86 / 130
犯人の予想!☆
しおりを挟む
レグルスはこっそりと、とある人物と密談していた。
『それで話はわかった。私はどう動けばいい?』
今までの経緯を話して次の話しに移った。
「これは推測も多分に入っている。当たっているとは限らない。だからおおよその当たりを付けて話している事を覚えておいて欲しい」
レグルスは前置きを置いてから本題に入った。
「これだけの行方不明者が出ているのにも関わらず犯人が捕まえられないのは、エルフと獣人族の両方に協力者がいると思っている。そして、行方不明者が『いつ』『どこで』『誰が』『どのように』術を掛けられたと逆に考えてみた」
???
「まず、『いつ』だが、これは昼間だ。そして『どこで』だが、恐らく【青空市場】の買い物中だと予想した」
青空市場とは、建物の店ではなく、テントの様な野外で商売している所を言う。多くは食料品である野菜や果物、アクセサリーや生活雑貨など、小さな商店が集まって商売している。
『その根拠は?』
「これだけの行方不明者が利用する場所と言えば、食料を買う店だろう。ここで、先の推測から、『誰が』だが、店の【店員】が術を掛けたと思っている。最後に『どのように』は、商品を見せる時、説明している時、お金を渡す時などチャンスは多くある」
!?
「どんなスキルか魔法かはわからないが、夜に指定した場所に来るよう暗示を掛けて、その場所に誘導。対象が到着すると、別の能力者が、匂いなどの痕跡を消して誘拐すると言う訳だ。これも僕の予想だが、匂いと姿を消す術を使った後は、下水道を使って運び出したと予想している」
『下水道…………』
「これだけ大きな街だ。ドワーフもいるし、整備されているだろう。下水道の地下を使って街の外に運び出しているんだよ。下水道なら強烈な匂いで獣人の鼻も効かないだろうし、人目も付かないしね」
レグルスの説明に、推測だと言ったが正解ではないのか?と密談者は内心で驚愕していた。
「多分、両陣営に接触した事実も敵は知っている。なら、我々を疑心暗鬼にさせる為に、今夜も誘拐は起きるはずだ。………頼めるかな?」
『ここまで言われれば、犯人を見張るのは容易い。任せてもらおう』
密談者はスッと部屋から姿を消した。
「隠密には隠密のエキスパートに任せるのが1番だな。僕も自分の仕事をしようか」
レグルスは信用できる仲間を呼び出し、夜に備えるのだった。
『それで話はわかった。私はどう動けばいい?』
今までの経緯を話して次の話しに移った。
「これは推測も多分に入っている。当たっているとは限らない。だからおおよその当たりを付けて話している事を覚えておいて欲しい」
レグルスは前置きを置いてから本題に入った。
「これだけの行方不明者が出ているのにも関わらず犯人が捕まえられないのは、エルフと獣人族の両方に協力者がいると思っている。そして、行方不明者が『いつ』『どこで』『誰が』『どのように』術を掛けられたと逆に考えてみた」
???
「まず、『いつ』だが、これは昼間だ。そして『どこで』だが、恐らく【青空市場】の買い物中だと予想した」
青空市場とは、建物の店ではなく、テントの様な野外で商売している所を言う。多くは食料品である野菜や果物、アクセサリーや生活雑貨など、小さな商店が集まって商売している。
『その根拠は?』
「これだけの行方不明者が利用する場所と言えば、食料を買う店だろう。ここで、先の推測から、『誰が』だが、店の【店員】が術を掛けたと思っている。最後に『どのように』は、商品を見せる時、説明している時、お金を渡す時などチャンスは多くある」
!?
「どんなスキルか魔法かはわからないが、夜に指定した場所に来るよう暗示を掛けて、その場所に誘導。対象が到着すると、別の能力者が、匂いなどの痕跡を消して誘拐すると言う訳だ。これも僕の予想だが、匂いと姿を消す術を使った後は、下水道を使って運び出したと予想している」
『下水道…………』
「これだけ大きな街だ。ドワーフもいるし、整備されているだろう。下水道の地下を使って街の外に運び出しているんだよ。下水道なら強烈な匂いで獣人の鼻も効かないだろうし、人目も付かないしね」
レグルスの説明に、推測だと言ったが正解ではないのか?と密談者は内心で驚愕していた。
「多分、両陣営に接触した事実も敵は知っている。なら、我々を疑心暗鬼にさせる為に、今夜も誘拐は起きるはずだ。………頼めるかな?」
『ここまで言われれば、犯人を見張るのは容易い。任せてもらおう』
密談者はスッと部屋から姿を消した。
「隠密には隠密のエキスパートに任せるのが1番だな。僕も自分の仕事をしようか」
レグルスは信用できる仲間を呼び出し、夜に備えるのだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

私はあなたたちがお求めの聖女ではないので
黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

夜会の夜の赤い夢
豆狸
恋愛
……どうして? どうしてフリオ様はそこまで私を疎んでいるの? バスキス伯爵家の財産以外、私にはなにひとつ価値がないというの?
涙を堪えて立ち去ろうとした私の体は、だれかにぶつかって止まった。そこには、燃える炎のような赤い髪の──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる