お菓子作りに挑戦!

ミントブルー

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1、シュークリーム

あれ?

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 一週間後の日曜日、私はタンスの奥から猫柄のついたエプロンと三角巾を引っ張り出し、意気揚々とキッチンの前にたった。
 傍らには、何度も読んだお菓子の本。シュークリームのページが開いている。
 私は、お菓子作り第一回目は「シュークリーム」にした。
 子供の頃、ママがよく作ってくれたお菓子ナンバー1だ。ぷくぷくとふくれるシュー皮をオーブンから眺めるのがすきだった。
 
 えーっと、まずカスタードクリーム作りだ。
  卵黄と砂糖を薄力粉をまぜまぜ。シャカシャカと泡立て器の音が鳴る。そして、温めた牛乳を少しずつ入れ丁寧にかき混ぜる。
 おおっ、クリームらしくなってきたぞ。だいぶトロリとしてきた。よし、まず熱をとろう。
 お次はシュー皮。鍋を火にかけ水、バター、薄力粉をいれ木べらでまぜまぜ。一旦、火から下して卵を少しずつ加えて混ぜると、だんだんもったりとしてきた。これを生クリームなので使う絞り口に入れる。よし、いくぞ。ぐぐっと天板の上に絞り出す。ふう、こんなもんか。さあ、いよいよオーブンの中に投入。時間をセットし後は待つだけ。
 紅茶でも飲もうっと。テレビをつけたが何か気になる。そっと中を見る。あれ?膨らんでない。何で?そっか、まだいれたばっかだもんね。テレビを15分位みてもういいだろう。ワクワクドキドキ。再度、のぞく。あれ?…
 ちょっと待って!全然膨らんでなーい(*_*; 普通はお餅のようにぷくぷくと膨らむものだが、オーブンの中のシュー皮はうんともすんとも変化なし。呆然としているうちに焼き時間終了…。
 取り出すと、それはシュー皮とは程遠い薄い煎餅とクッキーを足して割ったようなものだった。それを包丁で薄く更に2枚にしてクリームをはさむ。まるで形はどら焼きだ。恥ずかしくて、ママには見せらんないよ。弟に半分食べてもらう。
 「あっ、でも美味いよ」 弟のケンジはパクパク二つも食べてくれた。弟よ、ありがとう(-.-)。確かに、カスタードクリームは美味しいが、シュー皮がペタンコのカチカチ。
 後で、ネットで調べると理由は簡単。シュー皮の生地を冷やしてなかったのだ。作り方をよく読まず、熱々のままオーブンに入れた私の原因だ。
 1回目のお菓子作りは、カチカチシュー皮のシュークリームで終了した。ママの声が聞こえた。
 「ちょっと、ルミ!あんたでしょ。早く片付けなさい!」
 そしてお菓子作りは大量の洗い物がセットになってついてくることを知った。
 
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