56 / 130
激突!
しおりを挟む
ジャンヌが城壁を背にしたのは城壁の上から弓隊が弓矢に火薬の入った『筒』を射ることにより、着弾と同時に爆発する道具が届く範囲に敵を近付ける為だった。
一発で5~6人を吹き飛ばすほどの威力であった。それは休むことなく次々に射られるのだ。
ヨド傭兵団の精鋭でも混乱が拡がった。
「味方には当てるなよ!一斉掃射!!!」
威力がある分、弓隊も下にい味方に気を使った。ジャンヌが敵の弓隊を出来る限り倒したのも、邪魔されない為である。
もし、反撃され城壁の上に置いてある火薬の筒に当たって引火したら大惨事になるからだ。
この状況下ですぐに我に返ったのはグールだった。
「野郎ども!突撃だ!上は無視しろ!乱戦になれば妙な弓矢も味方を巻き込むため、撃ってこれない!」
グールは自ら突撃し味方を鼓舞した。
「私が相手しよう!」
ガギンッ!!!
グールとジャンヌが斬り結んだ。
ギリギリッと力比べになる。
「なかなかやるな!貴様の名は?」
「俺はヨド傭兵団団長のグールだ!貴様の首を貰うぞっ!」
ギンッと弾くと構え直した。
「行くぞっ!今までの借りを返してやらぁ!!!」
ロングソードを振りかぶり、ジャンヌに向かっていった。
「私もやすやすと、この首をやる訳には行かないのでな!」
グールとジャンヌの戦いが始まると同時に、周囲にも敵殺到し、激しい剣戟が鳴り響いた。
「弓隊の半数は通常の矢に切り替え、ジャンヌ団長達を援護しろ!残った者は、後ろの方を狙いながら『爆裂矢』を在庫があるだけ撃ち込め!!!!少しでも敵の数を減らすのだ!」
グールの予想通り、近くでは爆裂矢は撃てない。故に通常の矢に切り替えても、味方近くでは撃ちづらい。
どうしても少し後ろの方を狙わないといけなくなるのだ。
故に、目の前の敵はレグルス達が対処しなければならない。
「密集陣形を崩すなよ!目の前の敵に集中しろ!上から援護射撃があるんだ!安心して戦え!!!」
バルドも味方を鼓舞しながら戦った。
ジャンヌの左右をレグルスとバルドがカバーしながら戦うかっこうであった。
『この者、傭兵団の団長というだけあって腕が立つ。このままでは長引くか………?』
グール団長と激しい剣戟を繰り広げながらジャンヌは周囲の戦況を見ながら戦っていた。
ジャンヌは数で劣っている状況下で、長引くのはマズイと思い、勝負にでた。
!?
急に前に飛び出したジャンヌに、グールは一瞬、戸惑いスキができた。
「もらった!」
「舐めるなよっ!」
ワンテンポ遅れたとはいえ、少し距離があったため十分にカバーできた。
ジャンヌは下から斬り上げる態勢で、グールは上段から振り下ろす構えで対峙た。
『よし!このままジャンヌの剣を弾いて、そのまま斬り伏せる!』
上段から振り下ろす方が威力が大きいのだ。腕力もグールの方があるだろう。勝利を確信したグールは愛剣を振り下ろした。
ザシュッ!!!!
???
一瞬、何が起こったのか理解出来なかった。グールが剣を振り下ろすより先にジャンヌの剣がグールの胸に刺さっていたのだ。
少しして、口から血が吹き出した。
ゴフッ…………
どうして…………?
視線を下げると、ジャンヌの手に剣はなく、ジャンヌは下段からハンマー投げの要領で剣を『投げた』のだった。
まさかそんな手が…………すまねぇ、リード………俺のヨド傭兵団を頼む。
グールはそのまま後ろ倒れて絶命したのだった。
一発で5~6人を吹き飛ばすほどの威力であった。それは休むことなく次々に射られるのだ。
ヨド傭兵団の精鋭でも混乱が拡がった。
「味方には当てるなよ!一斉掃射!!!」
威力がある分、弓隊も下にい味方に気を使った。ジャンヌが敵の弓隊を出来る限り倒したのも、邪魔されない為である。
もし、反撃され城壁の上に置いてある火薬の筒に当たって引火したら大惨事になるからだ。
この状況下ですぐに我に返ったのはグールだった。
「野郎ども!突撃だ!上は無視しろ!乱戦になれば妙な弓矢も味方を巻き込むため、撃ってこれない!」
グールは自ら突撃し味方を鼓舞した。
「私が相手しよう!」
ガギンッ!!!
グールとジャンヌが斬り結んだ。
ギリギリッと力比べになる。
「なかなかやるな!貴様の名は?」
「俺はヨド傭兵団団長のグールだ!貴様の首を貰うぞっ!」
ギンッと弾くと構え直した。
「行くぞっ!今までの借りを返してやらぁ!!!」
ロングソードを振りかぶり、ジャンヌに向かっていった。
「私もやすやすと、この首をやる訳には行かないのでな!」
グールとジャンヌの戦いが始まると同時に、周囲にも敵殺到し、激しい剣戟が鳴り響いた。
「弓隊の半数は通常の矢に切り替え、ジャンヌ団長達を援護しろ!残った者は、後ろの方を狙いながら『爆裂矢』を在庫があるだけ撃ち込め!!!!少しでも敵の数を減らすのだ!」
グールの予想通り、近くでは爆裂矢は撃てない。故に通常の矢に切り替えても、味方近くでは撃ちづらい。
どうしても少し後ろの方を狙わないといけなくなるのだ。
故に、目の前の敵はレグルス達が対処しなければならない。
「密集陣形を崩すなよ!目の前の敵に集中しろ!上から援護射撃があるんだ!安心して戦え!!!」
バルドも味方を鼓舞しながら戦った。
ジャンヌの左右をレグルスとバルドがカバーしながら戦うかっこうであった。
『この者、傭兵団の団長というだけあって腕が立つ。このままでは長引くか………?』
グール団長と激しい剣戟を繰り広げながらジャンヌは周囲の戦況を見ながら戦っていた。
ジャンヌは数で劣っている状況下で、長引くのはマズイと思い、勝負にでた。
!?
急に前に飛び出したジャンヌに、グールは一瞬、戸惑いスキができた。
「もらった!」
「舐めるなよっ!」
ワンテンポ遅れたとはいえ、少し距離があったため十分にカバーできた。
ジャンヌは下から斬り上げる態勢で、グールは上段から振り下ろす構えで対峙た。
『よし!このままジャンヌの剣を弾いて、そのまま斬り伏せる!』
上段から振り下ろす方が威力が大きいのだ。腕力もグールの方があるだろう。勝利を確信したグールは愛剣を振り下ろした。
ザシュッ!!!!
???
一瞬、何が起こったのか理解出来なかった。グールが剣を振り下ろすより先にジャンヌの剣がグールの胸に刺さっていたのだ。
少しして、口から血が吹き出した。
ゴフッ…………
どうして…………?
視線を下げると、ジャンヌの手に剣はなく、ジャンヌは下段からハンマー投げの要領で剣を『投げた』のだった。
まさかそんな手が…………すまねぇ、リード………俺のヨド傭兵団を頼む。
グールはそのまま後ろ倒れて絶命したのだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

私はあなたたちがお求めの聖女ではないので
黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。


絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

夜会の夜の赤い夢
豆狸
恋愛
……どうして? どうしてフリオ様はそこまで私を疎んでいるの? バスキス伯爵家の財産以外、私にはなにひとつ価値がないというの?
涙を堪えて立ち去ろうとした私の体は、だれかにぶつかって止まった。そこには、燃える炎のような赤い髪の──

王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる