流し、また香草で肌を擦っては湯で流しを繰り返した。
「鶴姫様、湯船からでてまたあちらの寝床に仰向けになってください。」
湯船から降りると、高さの低いベッドのような寝床が用意されていて、そこに鶴姫と呼ばれた私は寝転がった。
先ほどより更に入念に、デリケートゾーンにも小刀が肌をなぞり、仕上げをして下半身もきれいにしてくれるようだ。
「次はうつ伏せになってください。」
先ほどと同じようにマッサージ風の施術が続き、気持ちよさが体全体に広がり、胸の突起が尖り、太ももの根元部分が先ほど以上に熱く疼く様になっていった。
何やらブーンとする音がなるひょうたんが視線にはいった。
背中の上から臀部までこのひょうたんを肌の表面にあてずらしていく。
振動が鶴姫の皮膚に伝わり、気持ちよさ感が増す。
これは何? 電動バイブのようだけれどこの時代には電気は無いはず。
背中から脇に、脇から臀部に、臀部から菊問を取って太ももへ、振動が快感に変わっていく。
思わず喘ぎ声が出そうだ。
まだ発声には至らないが、あまりの絶頂感に鶴姫の指は寝床の布を掴み、鶴姫の体がエビ反りになり痙攣した。
婚約の儀とはどういうものかしら。
鶴姫は女中たちを見回すとまだここに来たばかりに見える幼い女もいれば、女中頭のように威厳のある中年の女もいる。幼い女中を見ると目が輝いている。
「鶴姫様、婚約の儀の準備のため、ここで再びお清めをしていただきます。
今、湯船に新しい綺麗な湯をご用意して、婚約の儀のお召し物も準備しますので、それまでは隣の部屋に寝床をご用意いたしますのでゆっくりとお休みなさいませ。」
隣の部屋で鶴姫が横たわっていると、隣の部屋から小さく声が聞こえる。
幼い女中の声だ。女中頭に聞いているのだろうか。
「さよ様、私は未だここに奉公で入ったばかりなのですが、姫君の婚約の儀はどういうものなのですか。」
「はな、私の指示通り仕事をしていれば良い。婚約の儀は三日三晩続くから体力をつけておくように。」
「先ほどの諏訪様はどういうお方なのですか。」
「女中は余り詮索しないのが良い。ただ失礼があるといけないから話すと、経好様の父上様が特大三島神社に寄進をされた際、今の宮司の先代に、諏訪という易が得意な女占い師がいる。家の繁栄を望むなら紹介すると言われたらしいよ。
諏訪が占った易の結果に満足した父上様が諏訪様をここに連れてこられてからずっとこの屋敷に住まわれている。
特大三島神社は瀬戸内を守る神社。先代の宮司は市川家とも他の領主とも平等に付き合っておられたらしい。しかし今の宮司になって、市川家と敵対する大内家にすり寄って今では父上様は特大三島神社と疎遠になっておる。
経好様はその辺りはあまり気になされず、特大三島神社の御本尊にもお参りもされているらしい。」
「さよ様、諏訪様は、あまり経好様が結婚されるのを喜んでおられないような気がしました。父上様は諏訪様に心酔されておられるようですね。
何かお二人にあるのでしょうか。」
「はな、余計なことを言うのではい。
お清めの湯船の準備ができたようだ。鶴姫様をお連れしましょう。」
鶴姫は、さよという名前の女中頭と、はなと呼ばれる幼い女中のやり取りもっと聞きたかったが、どうやらその会話は終わったようだ。
諏訪は、経好の結婚を望んでいなさそう。何故?
イケメン大名が、私と結婚するためには赤龍の印がある宝珠、宝剣、勾玉の三種の神器が必要だから、私も付いて行って令和の知識を総動員して早く宝を見つけて玉の輿を実現しないと。
「鶴姫様、準備ができました。お清めの湯船に再度入って頂きます。」
鶴姫は、着ているものを床に脱ぎ、先ほどの樽の横に小さな踏み台を使って、それに乗って樽の風呂の湯船に浸かった。
湯加減も丁度いいし、極楽気分ね。再び和風ゴージャスホテルだわ。
「鶴姫様、湯船から立って、先ほどと同じく手を上にあげてください。
女中たちが、先ほどより更に入念に私の体を洗ってくれている。
塩のような、石鹸のような香草のようなもので何度も肌を擦っては湯で流し、また香草で肌を擦っては湯で流しを繰り返した。
「鶴姫様、湯船からでてまたあちらの寝床に仰向けになってください。」
湯船から降りると、高さの低いベッドのような寝床が用意されていて、そこに鶴姫と呼ばれた私は寝転がった。
先ほどより更に入念に、デリケートゾーンにも小刀が肌をなぞり、仕上げをして下半身もきれいにしてくれるようだ。
「次はうつ伏せになってください。」
先ほどと同じようにマッサージ風の施術が続き、気持ちよさが体全体に広がり、胸の突起が尖り、太ももの根元部分が先ほど以上に熱く疼く様になっていった。
何やらブーンとする音がなるひょうたんが視線にはいった。
背中の上から臀部までこのひょうたんを肌の表面にあてずらしていく。
振動が鶴姫の皮膚に伝わり、気持ちよさ感が増す。
これは何? 電動バイブのようだけれどこの時代には電気は無いはず。
背中から脇に、脇から臀部に、臀部から菊問を取って太ももへ、振動が快感に変わっていく。
思わず喘ぎ声が出そうだ。
まだ発声には至らないが、あまりの絶頂感に鶴姫の指は寝床の布を掴み、鶴姫の体がエビ反りになり痙攣した。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。

王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる