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第1章 《焔乱舞》の静まり
すれ違い
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キリハとジョーの正面衝突。
動揺を隠せないキリハに対し、ジョーは何を言われても表情一つ変えない。
おそらくキリハが何を訴えても、ジョーは全てを論破して自身の意見を通すだろう。
そこにある交渉術の経験値は歴然といえた。
「キー坊……」
ミゲルが気遣わしげに眉を下げるのが分かる。
それでも自分と一緒になってジョーに意見しないのは、ミゲルもジョーに近い意見を持っているからなのだろう。
「分かってるよ……」
キリハは震える唇で、必死に言葉を紡ぐ。
「みんなドラゴンが嫌いで、それと同じくらいドラゴンが怖いんだ。そうじゃなきゃ……俺たちは、こんなに邪険にされなかった。」
「!!」
隣で、ルカが小さく肩を震わせる。
知っている。
理解っている。
時間の流れと共に、人の感情なんて風化していくもの。
それなのに、人々の竜使いへの態度が三百年も変わらないのは、時間の流れでは風化しない恐怖があるから。
ドラゴンが封印されたことで問題が先送りになっているだけで、人間とドラゴンの争いが本当の意味で終わったわけではないからだ。
この国の人々が、ドラゴンにどれだけ根深い不信感を抱いているのか。
それは、自分やルカが身に沁みて知っている。
そうだとしても―――
「でも、やっぱりこんなのおかしいよ。助けられる命も助けられないなら……俺たちは、なんのために戦ってきたの? なんで俺は―――焔に選ばれる必要があったの…?」
初めて《焔乱舞》でドラゴンを倒したあの日。
本当は、誰も傷つけたくないけれど……
そう思いながら《焔乱舞》を取り、傅いたドラゴンに向けて剣を降り下ろしたことは忘れない。
これまで、数多くのドラゴンを倒してきた。
場数を踏むうちに手慣れてきて、今じゃ最小限の被害でドラゴンを討伐できていると思う。
だけど……だからといって、心までもが慣れたわけじゃない。
悔しくて、切なくて、悲しくて―――
《焔乱舞》でドラゴンを屠る度、心はいつだって悲鳴をあげているのだ。
本当は、こんなことで無理矢理問題を解決したくない。
それでもこれまで《焔乱舞》と共に戦ってきたのは、こうすることでしかドラゴンを救えないと言われたから。
そして、それを背負うと約束したからだ。
だから今までは、この胸の苦しさにも耐えられた。
それなのに、救える命すら潰すしかないと言われてしまったら、自分はどうすればいいのだ。
自分を選んでくれた《焔乱舞》の―――リュドルフリアの想いは、どうなってしまうのだ。
「そうだね。きっとこれは……焔が望むことじゃないだろうね。」
「そうですね。ですから、ここからは人間の都合です。」
キリハに同情的な態度を見せるフールに対しても、ジョーの姿勢は屈強なまでに変わらなかった。
「キリハ君と焔が、ドラゴンを殺すことを望んでいないのは知ってます。処分するなら、僕から研究部に話を通しますよ。今まで集めた生体サンプルを使った研究は進んでるって話ですし、楽に殺してやれる方法はあるでしょうから。」
「お、おい…。何もそこまで……」
さすがに見ていられなくなったのか、ミゲルがたしなめるような口調でジョーを止めようとした。
しかし、ジョーはやはり首を横に振る。
「このくらい思い切らなきゃだめだよ。危険の芽は、芽の内に摘んでおかないと。育ってから痛い目を見るのは、僕たちだけじゃない。」
てこでも動かなそうなジョーに、今度こそ口を挟む者がいなくなった。
誰もが口を閉ざし、室内は息もつまるような静寂に包まれる。
そんな中。
「―――危険じゃないって、そう分かればいいの?」
気付けば、口から勝手にそんな言葉が零れていた。
「おい。キー坊、落ち着け。」
「だって、ようはそういうことでしょ!?」
ミゲルが慌てて立ち上がるが、この時の自分にはもう、誰の声も聞こえていなかった。
聞きたくなかった。
ここで自分が引き下がれば、ドラゴンたちはすぐにでも殺されてしまう。
それが、とにかく怖くてたまらなかった。
「危険だから……信用できないから殺すって言うなら、危険じゃないんだって分かればいいんでしょ! ちゃんと信用できるって、そう分かればいいんでしょ!? だったら、俺がなんとかする! あの子たちの面倒も、全部俺が見るよ!!」
「だから落ち着けって! それでキー坊が怪我したらどうすんだ!」
「いいよ、別に!!」
キリハは叫ぶ。
「俺は焔を信じる。それで俺が死んだら、その時は俺と焔が間違ってたってだけじゃん! 俺は引かない! どうしてもあの子たちを殺すって言うなら、まずは俺を殺せばいいんだ!!」
「―――っ!?」
キリハの言葉に、ミゲルが大きく目を見開く。
その瞬間―――
パンッ
室内に、乾いた音が響いた。
「キリハ、いい加減にしろ。」
キリハの頬を叩いたディアラントは、ただ静かな表情でキリハを見つめた。
「そんな簡単に、自分を投げ出すな。今の言葉、メイさんやナスカちゃんの目を見て言えるか?」
「―――っ!!」
ディアラントに言われ、キリハは泣きそうな目で彼を見つめる。
しかし。
「ごめん……でも俺は、自分が間違ってるとは思わない。」
ぐっと眉を寄せたキリハは敵意のこもった目でディアラントを睨み上げると、すぐに踵を返して会議室を出ていってしまった。
そんなキリハを追いかけず、あくまでも平静な様子で会議室のドアを見つめるディアラント。
眉一つ動かさずに会議の記録を取っているジョー。
やりきれない表情で唇を噛むミゲルとルカ。
それぞれの様子を窺い、複雑そうな面持ちで視線を落とすターニャとフール。
誰もが口を開かない。
その場に残ったのは、後味の悪い沈黙だけだった。
動揺を隠せないキリハに対し、ジョーは何を言われても表情一つ変えない。
おそらくキリハが何を訴えても、ジョーは全てを論破して自身の意見を通すだろう。
そこにある交渉術の経験値は歴然といえた。
「キー坊……」
ミゲルが気遣わしげに眉を下げるのが分かる。
それでも自分と一緒になってジョーに意見しないのは、ミゲルもジョーに近い意見を持っているからなのだろう。
「分かってるよ……」
キリハは震える唇で、必死に言葉を紡ぐ。
「みんなドラゴンが嫌いで、それと同じくらいドラゴンが怖いんだ。そうじゃなきゃ……俺たちは、こんなに邪険にされなかった。」
「!!」
隣で、ルカが小さく肩を震わせる。
知っている。
理解っている。
時間の流れと共に、人の感情なんて風化していくもの。
それなのに、人々の竜使いへの態度が三百年も変わらないのは、時間の流れでは風化しない恐怖があるから。
ドラゴンが封印されたことで問題が先送りになっているだけで、人間とドラゴンの争いが本当の意味で終わったわけではないからだ。
この国の人々が、ドラゴンにどれだけ根深い不信感を抱いているのか。
それは、自分やルカが身に沁みて知っている。
そうだとしても―――
「でも、やっぱりこんなのおかしいよ。助けられる命も助けられないなら……俺たちは、なんのために戦ってきたの? なんで俺は―――焔に選ばれる必要があったの…?」
初めて《焔乱舞》でドラゴンを倒したあの日。
本当は、誰も傷つけたくないけれど……
そう思いながら《焔乱舞》を取り、傅いたドラゴンに向けて剣を降り下ろしたことは忘れない。
これまで、数多くのドラゴンを倒してきた。
場数を踏むうちに手慣れてきて、今じゃ最小限の被害でドラゴンを討伐できていると思う。
だけど……だからといって、心までもが慣れたわけじゃない。
悔しくて、切なくて、悲しくて―――
《焔乱舞》でドラゴンを屠る度、心はいつだって悲鳴をあげているのだ。
本当は、こんなことで無理矢理問題を解決したくない。
それでもこれまで《焔乱舞》と共に戦ってきたのは、こうすることでしかドラゴンを救えないと言われたから。
そして、それを背負うと約束したからだ。
だから今までは、この胸の苦しさにも耐えられた。
それなのに、救える命すら潰すしかないと言われてしまったら、自分はどうすればいいのだ。
自分を選んでくれた《焔乱舞》の―――リュドルフリアの想いは、どうなってしまうのだ。
「そうだね。きっとこれは……焔が望むことじゃないだろうね。」
「そうですね。ですから、ここからは人間の都合です。」
キリハに同情的な態度を見せるフールに対しても、ジョーの姿勢は屈強なまでに変わらなかった。
「キリハ君と焔が、ドラゴンを殺すことを望んでいないのは知ってます。処分するなら、僕から研究部に話を通しますよ。今まで集めた生体サンプルを使った研究は進んでるって話ですし、楽に殺してやれる方法はあるでしょうから。」
「お、おい…。何もそこまで……」
さすがに見ていられなくなったのか、ミゲルがたしなめるような口調でジョーを止めようとした。
しかし、ジョーはやはり首を横に振る。
「このくらい思い切らなきゃだめだよ。危険の芽は、芽の内に摘んでおかないと。育ってから痛い目を見るのは、僕たちだけじゃない。」
てこでも動かなそうなジョーに、今度こそ口を挟む者がいなくなった。
誰もが口を閉ざし、室内は息もつまるような静寂に包まれる。
そんな中。
「―――危険じゃないって、そう分かればいいの?」
気付けば、口から勝手にそんな言葉が零れていた。
「おい。キー坊、落ち着け。」
「だって、ようはそういうことでしょ!?」
ミゲルが慌てて立ち上がるが、この時の自分にはもう、誰の声も聞こえていなかった。
聞きたくなかった。
ここで自分が引き下がれば、ドラゴンたちはすぐにでも殺されてしまう。
それが、とにかく怖くてたまらなかった。
「危険だから……信用できないから殺すって言うなら、危険じゃないんだって分かればいいんでしょ! ちゃんと信用できるって、そう分かればいいんでしょ!? だったら、俺がなんとかする! あの子たちの面倒も、全部俺が見るよ!!」
「だから落ち着けって! それでキー坊が怪我したらどうすんだ!」
「いいよ、別に!!」
キリハは叫ぶ。
「俺は焔を信じる。それで俺が死んだら、その時は俺と焔が間違ってたってだけじゃん! 俺は引かない! どうしてもあの子たちを殺すって言うなら、まずは俺を殺せばいいんだ!!」
「―――っ!?」
キリハの言葉に、ミゲルが大きく目を見開く。
その瞬間―――
パンッ
室内に、乾いた音が響いた。
「キリハ、いい加減にしろ。」
キリハの頬を叩いたディアラントは、ただ静かな表情でキリハを見つめた。
「そんな簡単に、自分を投げ出すな。今の言葉、メイさんやナスカちゃんの目を見て言えるか?」
「―――っ!!」
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しかし。
「ごめん……でも俺は、自分が間違ってるとは思わない。」
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そんなキリハを追いかけず、あくまでも平静な様子で会議室のドアを見つめるディアラント。
眉一つ動かさずに会議の記録を取っているジョー。
やりきれない表情で唇を噛むミゲルとルカ。
それぞれの様子を窺い、複雑そうな面持ちで視線を落とすターニャとフール。
誰もが口を開かない。
その場に残ったのは、後味の悪い沈黙だけだった。
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