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殺意
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生贄と人間牧場と言う言葉に周囲の空気が凍りついた。
「敵は邪神崇拝者なのか?」
「わ、わかりません。ただ、多くの生贄が必要だと運ぶ者達が言っておりました」
そこでよくわかってないミリアが小さい声で尋ねた。
「あの~人間牧場ってなんですか?」
あ~これは言いづらい。刺激が強い話だし、胸糞悪くなるからな。
「ミリア、それは後で説明するから。先に敵の人数だ。わかる範囲で答えろ」
誘拐犯は話した。
「正直、正確な人数はわかりません。私が知っているのは誘拐に必要なスキルを持つ者はこの2人の他にもう1人、暗示を掛ける者。後は、誘拐した者を運ぶ為に5~10人の運搬用の仲間が街の外にいる事。誰かは分かりませんが、エルフと獣人にそれぞれ間者を潜ませてといるとしか…………」
確かに女神様の言う通り、獣人族が犯人グループにはいたが、本当の犯人ではない。
エルミアなどが聞いたという女神の声は本物だったのだろうか?
まだまだ疑問に思う事はあるが、誘拐された人達がインペリアル国に連れて行かれた事は確かなのか?
「エルミア、フェンリー、今回僕が二人に対して言った事を覚えているか?」
二人は顔を合わせて頷いた。
「無論だ。この誘拐事件を解決する為に、レグルス殿に協力することだ」
「そして、今夜限りは僕の指示に従ってもらうといったよね?」
何を言い出すのか不安になる二人ではあったが、自分達がいくら探しても手掛かりすら見つけられなかった誘拐犯を一晩で捕まえたレグルスに逆らう気はなかった。
「可能な限り従がうと誓う」
「私もよ!」
レグルスは二人の様子を見て言った。
「では、すぐに東の港町へ兵士を送り、港を閉鎖。そして、倉庫や船に誘拐犯された人達がいないか調べて下さい。そして、仲間を集めて1人1人、口に毒が仕込まれていないのか調べて下さい」
!?
「「了解した!!!」」
二人の返事を聞くと、レグルスは誘拐犯の二人に最終確認をした。
「最後に、暗示を掛ける者の特長を教えろ。お前たち二人は、姿を消すスキルと匂いを消すスキルの持ち主なんだよな?」
「は、はい。暗示を掛けることのできる者は、エルフの【ネット】と言う男です」
「なんだと!?」
エルフが関与していると聞いてエルミアは声を上げた。
「ネットはこの誘拐の主犯格の男です!我々に暗示を掛けたのも彼でした」
「バカな!ネットはこの街の商店を預かる頭取なんだぞ?ヤツが関与していたと言うのか!?」
レグルスはなるほどと手を打った。
「立場の高い商人なら人目に付かない運搬ルートも知っていますよね?」
「クッ…………確かにな」
そんな時、何処からとも無くナイフが飛んできた。
「敵は邪神崇拝者なのか?」
「わ、わかりません。ただ、多くの生贄が必要だと運ぶ者達が言っておりました」
そこでよくわかってないミリアが小さい声で尋ねた。
「あの~人間牧場ってなんですか?」
あ~これは言いづらい。刺激が強い話だし、胸糞悪くなるからな。
「ミリア、それは後で説明するから。先に敵の人数だ。わかる範囲で答えろ」
誘拐犯は話した。
「正直、正確な人数はわかりません。私が知っているのは誘拐に必要なスキルを持つ者はこの2人の他にもう1人、暗示を掛ける者。後は、誘拐した者を運ぶ為に5~10人の運搬用の仲間が街の外にいる事。誰かは分かりませんが、エルフと獣人にそれぞれ間者を潜ませてといるとしか…………」
確かに女神様の言う通り、獣人族が犯人グループにはいたが、本当の犯人ではない。
エルミアなどが聞いたという女神の声は本物だったのだろうか?
まだまだ疑問に思う事はあるが、誘拐された人達がインペリアル国に連れて行かれた事は確かなのか?
「エルミア、フェンリー、今回僕が二人に対して言った事を覚えているか?」
二人は顔を合わせて頷いた。
「無論だ。この誘拐事件を解決する為に、レグルス殿に協力することだ」
「そして、今夜限りは僕の指示に従ってもらうといったよね?」
何を言い出すのか不安になる二人ではあったが、自分達がいくら探しても手掛かりすら見つけられなかった誘拐犯を一晩で捕まえたレグルスに逆らう気はなかった。
「可能な限り従がうと誓う」
「私もよ!」
レグルスは二人の様子を見て言った。
「では、すぐに東の港町へ兵士を送り、港を閉鎖。そして、倉庫や船に誘拐犯された人達がいないか調べて下さい。そして、仲間を集めて1人1人、口に毒が仕込まれていないのか調べて下さい」
!?
「「了解した!!!」」
二人の返事を聞くと、レグルスは誘拐犯の二人に最終確認をした。
「最後に、暗示を掛ける者の特長を教えろ。お前たち二人は、姿を消すスキルと匂いを消すスキルの持ち主なんだよな?」
「は、はい。暗示を掛けることのできる者は、エルフの【ネット】と言う男です」
「なんだと!?」
エルフが関与していると聞いてエルミアは声を上げた。
「ネットはこの誘拐の主犯格の男です!我々に暗示を掛けたのも彼でした」
「バカな!ネットはこの街の商店を預かる頭取なんだぞ?ヤツが関与していたと言うのか!?」
レグルスはなるほどと手を打った。
「立場の高い商人なら人目に付かない運搬ルートも知っていますよね?」
「クッ…………確かにな」
そんな時、何処からとも無くナイフが飛んできた。
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