ほっこり、じんわりマラソン紀行

ミントブルー

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3、福島県 伊達の里桃マラソン

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 何か果物関係のマラソン大会ないかなー。私はネットを検索しまくってた。そしたら結構出てくる出てくる。
 スイカマラソン、ぶどうマラソン、ラフランスマラソン、キウイマラソン、さくらんぼマラソン、アップルマラソン、みかんマラソン、わあー、こんなにいっぱいあるんだ。
 今からエントリーできるところは…。ん?『伊達の里桃マラソン』福島県か。参加賞に桃がもらえるんだ(^^♪
 桃が大好きな私は、よし次はここに決定!

 残暑厳しい8月、私は新幹線の福島駅に降り立った。まず、予約していたホテルに行く。ホテルの宿泊客は全てマラソン大会のランナーらしい。ベットに倒れこむ。さて、何しよう…。実は数時間後に前夜祭がある予定だったのだが、猛暑続きでランナーの健康を守るためということで、中止になってしまったのである。
 スーツケースから旅行雑誌を引っ張り出し、改めて読む。パラパラめくっていたがある見出しのところで止まった。
 『福島餃子をいただきます』
  じゅるる~。これに決めた!晩ご飯はここにしよっと。夜になって行ってみると、おおっもう既に行列ができている。でも、せっかくだから頑張って並ぶぞ。数十分並んでやっと入れた。早速福島餃子を注文。あんまり大会前日はお酒はよくないそうだが1杯だけ。
 円盤状にぐるりと並んだ丸っこいかわいい餃子が運ばれてきた。きつね色でこんがり熱々でじゅわっ、美味しい(*'▽')幸せや。
 野菜が多めでどんどん食べられる。ビールをごくり。ぷはー美味しい。並んだかいがあった。
 ホテルに戻りテレビをつけて24時間テレビをみながら明日の準備をする。明日は猛暑をさけてスタート時間が1時間早まった。例年なら遅くまで24時間テレビを見ている私も、今回は早めに寝ることにした。
 翌日。
 さーて、ついに来た!天気は曇り。よし、そんなに暑さは感じないぞ。桃マラソンということだけあって、会場では農家の方が桃を売っている。まず受付にいきお待ちかねの参加賞ゲット!参加賞は大きな桃2個に、桃の缶ジュース6本という太っぱら(*´з`)。これは郵送する。軽くアップをしてスタート地点に並んだ。もうワクワク、早く時間にならないかなー。いよいよ、スタート時間だ。パーン!どわっと走り出す。
 スタート地点には実況席があり地元のアナウンサーが
 「伊達の里桃マラソンはスピードを競う大会ではありません、景色を楽しんでくださいね。」
 よーし、景色をしっかり見るぞー!走行距離は10キロなので全部楽しむ! 
 たっ、たっ、たっ、と思いっきりマイペースで走る。両隣には田んぼが広がり、緑が目にも鮮やかだ。そうこうしてるうちに、おおー!あれは給水所だ。見るとたくさんの桃が並べられている。いただきまーす。甘ーい('◇')ゞ
 ひたすら桃を食べる。すっかりパワーチャージをした私は快調に走る。ペースが落ちることもなくそのまま残り2キロというとこまで来た。
 ん?何だあれは?道の真ん中にボランティアの方が縦1列にずらーっと並んで右手を差し出している。前の走ってる人を見ると、ハイタッチをしながら進んでいる。へえー、面白い。私もハイタッチしながら走った。しかもこのハイタッチロードはゴール付近までひたすら続いたのである。最初は楽しい!だったが、一人一人のボランティアの方の、最高の笑顔でのハイタッチを受けているうちになんか・・・なんか・・・(ノД`)・゜・。ジーン。
 そして無事にゴール!あー、何かまだ走っていたーい、そんな気分だった。しかし、3時間後位に新幹線の時間がせまっている。その後、桃を買い友達の元に送り福島駅に帰ってきた。駅前のカフェで桃パフェを食べ、東京行きの新幹線に乗った。
 そして、家に帰り24時間テレビのマラソンを見たのであった。
 ハイタッチロードはもう胸がいっぱいだった。
 伊達市の皆様、ほっこりじんわりをありがとうございます。

 
 

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