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第5章 亡霊の正体
海の向こうから
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レイミヤの日々は、とても穏やかだった。
久しぶりに自分と過ごせることが嬉しいのか、子供たちが毎日くっついて離れない。
模範都市に指定されてから受け入れている竜使いの孤児たちとも、かなり仲良くなれたと思う。
サーシャは人見知りをする方なので少し心配だったけど、想像以上に孤児院に馴染んでいた。
おてんば揃いの女の子たちには、物腰柔らかでおっとりとしたサーシャが素敵に見えたみたい。
早くも彼女は、孤児院で憧れの的になりつつある。
憧れといえば、ジョーの人気もすごい。
自分たちと違い、彼は休暇ではなく任務としてレイミヤに来ている。
だから自分の近くにいつつも、普段どおりパソコンに向き合っていることが多いのだけど、それがいけなかったのかもしれない。
高性能パソコンにテンションを上げた子供たちが、我先にとジョーに群がっていくのだ。
最初はやんわりと子供たちを遠ざけようとしていた彼だが、配慮と諦めを知らない好奇心の塊に大苦戦。
そのうち根負けして、少しだけと前置きをしてパソコンに触れることを許したら、自分も自分もと、あっという間に長蛇の列が完成である。
これでは仕事どころじゃない。
追い込まれたジョーは、別のノートパソコンのデータにロックというロックをかけて、それを子供たちに明け渡した。
さすがに見かねた職員が、一定時間で順番に子供たちへパソコンを回すように取り仕切ったけど、ジョーの受難はそれで終わらない。
分からないことが出てくると、子供たちがパソコンを抱えて彼に突貫するからだ。
子供には、お得意の悪魔スマイルも脅しも通用しない。
さらにもう一台のパソコンを差し出したにも関わらず、常に傍に子供たちをくっつけることになった彼は、頭を抱えてうなだれては、深い溜め息をついていた。
それじゃあ、外に出れば少しはマシになる?
まさか。
ジョーの名前は数年前から町中に知れ渡っていた上に、今年の大会をきっかけに顔まで覚えられていたのだ。
自分を見かけたおじいちゃんやおばあちゃんは、当然のようにジョーにも声をかけ、これまでのお礼だと言って、畑の作物やおかずを半ば押し売りのように渡しまくる。
もらったものは結局、孤児院の子供たちのお腹に収まることになったわけだけど……慣れない好意にさらされすぎたせいか、日が暮れる頃のジョーは、いつもげっそりとしていた。
新しい仲間を加えて、さらに賑やかになった孤児院。
殺伐とした裏と背中合わせだった宮殿の日々が霞むほどに、そこでの日々は充実していた。
だけど……以前のように、世界はきらめいて見えない。
楽しいのも本当。
癒されているのも本当。
でも、心に空いた穴はどうしたって塞がらない。
そしてその穴から湧き出る黒い感情は、孤児院の明かりが落ちると同時に、勢いよく自分を飲み込もうとしてくる。
「……はぁ。」
今日もなかなか寝つけず、キリハは沈鬱な表情でベッドから身を起こす。
(焔がなくて、よかったな……)
火傷が治った右手を見下ろして、ひしひしとそう思う。
―――どうか、俺を拒んで。
炎とユアンに包まれて薄れゆく意識の中で、切にそう願った。
その願いどおりに《焔乱舞》に触れなくなった時、心の底からほっとした。
《焔乱舞》にとっては、つらい判断だったかもしれない。
だけど自分は、その判断にこんなにも救われている。
どんなに距離を置いたとしても、自分が呼べば、《焔乱舞》はこの手の中に飛んでくるだろう。
初めて《焔乱舞》を手にしたあの時の記憶と、もはや体の一部だと思えるほどに《焔乱舞》と馴染んだ感触が告げる確信が、ただただ怖かった。
だから、どうか自分を拒んでくれと頼んだ。
そうじゃないと、今度こそ本当に何もかもを焼き尽くしてしまいそうだったから。
ジャミルのことは憎い。
だけどその巻き添えで、ユアンまで殺したいわけじゃない。
ユアンにはこのまま、傍にいてほしい。
闇に響くユアンの歌を聞きながらそう思った自分は、この道を選択するしかなかった。
それからディアラントたちと話して、こうしてレイミヤの人々と過ごして。
時間を重ねれば重ねるほど、自分が選んだ道は間違いじゃなかったと思う。
いつ再び《焔乱舞》を受け入れられるかは、今のところ分からないけれど。
今は……この黒い感情に負けてしまいそうな今は、あの剣を手にしてはいけないと思うのだ。
圧倒的な炎で人々を蹂躙する。
それはもう、裁きでも復讐でもなくて―――
「………っ」
ふとその時、枕元で携帯電話が震えた。
「……ノア?」
思わぬ相手からの電話に、キリハは目を丸くする。
こんな時間に、海を越えた先にいる彼女が電話をかけてくるなんて。
思い当たる理由は、一つしかなかった。
「もしもし。」
何を訊かれても冷静さを保つように意識を整えながら、電話に出る。
「やはり起きていたか。夜遅くにすまないな。」
ノアは静かにそう告げるだけ。
それだけで、彼女がすでにこちらの事情を聞いていることは察せられた。
「ううん、大丈夫だよ。俺のことが心配で、電話してくれたんでしょ?」
「まあな。ターニャから話を聞いて、居ても立ってもいられなくてしまった。」
深くは踏み込んでこようとしないノア。
彼女の優しさが、胸に沁みるようだった。
「ありがとう。今は一人でいると不安でたまらなかったから、すごく嬉しい。でも、ノアは大丈夫なの? 大統領の仕事も忙しいのに……」
「お前なぁ…。こういう時は私のことなど気にせずに、吐き出したいことを吐き出していいのだぞ?」
やれやれと息をつくノア。
普段と変わらないあっさりとした態度に、どこかほっとしてしまう自分がいた。
「あはは…。今はさ、まだ混乱してることも多いから、何からどう吐き出せばいいか分かんないんだよね……」
嘘偽りのない、正直な心境だ。
ユアンに今の気持ちを吐き出せたのは、彼が自分と同じ立場にいる唯一の人だから。
彼以外の人には、この気持ちをどう伝えればいいのかはまだ分からない。
「そうか。」
やはりノアは、あれやこれやと聞き出そうとはしてこなかった。
「では、今日の私からはアドバイスをしておくにとどめよう。」
「アドバイス?」
「ああ。」
電話の向こうで、ノアが一つ頷く気配。
「―――ジョーの奴は、どうしている?」
触れれば切れてしまいそうな鋭い声音で、彼女はそんなことを訊いてきた。
「え…? ジョー…?」
「ああ。何か、普段と様子が違わないか?」
突然、何を訊いてくるのだろう。
声に戸惑いを滲ませて、キリハは唸りながらも答える。
「別に……いつもどおりだったけどなぁ。あ、ばあちゃんたちにお礼を言われまくったり、子供たちに仕事を邪魔されたりで、かなり疲れてそうだけど。」
「そうか……つまらんな。お前の前では、まだボロを出していないのか。」
「え…?」
ボロとはどういう意味?
それ以前に、どうして急にジョーの話を?
話が見えないキリハは、疑問符を量産することになる。
「まあいい。どうせ、長くは続くまい。」
しばらく考え込んでいたノアは、一人で勝手にそう結論づけてしまった。
「さて、キリハ。私から一つ、あいつのことでアドバイスをやろう。今が絶好のチャンスだ。息ができなくて核シェルターから飛び出してきたあいつの尻尾を掴んで、余計な仮面を問答無用で引っ剥がしてやれ。」
どこか楽しそうに言うノア。
その先に続いたアドバイスとは―――
久しぶりに自分と過ごせることが嬉しいのか、子供たちが毎日くっついて離れない。
模範都市に指定されてから受け入れている竜使いの孤児たちとも、かなり仲良くなれたと思う。
サーシャは人見知りをする方なので少し心配だったけど、想像以上に孤児院に馴染んでいた。
おてんば揃いの女の子たちには、物腰柔らかでおっとりとしたサーシャが素敵に見えたみたい。
早くも彼女は、孤児院で憧れの的になりつつある。
憧れといえば、ジョーの人気もすごい。
自分たちと違い、彼は休暇ではなく任務としてレイミヤに来ている。
だから自分の近くにいつつも、普段どおりパソコンに向き合っていることが多いのだけど、それがいけなかったのかもしれない。
高性能パソコンにテンションを上げた子供たちが、我先にとジョーに群がっていくのだ。
最初はやんわりと子供たちを遠ざけようとしていた彼だが、配慮と諦めを知らない好奇心の塊に大苦戦。
そのうち根負けして、少しだけと前置きをしてパソコンに触れることを許したら、自分も自分もと、あっという間に長蛇の列が完成である。
これでは仕事どころじゃない。
追い込まれたジョーは、別のノートパソコンのデータにロックというロックをかけて、それを子供たちに明け渡した。
さすがに見かねた職員が、一定時間で順番に子供たちへパソコンを回すように取り仕切ったけど、ジョーの受難はそれで終わらない。
分からないことが出てくると、子供たちがパソコンを抱えて彼に突貫するからだ。
子供には、お得意の悪魔スマイルも脅しも通用しない。
さらにもう一台のパソコンを差し出したにも関わらず、常に傍に子供たちをくっつけることになった彼は、頭を抱えてうなだれては、深い溜め息をついていた。
それじゃあ、外に出れば少しはマシになる?
まさか。
ジョーの名前は数年前から町中に知れ渡っていた上に、今年の大会をきっかけに顔まで覚えられていたのだ。
自分を見かけたおじいちゃんやおばあちゃんは、当然のようにジョーにも声をかけ、これまでのお礼だと言って、畑の作物やおかずを半ば押し売りのように渡しまくる。
もらったものは結局、孤児院の子供たちのお腹に収まることになったわけだけど……慣れない好意にさらされすぎたせいか、日が暮れる頃のジョーは、いつもげっそりとしていた。
新しい仲間を加えて、さらに賑やかになった孤児院。
殺伐とした裏と背中合わせだった宮殿の日々が霞むほどに、そこでの日々は充実していた。
だけど……以前のように、世界はきらめいて見えない。
楽しいのも本当。
癒されているのも本当。
でも、心に空いた穴はどうしたって塞がらない。
そしてその穴から湧き出る黒い感情は、孤児院の明かりが落ちると同時に、勢いよく自分を飲み込もうとしてくる。
「……はぁ。」
今日もなかなか寝つけず、キリハは沈鬱な表情でベッドから身を起こす。
(焔がなくて、よかったな……)
火傷が治った右手を見下ろして、ひしひしとそう思う。
―――どうか、俺を拒んで。
炎とユアンに包まれて薄れゆく意識の中で、切にそう願った。
その願いどおりに《焔乱舞》に触れなくなった時、心の底からほっとした。
《焔乱舞》にとっては、つらい判断だったかもしれない。
だけど自分は、その判断にこんなにも救われている。
どんなに距離を置いたとしても、自分が呼べば、《焔乱舞》はこの手の中に飛んでくるだろう。
初めて《焔乱舞》を手にしたあの時の記憶と、もはや体の一部だと思えるほどに《焔乱舞》と馴染んだ感触が告げる確信が、ただただ怖かった。
だから、どうか自分を拒んでくれと頼んだ。
そうじゃないと、今度こそ本当に何もかもを焼き尽くしてしまいそうだったから。
ジャミルのことは憎い。
だけどその巻き添えで、ユアンまで殺したいわけじゃない。
ユアンにはこのまま、傍にいてほしい。
闇に響くユアンの歌を聞きながらそう思った自分は、この道を選択するしかなかった。
それからディアラントたちと話して、こうしてレイミヤの人々と過ごして。
時間を重ねれば重ねるほど、自分が選んだ道は間違いじゃなかったと思う。
いつ再び《焔乱舞》を受け入れられるかは、今のところ分からないけれど。
今は……この黒い感情に負けてしまいそうな今は、あの剣を手にしてはいけないと思うのだ。
圧倒的な炎で人々を蹂躙する。
それはもう、裁きでも復讐でもなくて―――
「………っ」
ふとその時、枕元で携帯電話が震えた。
「……ノア?」
思わぬ相手からの電話に、キリハは目を丸くする。
こんな時間に、海を越えた先にいる彼女が電話をかけてくるなんて。
思い当たる理由は、一つしかなかった。
「もしもし。」
何を訊かれても冷静さを保つように意識を整えながら、電話に出る。
「やはり起きていたか。夜遅くにすまないな。」
ノアは静かにそう告げるだけ。
それだけで、彼女がすでにこちらの事情を聞いていることは察せられた。
「ううん、大丈夫だよ。俺のことが心配で、電話してくれたんでしょ?」
「まあな。ターニャから話を聞いて、居ても立ってもいられなくてしまった。」
深くは踏み込んでこようとしないノア。
彼女の優しさが、胸に沁みるようだった。
「ありがとう。今は一人でいると不安でたまらなかったから、すごく嬉しい。でも、ノアは大丈夫なの? 大統領の仕事も忙しいのに……」
「お前なぁ…。こういう時は私のことなど気にせずに、吐き出したいことを吐き出していいのだぞ?」
やれやれと息をつくノア。
普段と変わらないあっさりとした態度に、どこかほっとしてしまう自分がいた。
「あはは…。今はさ、まだ混乱してることも多いから、何からどう吐き出せばいいか分かんないんだよね……」
嘘偽りのない、正直な心境だ。
ユアンに今の気持ちを吐き出せたのは、彼が自分と同じ立場にいる唯一の人だから。
彼以外の人には、この気持ちをどう伝えればいいのかはまだ分からない。
「そうか。」
やはりノアは、あれやこれやと聞き出そうとはしてこなかった。
「では、今日の私からはアドバイスをしておくにとどめよう。」
「アドバイス?」
「ああ。」
電話の向こうで、ノアが一つ頷く気配。
「―――ジョーの奴は、どうしている?」
触れれば切れてしまいそうな鋭い声音で、彼女はそんなことを訊いてきた。
「え…? ジョー…?」
「ああ。何か、普段と様子が違わないか?」
突然、何を訊いてくるのだろう。
声に戸惑いを滲ませて、キリハは唸りながらも答える。
「別に……いつもどおりだったけどなぁ。あ、ばあちゃんたちにお礼を言われまくったり、子供たちに仕事を邪魔されたりで、かなり疲れてそうだけど。」
「そうか……つまらんな。お前の前では、まだボロを出していないのか。」
「え…?」
ボロとはどういう意味?
それ以前に、どうして急にジョーの話を?
話が見えないキリハは、疑問符を量産することになる。
「まあいい。どうせ、長くは続くまい。」
しばらく考え込んでいたノアは、一人で勝手にそう結論づけてしまった。
「さて、キリハ。私から一つ、あいつのことでアドバイスをやろう。今が絶好のチャンスだ。息ができなくて核シェルターから飛び出してきたあいつの尻尾を掴んで、余計な仮面を問答無用で引っ剥がしてやれ。」
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