65 / 130
傭兵団の動き
しおりを挟む
神炎騎士団が進軍を開始してナニワに迫って来ると外で待機しているリードとブレーク達の元へ使者がやってきた。
「────以上を持って、今度こそ神炎騎士団を打倒したのなら、先の敗戦は帳消しにして、報奨も用意するとの事です」
ナニワからの使者の提案は予想した通りだった。使者は当然受けるとばかり思っていたが、リード達は予想外の返答をした。
「断る!」
「ああ、ふざけるのも大概にしなっ!」
!?
まさかの返答に焦る使者は頭を下げて尋ねた。
「ええっ!?ど、どうしてでしょうか?我々が提示した報奨が少なかったでしょうか?」
あくまで金額に不満があると思っている使者を鼻で笑った。
「ああっ?こちとら満身創痍で戻ってきて、街にも入れず、怪我人に満足のいく手当ができず、食料もままならない。そんな不義理をする奴らを助けるかって言うんだよ!」
「そ、それはこちらで、薬や治癒員を手配をしたではありませんか!?」
「通常の3倍の値段を吹っ掛けてな!」
うぐっと言葉に詰まる。
商人達は弱みにつけ込み、法外な値段で薬など吹っ掛けたのだった。
「まぁ、先の戦いで負けたのは俺達の責任はある。だから戦ってはやるさ。だが、捨て石になるつもりはない。ナニワにいる傭兵団1万5千を先頭に出して、俺達は後方で待機する。怪我人が多いんだ。当然の配置だろ?」
使者は全て思惑を読まれている事に、脂汗をダラダラ流しながら上役に確認しますと言って帰っていった。
「本当に予想通りだな」
「ああ、これより、精鋭100名を選抜し、50人ずつに分ける。俺とお前がリーダーとなって『例』の場所へ向かうぞ」
「主力部隊は後方待機だし、副官に任せておけば問題ないだろう」
「ああ、時代が動くぜっ?」
二人はこれから起こる事に期待しながら行動を開始するのだった。
ナニワがこちらの要望を聞くのかわからないが、兵力が足りない状態では、しぶしぶ呑むしかないと呼んでいた。
それは当然の様にそうなった。
街にいた傭兵団が先頭に立ち、ブレーク達の傭兵団は後方に配置されたのだった。
「さて、団長達は『例』の極秘行動の為に不在だ。向こう側がこちらに攻撃しない事を願うしかないな」
先の戦いで、神炎騎士団の強さを思い知った傭兵達は緊張していた。
「前衛の奴らの戦いを見させてもらうか」
神炎騎士団と戦った事のない傭兵団を哀れに思う副官であった。
「────以上を持って、今度こそ神炎騎士団を打倒したのなら、先の敗戦は帳消しにして、報奨も用意するとの事です」
ナニワからの使者の提案は予想した通りだった。使者は当然受けるとばかり思っていたが、リード達は予想外の返答をした。
「断る!」
「ああ、ふざけるのも大概にしなっ!」
!?
まさかの返答に焦る使者は頭を下げて尋ねた。
「ええっ!?ど、どうしてでしょうか?我々が提示した報奨が少なかったでしょうか?」
あくまで金額に不満があると思っている使者を鼻で笑った。
「ああっ?こちとら満身創痍で戻ってきて、街にも入れず、怪我人に満足のいく手当ができず、食料もままならない。そんな不義理をする奴らを助けるかって言うんだよ!」
「そ、それはこちらで、薬や治癒員を手配をしたではありませんか!?」
「通常の3倍の値段を吹っ掛けてな!」
うぐっと言葉に詰まる。
商人達は弱みにつけ込み、法外な値段で薬など吹っ掛けたのだった。
「まぁ、先の戦いで負けたのは俺達の責任はある。だから戦ってはやるさ。だが、捨て石になるつもりはない。ナニワにいる傭兵団1万5千を先頭に出して、俺達は後方で待機する。怪我人が多いんだ。当然の配置だろ?」
使者は全て思惑を読まれている事に、脂汗をダラダラ流しながら上役に確認しますと言って帰っていった。
「本当に予想通りだな」
「ああ、これより、精鋭100名を選抜し、50人ずつに分ける。俺とお前がリーダーとなって『例』の場所へ向かうぞ」
「主力部隊は後方待機だし、副官に任せておけば問題ないだろう」
「ああ、時代が動くぜっ?」
二人はこれから起こる事に期待しながら行動を開始するのだった。
ナニワがこちらの要望を聞くのかわからないが、兵力が足りない状態では、しぶしぶ呑むしかないと呼んでいた。
それは当然の様にそうなった。
街にいた傭兵団が先頭に立ち、ブレーク達の傭兵団は後方に配置されたのだった。
「さて、団長達は『例』の極秘行動の為に不在だ。向こう側がこちらに攻撃しない事を願うしかないな」
先の戦いで、神炎騎士団の強さを思い知った傭兵達は緊張していた。
「前衛の奴らの戦いを見させてもらうか」
神炎騎士団と戦った事のない傭兵団を哀れに思う副官であった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
私はあなたたちがお求めの聖女ではないので
黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる