☆レグルス戦記☆

naturalsoft

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邪神

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ブラドの言葉にジャンヌが反論した。

「この王都の時計台に仕掛けられた施設は破壊したぞ!そううまく行くと思うなよ!」

ハッとジャンヌの方を向いた。
そうだった。王都中の人々を自害させるなんて不可能だ。

「ああ、そうだったな。忌々しい事を………だがな!洗脳装置は王都だけではないんだよっ!このインペリアル国にあるほぼ全ての街や村に設置してあるのだ。さっきの魔法陣の起動で、国中に指示が飛んだ!王都以外の場所の市民が死んいる頃だ!残念だったな!!!」

!?

「ば、バカな!?」

流石のジャンヌも驚きの声を上げた。
周りの仲間達も動揺を隠せなかった。

「おいおい、何を呆然としているんだ?これからが面白いのだからな」
「何が面白いだ!この外道が!!!」

ブラドは窓の外を指さした。

「クククッ、これはお前達が起こした事だ。良かったな。これで世界中がお前達の敵になるぞ」

「何を言っている………?」

レグルスとジャンヌは顔を見合わせて言っている意味を考えた。

「神炎騎士団がインペリアル国に進軍し、国中の民を皆殺しにしたと言う筋書きだよ。幸い、外部に情報は漏れていない。ほとんどの人間が居なくなった………死んだとなれば、周辺の人々は攻め入った神炎騎士団がやったと、勝手に思うだろうよ!」

!?

「そんな事にはさせない!」
「無駄だ。私の仲間は他にもいる!邪神様の力を授かって居なくとも末端の仲間が扇動する手はずになっている。まぁ、そもそも貴様らはここで死ぬのだ!心配せず逝くがいい!!!」

ブラドは魔法陣の上に浮いている闇の鏡を使い、また黒い煙を出して仲間達に向けて放った!

「き、気を付けろ!剣では防げ──」

ザシュ!!!
レグルスが黒い煙を斬り裂いた。

「忌々しい神剣め!」

同じく女神様から頂いた神剣であれば、向こうの神器に対抗できるようだった。

「だが、時間稼ぎもここまでだ!見ろ!邪神様が復活する!!!」

4つの神器が共鳴し、眩い光りを放ちだした。
クソッ!どうすればいい!?

このまま邪神が復活するのを見ている事しかできないのか?
周囲を見渡すが何も妥協策が見つからない。

『レグルス君!神剣を魔法陣の中心に突き立てなさい!魔法陣を破壊すれば、もしかしたら止まるかも知れないわ!』

後ろからの突然の声にレグルスは反射的に動いた。





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