77 / 130
挨拶回り
しおりを挟む
レグルス達は次の日になると、各部族の責任者のもとへ挨拶回りに出掛けた。
まずはエルフの所からだ。
「聖王国の新たな聖王ジャンヌ・ダルク様の使者としてご挨拶に伺いました。責任者の御方にお目通りお願い致します」
丁寧な挨拶をして頭を下げた。
「お話は伺っております。しかし、本日この街にいる責任者が出掛けており、3日後に戻られる予定です。申し訳ございませんが、3日後の午前に再度お願いできますか?」
「はい。ご丁寧にありがとうございます。突然きて申し訳ございません。では3日後の午前に伺います」
取り敢えず、伝令を送り伺う事は伝えていたが、向こうにも都合はあるだろう。門番の丁寧な口調に、嫌われては無さそうだと感じ、ここは出直す事にした。
「少し意外だったな」
「そうですね。もっと嫌われているものだと思ってました」
隣を歩いているミリアも頷いた。
「しかし、この3日間は無駄にしたくない。他の所にも挨拶回りに行こう」
レグルスは他の種族の責任者のもとへ向かった。
次に向かったのは獣人族の所であった。
こちらはわかり易く、余り良い感情は持たれて無さそうだった。
「何用だ!ここは人族が来る所ではない!すぐに立ち去れ!!!」
エルフの時と同じく新聖王の使者として来た事を伝えるが取り合って貰えなかった。
「わかりました。突然きて申し訳ありませんでした。ただ、教えて頂きたい。どうしてそんなに人族を嫌うのですか?」
「何をいまさら!貴様らが俺達を誘拐して奴隷として売り捌いているからだろうがっ!」
!?
「獣人族の誘拐は多発しているのか?」
「はぁ?この1年で争いは少なくなったが、その代わり誘拐事件が多発している。末端の者を何人か捕まえたが、その全てが人族だった」
お前は本当に知らないのか?と言う風に門番に戸惑いの表情が出ていた。
「すまない。僕達はナニワから始めてここにきて、そう言う事件の事を全然知らなかった。同じ人族として申し訳ない。その誘拐事件、まだ解決してないのならこちらでも解決できるよう調べてみよう。」
レグルスはそう言ってその場を立ち去った。
「ふ~ん?厄介事に首を突っ込むとは、ただのお人好しなのか、何か打算があっての事なのか、お手並み拝見としようか」
レグルス達を物陰から見ていた者が呟いた。
そんなレグルスも、自分が見張られている視線に気付いていた。
よそ者だからと思っていたが、明らかに神炎騎士団だから見張られているという感じだな。
襲撃があるかも知れないと、いつでも戦えるように気を張るのだった。
まずはエルフの所からだ。
「聖王国の新たな聖王ジャンヌ・ダルク様の使者としてご挨拶に伺いました。責任者の御方にお目通りお願い致します」
丁寧な挨拶をして頭を下げた。
「お話は伺っております。しかし、本日この街にいる責任者が出掛けており、3日後に戻られる予定です。申し訳ございませんが、3日後の午前に再度お願いできますか?」
「はい。ご丁寧にありがとうございます。突然きて申し訳ございません。では3日後の午前に伺います」
取り敢えず、伝令を送り伺う事は伝えていたが、向こうにも都合はあるだろう。門番の丁寧な口調に、嫌われては無さそうだと感じ、ここは出直す事にした。
「少し意外だったな」
「そうですね。もっと嫌われているものだと思ってました」
隣を歩いているミリアも頷いた。
「しかし、この3日間は無駄にしたくない。他の所にも挨拶回りに行こう」
レグルスは他の種族の責任者のもとへ向かった。
次に向かったのは獣人族の所であった。
こちらはわかり易く、余り良い感情は持たれて無さそうだった。
「何用だ!ここは人族が来る所ではない!すぐに立ち去れ!!!」
エルフの時と同じく新聖王の使者として来た事を伝えるが取り合って貰えなかった。
「わかりました。突然きて申し訳ありませんでした。ただ、教えて頂きたい。どうしてそんなに人族を嫌うのですか?」
「何をいまさら!貴様らが俺達を誘拐して奴隷として売り捌いているからだろうがっ!」
!?
「獣人族の誘拐は多発しているのか?」
「はぁ?この1年で争いは少なくなったが、その代わり誘拐事件が多発している。末端の者を何人か捕まえたが、その全てが人族だった」
お前は本当に知らないのか?と言う風に門番に戸惑いの表情が出ていた。
「すまない。僕達はナニワから始めてここにきて、そう言う事件の事を全然知らなかった。同じ人族として申し訳ない。その誘拐事件、まだ解決してないのならこちらでも解決できるよう調べてみよう。」
レグルスはそう言ってその場を立ち去った。
「ふ~ん?厄介事に首を突っ込むとは、ただのお人好しなのか、何か打算があっての事なのか、お手並み拝見としようか」
レグルス達を物陰から見ていた者が呟いた。
そんなレグルスも、自分が見張られている視線に気付いていた。
よそ者だからと思っていたが、明らかに神炎騎士団だから見張られているという感じだな。
襲撃があるかも知れないと、いつでも戦えるように気を張るのだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
荒野で途方に暮れていたらドラゴンが嫁になりました
ゲンタ
ファンタジー
転生したら、荒れ地にポツンと1人で座っていました。食べ物、飲み物まったくなし、このまま荒野で死ぬしかないと、途方に暮れていたら、ドラゴンが助けてくれました。ドラゴンありがとう。人族からエルフや獣人たちを助けていくうちに、何だかだんだん強くなっていきます。神様……俺に何をさせたいの?
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる