綺麗な薔薇には棘がある。

春血暫

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 先生は無言でする。
 部屋には、僕の嬌声が響く。
 恥ずかしい気持ちもある。
 それよりも、気持ち良さの方が勝ち、僕自身も興奮していた。
 チラリと先生を見れば、先生も興奮しているように見えた。

――せんせ。

 名前を呼んでしまいたくなる。
 好きだと伝えてしまいたくなる。
 もし今、僕が好きと伝えたら。
 先生はどんな顔をするだろうか。

「皐月」

 そんなことを考えていたら、先生に呼ばれ、身体がビクッと跳ねる。

「なに? せんせ」
「イく」
「……僕も」

 無意識に先生へと伸ばした手を、先生はそっと掴み、笑う。
 その先生の笑みを見ながら、僕も先生と一緒にイった。
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