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第3章 普通じゃないから
〝好きなのかな〟
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翌日、ルカはエリクの家の前で大きく溜め息をつくことになっていた。
(なんでオレがこんなことを……)
ここ数日で、何度よぎった気持ちだろう。
さすがに、いちいち不快がるのも疲れてきた。
どうせ自分は、キリハとエリクには敵わないのだ。
そろそろ、認める頃合いかもしれない。
キリハは先日の出来事があまりにもショックだったのか、今日は高熱を出して寝込んでいる。
朝の会議に無理やり出てきた本人はその後も動く気満々だったのだが、とても動けるような体調ではなかったので、その場の全員で止めた。
鎮静剤を飲ませてベッドに押し込んでみれば、数十分後には熱に負けてうなされ始め、食事はもちろん、水分ですらいらないと嫌がる始末だ。
会議に出てきたことがおかしいくらいに重症だった。
今頃、点滴でも打たれているんじゃないだろうか。
まあ、キリハが体調を押してでも動きたかった理由は言わずもがな。
キリハも難儀な性格をしているものだ。
保護した手前、それなりに情が移っていたのかもしれないが、体調を崩すほどシアノの境遇に共感できてしまうとは。
そりゃ自分だって、話を聞いて不快感を覚えはした。
だが、親に捨てられたという経験がない自分としては、シアノの境遇を理解はできても、そこに共感はできないのだ。
感じたのは、自分が普段から他人に対して抱いている嫌悪感と、まるで物語の登場人物に抱くような、現実感の湧かない同情。
可哀想だとは思うが、感情を伴って怒ったり泣いたりできるほどじゃない。
そんな感じだ。
もしかしたら、産みの親がいないという共通点があるからこそ感じる痛みがあるのかもしれない。
まあそれを抜きにしたって、キリハのお人好しぶりは、常識の域を越える時がある気もするのだが。
そんなことを考えながら、寝込んだキリハのことは医者やサーシャに任せ、キリハを心配してやきもきしているであろうエリクに電話をかけた。
自分にしては珍しく気を利かせたつもりだったのだが、今はあの行動が余計だったと思っている。
手短にキリハの状況を伝えて電話を切ろうとしたところ、なんとエリクにシアノの世話を頼まれてしまったのだ。
急患が入ってしまい、どうしても病院に行かないといけなくなったらしい。
急な話なので昼食を作る暇もないし、一度病院に行くと帰りがいつになるかも分からない。
そう事情を説明してくるエリクは出勤の準備を整えている最中だったのか、かなり慌ただしげだった。
そうして今に至るわけだが、なんとなく胸中は複雑だ。
別にあのくらいの年齢なら、ちゃんと言い聞かせておけば留守番くらいできるだろうに。
そうは思ったものの、相手があのシアノだ。
普通なら知っていてもおかしくない物ですら珍しそうに見ていたシアノのことを思い返すと、エリクがいない間に物珍しさから何に手を出すか分かったもんじゃない。
そんなシアノが、料理なんかできるとは当然ながら思わないわけで。
腹を空かせたシアノが、食べられそうに見えたというシンプルな理由で、変なものに口をつけないとも限らない。
考えれば考えるほど、不安の種がぽんぽんと浮かんでは消える。
いや別に、シアノのことが心配というわけではないのだ。
ただ、捨て台詞のようにとはいえ世話を頼まれた以上、自分の監督範囲で問題を起こされるのは後味が悪いというだけで……
(……って、オレは誰に向かって言い訳をしてんだ。)
一人で勝手に悶々としていることに気付き、ルカは肩を落とす。
なんだかんだ、自分も変わってしまったなと思う。
エリクに勝てないのは、昔からのこと。
だがそれは、彼が自分のフォローのために陰で心血を注いでくれていると、自分自身で理解していたが故の気まずさから来るものだった。
申し訳ないとは感じていたが、自分の性格は変えられないという開き直りもあって。
だから自分のために他人へ頭を下げるエリクに、余計なことをするなと思う心もあって。
結局、意固地になったまま、自分を変えようと思うことすらやめていた。
それを、根底からひっくり返したのがキリハだ。
彼と出会って、衝突を繰り返してきた日々。
きっと自分は、今も現在進行形で変わっている。
本当にキリハは、他人に変化をもたらして、それを伸ばすことが上手い。
本能的であろうが、他人に改めさせるべきポイントと、他人に起こった変化を受け入れて後押しするポイントをきっちり押さえている。
あれは天才と呼べるレベルの才能だし、扱い方を誤れば簡単に人を破滅させる脅威だ。
そんな天才と過ごしているうちに、自分はどう変わっただろう。
顔も見たくなかったはずのキリハのことを、しきりに気にするようになったのはいつからだ?
そして、キリハが傷ついた顔をするのを見て苛立つようになったのは、いつからだろう。
なんだか、キリハへの認識が変わるにつれて、エリクやカレンに対してだって、気まずい気持ちよりも彼らに悲しい顔をさせたくないという気持ちの方が強くなっているような気がする。
彼らから頼られたり構われたりするのも、煩わしいとは思わなくなった。
(……オレは、あいつらのことが好きなのかな。)
ふいに、ぽんと脳裏に浮かんだことだった。
「………」
数秒間の思考停止時間。
その後。
「―――っ!?」
自分の思考に、自分で驚愕する。
(何考えてんだ、オレ!? ないないない!!)
全力で頭を振って思考を振り払うが、一度でも頭をよぎってしまった考えは、なかなか消えてくれなくて。
だめだ。
これは、違うことをしないと忘れられない。
そう判断し、ルカは合鍵を取り出してさっさと家の中に入ることにした。
家の中は暗かった。
廊下の奥に目を凝らしてみるが、リビングの方にも電気が点いていないようだ。
「ん…?」
ルカは首を捻りながら廊下を進む。
室内のカーテンは閉めきられ、テーブルの上の物などは触れられた形跡もない。
まるで無人のような家の中。
そんな家をぐるりと見回して―――
「うおっ!?」
部屋の隅で頭から毛布にくるまった状態で息を殺しているシアノに気付き、ルカは思わずその場で飛び上がってしまった。
「お、お前……そんなとこで何してんだよ。」
「………」
訊ねるも、シアノは黙ったままだ。
どうするべきか少し迷ったが、ルカはゆっくりとシアノに近づいて、彼と目線を合わせるようにしゃがんだ。
「どうした? なんか、怖いもんでも見たか?」
極力怖がらせないように意識して、問いかけてみる。
シアノは何かを見定めるようにこちらを見つめ、微かに首を横に振った。
「……違う。なんか、落ち着かないから。」
一応ちゃんと質問に答えてくれたので、ルカは内心でほっとする。
「なるほどな。ところで、なんでこんなに暗くしてんだよ。兄さんが消していったのか?」
「うん。僕、眩しいの苦手だから。」
「……じゃあ、このまま電気点けない方がいいか?」
さすがに子供相手に自分の都合を押しつけるのもどうかと思ったので、念のために訊いておくことにする。
すると、シアノはまた首を振った。
「大丈夫。エリクも、家にいる時は点けてるから。」
「そうか。じゃあ、悪いけど電気点けるぞ。」
再度確認すると、今度はシアノが首を縦に動かす。
それを見届けてから電気のリモコンに手を伸ばして、部屋の明かりのスイッチを入れる。
普段からそうなるように設定してあるのか、数度の明滅の後に点いた照明は、一番弱い光で控えめに室内を照らした。
エリクがここまで気を配るということは、シアノが眩しいのが苦手だというのは、好き嫌いの問題ではなく、体質の問題なのかもしれない。
アルビノは特異疾患の観察と治療が必要になるとジョーが話していたし、普通の人間にはない不都合があるのだろう。
まあ、そんなことはともかく。
キリハやエリクがいなくても、ひとまず必要最低限の会話は成り立つことが分かって安心したことだし。
「とりあえず、飯でも食うか?」
時計を見ながら、持ってきた買い物袋を示すルカだった。
(なんでオレがこんなことを……)
ここ数日で、何度よぎった気持ちだろう。
さすがに、いちいち不快がるのも疲れてきた。
どうせ自分は、キリハとエリクには敵わないのだ。
そろそろ、認める頃合いかもしれない。
キリハは先日の出来事があまりにもショックだったのか、今日は高熱を出して寝込んでいる。
朝の会議に無理やり出てきた本人はその後も動く気満々だったのだが、とても動けるような体調ではなかったので、その場の全員で止めた。
鎮静剤を飲ませてベッドに押し込んでみれば、数十分後には熱に負けてうなされ始め、食事はもちろん、水分ですらいらないと嫌がる始末だ。
会議に出てきたことがおかしいくらいに重症だった。
今頃、点滴でも打たれているんじゃないだろうか。
まあ、キリハが体調を押してでも動きたかった理由は言わずもがな。
キリハも難儀な性格をしているものだ。
保護した手前、それなりに情が移っていたのかもしれないが、体調を崩すほどシアノの境遇に共感できてしまうとは。
そりゃ自分だって、話を聞いて不快感を覚えはした。
だが、親に捨てられたという経験がない自分としては、シアノの境遇を理解はできても、そこに共感はできないのだ。
感じたのは、自分が普段から他人に対して抱いている嫌悪感と、まるで物語の登場人物に抱くような、現実感の湧かない同情。
可哀想だとは思うが、感情を伴って怒ったり泣いたりできるほどじゃない。
そんな感じだ。
もしかしたら、産みの親がいないという共通点があるからこそ感じる痛みがあるのかもしれない。
まあそれを抜きにしたって、キリハのお人好しぶりは、常識の域を越える時がある気もするのだが。
そんなことを考えながら、寝込んだキリハのことは医者やサーシャに任せ、キリハを心配してやきもきしているであろうエリクに電話をかけた。
自分にしては珍しく気を利かせたつもりだったのだが、今はあの行動が余計だったと思っている。
手短にキリハの状況を伝えて電話を切ろうとしたところ、なんとエリクにシアノの世話を頼まれてしまったのだ。
急患が入ってしまい、どうしても病院に行かないといけなくなったらしい。
急な話なので昼食を作る暇もないし、一度病院に行くと帰りがいつになるかも分からない。
そう事情を説明してくるエリクは出勤の準備を整えている最中だったのか、かなり慌ただしげだった。
そうして今に至るわけだが、なんとなく胸中は複雑だ。
別にあのくらいの年齢なら、ちゃんと言い聞かせておけば留守番くらいできるだろうに。
そうは思ったものの、相手があのシアノだ。
普通なら知っていてもおかしくない物ですら珍しそうに見ていたシアノのことを思い返すと、エリクがいない間に物珍しさから何に手を出すか分かったもんじゃない。
そんなシアノが、料理なんかできるとは当然ながら思わないわけで。
腹を空かせたシアノが、食べられそうに見えたというシンプルな理由で、変なものに口をつけないとも限らない。
考えれば考えるほど、不安の種がぽんぽんと浮かんでは消える。
いや別に、シアノのことが心配というわけではないのだ。
ただ、捨て台詞のようにとはいえ世話を頼まれた以上、自分の監督範囲で問題を起こされるのは後味が悪いというだけで……
(……って、オレは誰に向かって言い訳をしてんだ。)
一人で勝手に悶々としていることに気付き、ルカは肩を落とす。
なんだかんだ、自分も変わってしまったなと思う。
エリクに勝てないのは、昔からのこと。
だがそれは、彼が自分のフォローのために陰で心血を注いでくれていると、自分自身で理解していたが故の気まずさから来るものだった。
申し訳ないとは感じていたが、自分の性格は変えられないという開き直りもあって。
だから自分のために他人へ頭を下げるエリクに、余計なことをするなと思う心もあって。
結局、意固地になったまま、自分を変えようと思うことすらやめていた。
それを、根底からひっくり返したのがキリハだ。
彼と出会って、衝突を繰り返してきた日々。
きっと自分は、今も現在進行形で変わっている。
本当にキリハは、他人に変化をもたらして、それを伸ばすことが上手い。
本能的であろうが、他人に改めさせるべきポイントと、他人に起こった変化を受け入れて後押しするポイントをきっちり押さえている。
あれは天才と呼べるレベルの才能だし、扱い方を誤れば簡単に人を破滅させる脅威だ。
そんな天才と過ごしているうちに、自分はどう変わっただろう。
顔も見たくなかったはずのキリハのことを、しきりに気にするようになったのはいつからだ?
そして、キリハが傷ついた顔をするのを見て苛立つようになったのは、いつからだろう。
なんだか、キリハへの認識が変わるにつれて、エリクやカレンに対してだって、気まずい気持ちよりも彼らに悲しい顔をさせたくないという気持ちの方が強くなっているような気がする。
彼らから頼られたり構われたりするのも、煩わしいとは思わなくなった。
(……オレは、あいつらのことが好きなのかな。)
ふいに、ぽんと脳裏に浮かんだことだった。
「………」
数秒間の思考停止時間。
その後。
「―――っ!?」
自分の思考に、自分で驚愕する。
(何考えてんだ、オレ!? ないないない!!)
全力で頭を振って思考を振り払うが、一度でも頭をよぎってしまった考えは、なかなか消えてくれなくて。
だめだ。
これは、違うことをしないと忘れられない。
そう判断し、ルカは合鍵を取り出してさっさと家の中に入ることにした。
家の中は暗かった。
廊下の奥に目を凝らしてみるが、リビングの方にも電気が点いていないようだ。
「ん…?」
ルカは首を捻りながら廊下を進む。
室内のカーテンは閉めきられ、テーブルの上の物などは触れられた形跡もない。
まるで無人のような家の中。
そんな家をぐるりと見回して―――
「うおっ!?」
部屋の隅で頭から毛布にくるまった状態で息を殺しているシアノに気付き、ルカは思わずその場で飛び上がってしまった。
「お、お前……そんなとこで何してんだよ。」
「………」
訊ねるも、シアノは黙ったままだ。
どうするべきか少し迷ったが、ルカはゆっくりとシアノに近づいて、彼と目線を合わせるようにしゃがんだ。
「どうした? なんか、怖いもんでも見たか?」
極力怖がらせないように意識して、問いかけてみる。
シアノは何かを見定めるようにこちらを見つめ、微かに首を横に振った。
「……違う。なんか、落ち着かないから。」
一応ちゃんと質問に答えてくれたので、ルカは内心でほっとする。
「なるほどな。ところで、なんでこんなに暗くしてんだよ。兄さんが消していったのか?」
「うん。僕、眩しいの苦手だから。」
「……じゃあ、このまま電気点けない方がいいか?」
さすがに子供相手に自分の都合を押しつけるのもどうかと思ったので、念のために訊いておくことにする。
すると、シアノはまた首を振った。
「大丈夫。エリクも、家にいる時は点けてるから。」
「そうか。じゃあ、悪いけど電気点けるぞ。」
再度確認すると、今度はシアノが首を縦に動かす。
それを見届けてから電気のリモコンに手を伸ばして、部屋の明かりのスイッチを入れる。
普段からそうなるように設定してあるのか、数度の明滅の後に点いた照明は、一番弱い光で控えめに室内を照らした。
エリクがここまで気を配るということは、シアノが眩しいのが苦手だというのは、好き嫌いの問題ではなく、体質の問題なのかもしれない。
アルビノは特異疾患の観察と治療が必要になるとジョーが話していたし、普通の人間にはない不都合があるのだろう。
まあ、そんなことはともかく。
キリハやエリクがいなくても、ひとまず必要最低限の会話は成り立つことが分かって安心したことだし。
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