ほっこり、じんわりマラソン紀行

ミントブルー

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マラソン大会と食と観光と

1、秋田県 日本海メロンマラソン

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 パオーン!エメラルドグリーンの新幹線が超高速で入ってきた。真夏真っ盛りの日、私は意気揚々として東北新幹線に乗り込んだ。私にとって2回目のマラソン大会。1回目は東京で6キロの大会に出場してお台場のコースを走った。なので、今回が初めての遠征になる。
 それにしても、日本全国にはこんなにたくさんマラソン大会があるのか…。片っ端からサイトを見ていくと、ふと目に留まった大会があった。
 秋田県男鹿市『日本海メロンマラソン』 
 おじか?あっ、これはおじかではなく、おがって読むのか。
 えっ、メロンマラソン? メロンに心惹かれた私は早速サイトを見てみた。何と、この大会に出ると参加証としてメロンが2玉もらえるというのである\(◎o◎)/ しかも、走り終わった後はメロンが食べ放題というではないか。これは行くっきゃない!

 こうして、記念すべき初遠征は秋田県男鹿市の『日本海メロンマラソン』決定した。この時は10キロにした。
 東京駅から秋田で乗り換え、男鹿駅に降り立った。ここで送迎バスに乗り体育館まで行き受付をすます。ここで、参加賞のメロンをもらった。うわー!凄い!メロン2個ももらっちゃった。しかも宅配で送れるところが便利だ。
 しかしこの後ホテルまでの送迎バスの時間を間違えて乗り遅れてしまった。呆然としてたらボランティアの方が送ってくれた。忙しいのに本当にありがたかった。
 その夜は前夜祭に参加しランナー同士で「どこから来たんですか?」とか「明日何キロ走るんですか?」とか交流したり、バイキングを楽しんだり、なまはげと写真撮ったり、楽しい時間を過ごした。少し早めに寝てさあ、いよいよだ!
 当日。緊張の中スタートラインにたった。いよいよだ。パーン!ピストルの音が鳴った。よし、行くぞ。メロンマラソンスタート!
 あぢー、じりじりと太陽がてりつける。まだ、3キロなのに暑さと坂道で早くもバテ気味。顔をあげると風力発電の風車がゆったり回っている。そうだ、景色を見て楽しもう。
 暑い中地元の方が「がんばれー」と応援してくれた。この瞬間暑さを忘れる。5キロでやっと折り返し地点が見えてきた。給水所で水をがぶ飲みし、冷たいスポンジを首に当てる。気持ちいいー!もう天国じゃー。後、4キロ、3キロとだんだん減っていく。帰りのコースの給水所でボランティアの学生(中学生?)がどうぞと私に近寄ってきて水を差し出してくれた。気遣いが嬉しかった。
 水で生き返った私はこの後ペースを取り戻し、ついにゴール!やったー、終わったー!そうそう、この大会は走った後、メロンが食べられるのである。
 その場所に行くと、ボランティアの方がたくさんメロンを切って配っていた。しかも食べ放題、なんて贅沢なんだ!この後は、ひたすらメロンにむしゃぶりつく。1年分位のメロンをひたすら食べた。幸せ…(*´▽`*)
 それにしても、コースには沢山の紙コップやスポンジが落ちていた。ボランティアの方はこの後、後片付けがある。準備と後片付け、とても楽しく走れたのはボランティアや運営や関係者の方のおかげだ。

 次の日は観光だ。筋肉痛の中寒風山の展望台に行った。展望台からの景色は雄大で「世界三景寒風山」と呼ばれているのも分かる。しばらくぼーっと景色を堪能して、お次はメインイベントのパラグライダー!展望台からてくてく下りパラグライダーが出来る施設に行った。(予約済み)空を飛ぶってどんな感じだろう(*'ω'*)。もうドキドキワクワク。
 「行きますよ」
 目の前には急な斜面、先生と体を固定し一気に走り抜ける!ふわっと体が浮いた。うわー!凄い、飛んでるー!
 空から田んぼや木々の自然豊かな男鹿の景色を大満喫。鳥になったみたーい(≧∇≦)
 「あそこに降りますよ。」
 見ると吹き流しがはためいているのが見える。でも、どうやって着陸するんだ?
 ぐんぐん高度が下がる。降りるときのほうがちょっと怖かった。でもそこはプロ。ひゅーストンと着地した。
 先生と記念写真を撮ったり、いよいよ帰る時間がきた。タクシーからは7月だというのに紫陽花が咲いていた。
 「2000円です」
 えっ?実はこの運転手さん、駅から展望台まで乗せてくれた同じ人だったのだが行きは2500円だったのだ。
 距離は同じ・・・ということは500円、おまけしてくれたのだ。ジーン(:_;)

 という訳で初遠征は大満足で終わった。マラソン大会のボランティアの方、ホテルの従業員さん、パラグライダーの先生、タクシーの運転手さん、みなさんまた来てくださいと笑顔で言ってくれた。
 男鹿市の皆さまたくさんのほっこり、じんわりありがとうございます。
 帰ってから、メロンを二つに割り夢の半玉食いをやりました。
 

 

  
 

 
 

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