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激突!
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メビウスの詠唱から数分経った時、頭上に巨大な火球が現れた。
「久々に本気で放つよ!我が名は爆炎の支配者メビウス!我が前に立ち塞がった事を後悔せよ!【フレイム・バースト】!!!」
メビウスは空に腕を上げると、詠唱と共に振り下ろした。頭上にあった巨大な火球が堕ちてきた。
ファランクス部隊は頭上に盾を構えている為に、メビウスの魔法に気づかなかった。
気付いた時にはファランクス部隊の中心に火球が堕ちて爆発を起こしていた。
「よくやった!メビウスは休んでいろ!レグルスはしばらく、メビウスを頼む。蛮族達が少数でメビウスを狙ってくる可能性がある。今は、温存しておいてくれ」
「わかりました!」
大魔法を放った代償にメビウスは立つことも出来ないほどに疲弊していた。
レグルスは神炎騎士の団長であるジャンヌの言葉に従った。
「よし!今が好機だ!騎馬隊!!!私に続けーーーー!!!!」
ジャンヌは騎馬隊を引き連れて駆け降りていった。狙いはファランクスの後方にいた歩兵部隊である。魔法の衝撃でファランクス部隊は大きく隊列を崩していた。中心にいた者は鉄の鎧を着込んでいたので熱で焼け死んでいた。
ジャンヌは動揺している歩兵部隊に突撃した。ジャンヌは斬り倒しながら歩兵部隊を突き抜けていった。実際は、駆け抜けただけなので多くの敵は討ち取っていない。
あくまで、陣形を崩すのが目的である。
「よっしゃーーー!!!!てめぇら!仕事の時間だ!暴れようじゃねぇか!!!」
うおぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!
傭兵部隊が剣を構えて突っ込んでいった。
騎馬隊でバラバラになった陣形の所に、纏まった傭兵部隊が突撃してきたのだ。
前線は瞬時に壊滅の憂き目にあった。
「オラッ!!!」
どんどん傭兵部隊が蛮族達を狩り取っていった。
この様子をガルムは忌々しく見つめていた。
相手の魔導師の存在を警戒して虎の子のファランクス部隊の人数を少なくし、被害を少なくしたとはいえ、その後が想定外の展開だった。
「調子に乗るなよクズ共がまだまだこちらにも奥の手はあるんだよっ!」
ガルムは右腕を空に向けて力を溜めた。
「確かに俺達は魔法は使えねぇが、お前達の崇めるクソ神様ってヤツは等しく【スキル】って奴を与えるみてぇだからな!喰らいやがれっ!!!!」
ガルムは力を溜めた右腕を目の前に突き出した!
「これが俺が授かったスキル『英雄の進軍』だ!」
ガルムが叫ぶと戦場の仲間達が薄く赤く光り、雄叫びを上げて神炎騎士団に襲い掛かった。
急に強くなった蛮族に傭兵団や、神炎騎士団達は押され始めた。
「な、なんだこれは!?」
明らかに強くなった蛮族に動揺が広がった。ジャンヌは再度、騎馬隊で突撃を敢行し、蛮族の追撃を抑えた。
「態勢を整えろ!」
一旦、少し丘に戻り残存兵を纏めさせた。
流石のジャンヌも赤く光っている蛮族の兵士達が強くなったのを肌で感じていた。
結局、その後の蛮族の猛追は凄まじく、途中レグルスが神剣を持って蛮族の進軍を止めた所で日が落ちたのだった。
蛮族も日が落ちると兵を引き砦に戻った。
この初戦は魔法で優位に立った神炎騎士団が途中から蛮族に追い詰められ、ほぼ同数の被害と損失だった。
「久々に本気で放つよ!我が名は爆炎の支配者メビウス!我が前に立ち塞がった事を後悔せよ!【フレイム・バースト】!!!」
メビウスは空に腕を上げると、詠唱と共に振り下ろした。頭上にあった巨大な火球が堕ちてきた。
ファランクス部隊は頭上に盾を構えている為に、メビウスの魔法に気づかなかった。
気付いた時にはファランクス部隊の中心に火球が堕ちて爆発を起こしていた。
「よくやった!メビウスは休んでいろ!レグルスはしばらく、メビウスを頼む。蛮族達が少数でメビウスを狙ってくる可能性がある。今は、温存しておいてくれ」
「わかりました!」
大魔法を放った代償にメビウスは立つことも出来ないほどに疲弊していた。
レグルスは神炎騎士の団長であるジャンヌの言葉に従った。
「よし!今が好機だ!騎馬隊!!!私に続けーーーー!!!!」
ジャンヌは騎馬隊を引き連れて駆け降りていった。狙いはファランクスの後方にいた歩兵部隊である。魔法の衝撃でファランクス部隊は大きく隊列を崩していた。中心にいた者は鉄の鎧を着込んでいたので熱で焼け死んでいた。
ジャンヌは動揺している歩兵部隊に突撃した。ジャンヌは斬り倒しながら歩兵部隊を突き抜けていった。実際は、駆け抜けただけなので多くの敵は討ち取っていない。
あくまで、陣形を崩すのが目的である。
「よっしゃーーー!!!!てめぇら!仕事の時間だ!暴れようじゃねぇか!!!」
うおぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!
傭兵部隊が剣を構えて突っ込んでいった。
騎馬隊でバラバラになった陣形の所に、纏まった傭兵部隊が突撃してきたのだ。
前線は瞬時に壊滅の憂き目にあった。
「オラッ!!!」
どんどん傭兵部隊が蛮族達を狩り取っていった。
この様子をガルムは忌々しく見つめていた。
相手の魔導師の存在を警戒して虎の子のファランクス部隊の人数を少なくし、被害を少なくしたとはいえ、その後が想定外の展開だった。
「調子に乗るなよクズ共がまだまだこちらにも奥の手はあるんだよっ!」
ガルムは右腕を空に向けて力を溜めた。
「確かに俺達は魔法は使えねぇが、お前達の崇めるクソ神様ってヤツは等しく【スキル】って奴を与えるみてぇだからな!喰らいやがれっ!!!!」
ガルムは力を溜めた右腕を目の前に突き出した!
「これが俺が授かったスキル『英雄の進軍』だ!」
ガルムが叫ぶと戦場の仲間達が薄く赤く光り、雄叫びを上げて神炎騎士団に襲い掛かった。
急に強くなった蛮族に傭兵団や、神炎騎士団達は押され始めた。
「な、なんだこれは!?」
明らかに強くなった蛮族に動揺が広がった。ジャンヌは再度、騎馬隊で突撃を敢行し、蛮族の追撃を抑えた。
「態勢を整えろ!」
一旦、少し丘に戻り残存兵を纏めさせた。
流石のジャンヌも赤く光っている蛮族の兵士達が強くなったのを肌で感じていた。
結局、その後の蛮族の猛追は凄まじく、途中レグルスが神剣を持って蛮族の進軍を止めた所で日が落ちたのだった。
蛮族も日が落ちると兵を引き砦に戻った。
この初戦は魔法で優位に立った神炎騎士団が途中から蛮族に追い詰められ、ほぼ同数の被害と損失だった。
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