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写鏡の記憶
006
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「駅員さん。俺はさ、何ていう高校に勤めていたんだ?」
文弘の問いに、駅員は驚いた顔をする。
「思い……出したのか?」
「ほぼほぼね。勤めていた高校の名前、住んでいたアパートのことは思い出せていない。けど、俺が何をしたかは思い出した。忘れるはずがないと思っていたことだった」
「…………県立藁谷町第一高等学校だよ。アパートの名前は白蛇荘」
「ありがとう。彼が来たら伝えてくれ。待っていて、と」
「わかった」
「ありがとう」
「……場所については、由一くんに聞くと良い」
「ん」
文弘は頷き、駅から由一の家に向かった。
文弘の問いに、駅員は驚いた顔をする。
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「ほぼほぼね。勤めていた高校の名前、住んでいたアパートのことは思い出せていない。けど、俺が何をしたかは思い出した。忘れるはずがないと思っていたことだった」
「…………県立藁谷町第一高等学校だよ。アパートの名前は白蛇荘」
「ありがとう。彼が来たら伝えてくれ。待っていて、と」
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