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「話はそれだけなら行きます」
と行こうとしたとき、保川さんは「待て」と俺の腕を掴む。
「君も……彼と同じなんか……?」
「え?」
「君も彼と同じで……」
保川さんは、なぜか怯えたような目で俺を見る。
「……サイコパスなんか?」
「サイコパス? なんの話ですか」
「……」
「俺は普通ですよ。皐月も普通やし、サイコパスなんかやないと思いますけど」
サイコパスって普通とは違うとか、そんな話だったと思う。
良心がないとかそんなん。
皐月はどうか知らないけど、俺には良心はあるし、相手を操ろうって気もない。
それなのに、どうして、そんな話をするのだろう。
それが不思議でしかなかった。
と行こうとしたとき、保川さんは「待て」と俺の腕を掴む。
「君も……彼と同じなんか……?」
「え?」
「君も彼と同じで……」
保川さんは、なぜか怯えたような目で俺を見る。
「……サイコパスなんか?」
「サイコパス? なんの話ですか」
「……」
「俺は普通ですよ。皐月も普通やし、サイコパスなんかやないと思いますけど」
サイコパスって普通とは違うとか、そんな話だったと思う。
良心がないとかそんなん。
皐月はどうか知らないけど、俺には良心はあるし、相手を操ろうって気もない。
それなのに、どうして、そんな話をするのだろう。
それが不思議でしかなかった。
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