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第3章 普通じゃないから
広げられていた世界
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この一年半で、自分はこれまで生きてきた二十一年以上に濃密な経験をした。
キリハの近くで彼が創る世界を見て、自分の中で何度もそれを噛み締めて、なんとなく分かったことがある。
この理不尽な今を変えたいと願うなら、今を壊そうという攻撃的な姿勢だけではだめなのだ。
力でねじ伏せて、恐怖で人を押さえつけることはできる。
だが、そうやって無理に変えられた国がどんな結末を辿ったのかは、歴史の数々が物語っていよう。
『だって〝今〟を創ってるのは、ユアンじゃなくて俺たちだよ。みんな〝これが普通だから〟って諦めて、変わろうとしなかった。そんな俺たちが創った今がこれなんだ。』
いつぞやのキリハが、フールに向かって放った言葉。
悔しいが、何も反論できなかった。
普通を創っているのも、今という状況を創っているのも、今を生きている人間たち。
言われてみれば、それは当たり前のこと。
でも、それを認められる人はきっと少ない。
昔からこうだったから。
あの時に、誰かがそう言ったから。
人間という生き物は、どうしても過去に原因を探して、そこに責任をなすりつけてしまう。
そうしないと、自分という小さな存在を守れないと、無意識でそう思ってしまうから。
だが、キリハは違った。
変えられない過去を認め、過去に甘える人々を許し、そして変えられる未来に想いを馳せて、今を生きようとしていた。
昔からこうだったんだから、今さら未来なんて変わらない。
セレニアで生きる大抵の人間が持っているであろう、この〝普通〟という概念。
それを変えることができる人間がいるとしたら、きっとキリハ以外にはありえないだろう。
過去を認めているキリハだから頭ごなしに否定されないし、多くの人を許して受け入れられるキリハだから、人々は彼の言葉に耳を貸す。
そしてまっすぐに未来を見据えて、自らが変わろうとするキリハにだから、人々は希望を託して、彼と一緒に変わることができるのだ。
キリハの言葉は不思議と心地よく耳に響いて、彼が言うなら本当にそうなりそうな、そんな安心感をもたらしてくれる。
あれが、本当の意味で世界を変えられる人間なのだろう。
そんな圧倒的な存在を知ってしまったからこそ自分の小ささが分かったし、自分の小ささが分かったからこそ、今まで嫌いだった周りのささやかな努力や苦悩も見えるようになった。
(ああ、そうか…。だからオレは……)
その瞬間、視界の靄が一気に晴れたような錯覚に陥った。
キリハに会うまでは、とにかく周りが嫌いで嫌いで仕方なかった。
でもキリハに出会ったことで、自分の世界はぐっと広がった。
いや、無意識のうちに広げられていたのだ。
自分以外は、同じ竜使いとその他の敵という二つしか存在しなかった狭い世界から、自分の他には一人一人違った人間が存在しているのだという、無限に広い世界へと。
今まで見ようとも思わなかった周りの努力が、やたらと目につくようになったのはそのせい。
やっぱり周りのことは嫌いだけど、以前のように、頭ごなしに否定しようとは思わなくなった。
皆が皆、何もしていないわけじゃない。
影響力の大小はあれど、個人ができる範囲で足掻いて、今を生きていると。
そう思えるようになったから。
そしてそう思えるようになったのは紛れもなく、キリハに触れることで、自分が大きく変わったからなのだ。
こんなにも大きな変化を、今の今まで自覚できていなかったなんて。
(馬鹿か、オレは……)
もう笑うしかない。
色々と見えてしまった。
ようは、自分はなんだかんだとキリハのことを認めていて、最近エリクに本気で敵わなくなってきたのは、どことなくキリハと似ているエリクのことも、心から認めて受け入れ始めているから。
そして、そんな彼らの悲しむ顔を見たくないと思うくらい、自分が彼らのことを気に入っているわけだ。
認めたくないと意地を張る気持ちはあるけど、論理的にはつまりそういうこと。
なんてことだ。
こんなことを自覚してしまって、自分はこれから彼らとどう接すればいいのだろう。
なんだか気恥ずかしくなったが、それでも彼らから目を逸らそうとは思えないのだから不思議だ。
「ルカ? どうしたの?」
急に黙り込んだこちらを気にしたのか、シアノがきょとんとした顔で声をかけてくる。
それで、ふと我に返った。
「ああ、悪い。……って、また話が長くなったな。やっぱオレには、分かりやすい説明ってのができねぇみたいだ。」
思えば、途中からは完全に自分の世界に浸って話をしていた。
子供相手にする話じゃなくなっている。
思い返して、さすがに少し反省した。
「大丈夫だよ。ちょっと難しいけど……」
そう言ってくれるシアノは、こちらの話をどうにか理解しようと一生懸命だ。
「ああもう、オレが悪かったよ。別に、無理して意味を考えなくていい。お前には早すぎる話だ。」
明らかに理解を越えた話をされたシアノが可哀想で。
そして、そんな難しい言い回ししかできない自分の話を、こうも真剣に聞こうとするシアノが可愛く思えて。
破顔したルカは、その白い髪を両手で掻き回した。
そんなルカに、シアノは少し不満げ。
「ええぇ……」
「ええぇ、じゃない。どうせ、考えても分からないだろ。別にそれは、お前が悪いってことじゃない。オレが、子供への説明が下手なのが悪いんだ。悪かったよ。それと……ありがとな。」
髪を掻き回す手を止め、ルカは穏やかな眼差しをシアノに向ける。
「お前に色々と訊かれたおかげで、自分の気持ちが整理できたわ。色々分かって、ちょっと気が楽になったよ。」
「何が分かったの?」
途端に目を輝かせるシアノ。
どうやら、まだ質問攻めは終わらないようだ。
さすがに、これには戸惑ってしまった。
「お、おう……まだ訊くか。そんなに、オレなんかの話が聞きたいのか?」
「うん、聞きたい。難しいけど聞きたい。」
純粋無垢な瞳が、まあ眩しいこと。
そこで持ったのは、ちょっとした違和感だった。
「待った。お前って、そんなにおしゃべりなタイプだったか? キリハや兄さんとも、そんな感じなのか?」
常に厳戒体制で、野性動物みたいなシアノはどこへ行った。
「いや……そうでもない、かな。」
ほら見ろ、やっぱり。
シアノが普段からこんなに活き活きと話すタイプなら、キリハやエリクはもう少しマシな顔をしていたはずだ。
「じゃあ、なんでオレにはこうなんだ…?」
自分が一番理解できないのは、そこである。
キリハやエリクと違って、自分は間違っても子供に好かれるタイプではないはずだが……
「ルカって、ぼくとおんなじ感じがするから。」
シアノが告げたのは、少し前に自分が彼に向けて放った言葉と同じだった。
自分がシアノにそう思ったように、シアノも自分に親近感を持ってくれていたらしい。
「なるほどな。ちょっと納得。」
そう言ったところで、ずっとシアノの頭を掴んだままだったことに気付き、ルカはその頭をぽんぽんと叩いてから両手を離した。
「おんなじってのは、人間が嫌いとか、その辺りか?」
これまでのシアノの反応から推測して、そう訊いてみる。
すると、シアノは大きく頷いた。
「うん。ぼくも、人間嫌い。だから、キリハがなんで人間のことを好きになろうとするのか、よく分かんないな。人間なんて、どうせならみんな、いなくなっちゃえばいいのに。」
「いなくなっちゃえばって、また過激なことを言うなぁ……」
ルカは空笑いを返すしかない。
「でも、いなくなれば、か……。そんなこと、オレも思ってたなぁ。」
独り言のように呟くルカ。
本当にシアノは、自分とよく似ている。
先ほどの話を繰り返すわけではないが、まるで鏡を見ているようだ。
「………っ」
ルカの独り言を聞いたシアノが、一段と表情を輝かせる。
次の瞬間、シアノはルカの腹に思い切り飛びついていた。
「うおっ!? なんだ!? 急にどうした!?」
全然シアノを見ていなかったルカは、突然のシアノの行動に目を白黒させる。
そんなルカには構わず、シアノは無言のまま、ルカに抱きつく腕に力を込める。
しばらくの間、シアノはずっとそうしていた。
キリハの近くで彼が創る世界を見て、自分の中で何度もそれを噛み締めて、なんとなく分かったことがある。
この理不尽な今を変えたいと願うなら、今を壊そうという攻撃的な姿勢だけではだめなのだ。
力でねじ伏せて、恐怖で人を押さえつけることはできる。
だが、そうやって無理に変えられた国がどんな結末を辿ったのかは、歴史の数々が物語っていよう。
『だって〝今〟を創ってるのは、ユアンじゃなくて俺たちだよ。みんな〝これが普通だから〟って諦めて、変わろうとしなかった。そんな俺たちが創った今がこれなんだ。』
いつぞやのキリハが、フールに向かって放った言葉。
悔しいが、何も反論できなかった。
普通を創っているのも、今という状況を創っているのも、今を生きている人間たち。
言われてみれば、それは当たり前のこと。
でも、それを認められる人はきっと少ない。
昔からこうだったから。
あの時に、誰かがそう言ったから。
人間という生き物は、どうしても過去に原因を探して、そこに責任をなすりつけてしまう。
そうしないと、自分という小さな存在を守れないと、無意識でそう思ってしまうから。
だが、キリハは違った。
変えられない過去を認め、過去に甘える人々を許し、そして変えられる未来に想いを馳せて、今を生きようとしていた。
昔からこうだったんだから、今さら未来なんて変わらない。
セレニアで生きる大抵の人間が持っているであろう、この〝普通〟という概念。
それを変えることができる人間がいるとしたら、きっとキリハ以外にはありえないだろう。
過去を認めているキリハだから頭ごなしに否定されないし、多くの人を許して受け入れられるキリハだから、人々は彼の言葉に耳を貸す。
そしてまっすぐに未来を見据えて、自らが変わろうとするキリハにだから、人々は希望を託して、彼と一緒に変わることができるのだ。
キリハの言葉は不思議と心地よく耳に響いて、彼が言うなら本当にそうなりそうな、そんな安心感をもたらしてくれる。
あれが、本当の意味で世界を変えられる人間なのだろう。
そんな圧倒的な存在を知ってしまったからこそ自分の小ささが分かったし、自分の小ささが分かったからこそ、今まで嫌いだった周りのささやかな努力や苦悩も見えるようになった。
(ああ、そうか…。だからオレは……)
その瞬間、視界の靄が一気に晴れたような錯覚に陥った。
キリハに会うまでは、とにかく周りが嫌いで嫌いで仕方なかった。
でもキリハに出会ったことで、自分の世界はぐっと広がった。
いや、無意識のうちに広げられていたのだ。
自分以外は、同じ竜使いとその他の敵という二つしか存在しなかった狭い世界から、自分の他には一人一人違った人間が存在しているのだという、無限に広い世界へと。
今まで見ようとも思わなかった周りの努力が、やたらと目につくようになったのはそのせい。
やっぱり周りのことは嫌いだけど、以前のように、頭ごなしに否定しようとは思わなくなった。
皆が皆、何もしていないわけじゃない。
影響力の大小はあれど、個人ができる範囲で足掻いて、今を生きていると。
そう思えるようになったから。
そしてそう思えるようになったのは紛れもなく、キリハに触れることで、自分が大きく変わったからなのだ。
こんなにも大きな変化を、今の今まで自覚できていなかったなんて。
(馬鹿か、オレは……)
もう笑うしかない。
色々と見えてしまった。
ようは、自分はなんだかんだとキリハのことを認めていて、最近エリクに本気で敵わなくなってきたのは、どことなくキリハと似ているエリクのことも、心から認めて受け入れ始めているから。
そして、そんな彼らの悲しむ顔を見たくないと思うくらい、自分が彼らのことを気に入っているわけだ。
認めたくないと意地を張る気持ちはあるけど、論理的にはつまりそういうこと。
なんてことだ。
こんなことを自覚してしまって、自分はこれから彼らとどう接すればいいのだろう。
なんだか気恥ずかしくなったが、それでも彼らから目を逸らそうとは思えないのだから不思議だ。
「ルカ? どうしたの?」
急に黙り込んだこちらを気にしたのか、シアノがきょとんとした顔で声をかけてくる。
それで、ふと我に返った。
「ああ、悪い。……って、また話が長くなったな。やっぱオレには、分かりやすい説明ってのができねぇみたいだ。」
思えば、途中からは完全に自分の世界に浸って話をしていた。
子供相手にする話じゃなくなっている。
思い返して、さすがに少し反省した。
「大丈夫だよ。ちょっと難しいけど……」
そう言ってくれるシアノは、こちらの話をどうにか理解しようと一生懸命だ。
「ああもう、オレが悪かったよ。別に、無理して意味を考えなくていい。お前には早すぎる話だ。」
明らかに理解を越えた話をされたシアノが可哀想で。
そして、そんな難しい言い回ししかできない自分の話を、こうも真剣に聞こうとするシアノが可愛く思えて。
破顔したルカは、その白い髪を両手で掻き回した。
そんなルカに、シアノは少し不満げ。
「ええぇ……」
「ええぇ、じゃない。どうせ、考えても分からないだろ。別にそれは、お前が悪いってことじゃない。オレが、子供への説明が下手なのが悪いんだ。悪かったよ。それと……ありがとな。」
髪を掻き回す手を止め、ルカは穏やかな眼差しをシアノに向ける。
「お前に色々と訊かれたおかげで、自分の気持ちが整理できたわ。色々分かって、ちょっと気が楽になったよ。」
「何が分かったの?」
途端に目を輝かせるシアノ。
どうやら、まだ質問攻めは終わらないようだ。
さすがに、これには戸惑ってしまった。
「お、おう……まだ訊くか。そんなに、オレなんかの話が聞きたいのか?」
「うん、聞きたい。難しいけど聞きたい。」
純粋無垢な瞳が、まあ眩しいこと。
そこで持ったのは、ちょっとした違和感だった。
「待った。お前って、そんなにおしゃべりなタイプだったか? キリハや兄さんとも、そんな感じなのか?」
常に厳戒体制で、野性動物みたいなシアノはどこへ行った。
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ほら見ろ、やっぱり。
シアノが普段からこんなに活き活きと話すタイプなら、キリハやエリクはもう少しマシな顔をしていたはずだ。
「じゃあ、なんでオレにはこうなんだ…?」
自分が一番理解できないのは、そこである。
キリハやエリクと違って、自分は間違っても子供に好かれるタイプではないはずだが……
「ルカって、ぼくとおんなじ感じがするから。」
シアノが告げたのは、少し前に自分が彼に向けて放った言葉と同じだった。
自分がシアノにそう思ったように、シアノも自分に親近感を持ってくれていたらしい。
「なるほどな。ちょっと納得。」
そう言ったところで、ずっとシアノの頭を掴んだままだったことに気付き、ルカはその頭をぽんぽんと叩いてから両手を離した。
「おんなじってのは、人間が嫌いとか、その辺りか?」
これまでのシアノの反応から推測して、そう訊いてみる。
すると、シアノは大きく頷いた。
「うん。ぼくも、人間嫌い。だから、キリハがなんで人間のことを好きになろうとするのか、よく分かんないな。人間なんて、どうせならみんな、いなくなっちゃえばいいのに。」
「いなくなっちゃえばって、また過激なことを言うなぁ……」
ルカは空笑いを返すしかない。
「でも、いなくなれば、か……。そんなこと、オレも思ってたなぁ。」
独り言のように呟くルカ。
本当にシアノは、自分とよく似ている。
先ほどの話を繰り返すわけではないが、まるで鏡を見ているようだ。
「………っ」
ルカの独り言を聞いたシアノが、一段と表情を輝かせる。
次の瞬間、シアノはルカの腹に思い切り飛びついていた。
「うおっ!? なんだ!? 急にどうした!?」
全然シアノを見ていなかったルカは、突然のシアノの行動に目を白黒させる。
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