8 / 130
賑やかなメンバー☆
しおりを挟む
レグルスの客将という言葉にジャンヌが説明した。
「レグルス、この世界では【魔法使い】は珍しくて数が少ないのだ。故に、産まれてから魔法の素質のある者は親から引き離され、中央の北にある【聖地】に送られ育てられる。そこで魔法の英才教育を施されるのだ。そして、【賢者の塔】と呼ばれる魔術学院を【卒業】した者は晴れて【魔導師】と名乗れる。そして、各国に【送られる】のだ」
レグルスは最後の送られると言う言葉に引っ掛かった。
「聖地にある【賢者の塔】は一国に魔導師が多く集まると、世界の軍事バランスの均衡が崩れるとして、大陸に均等に割り振る役目を負っている。卒業した魔導師は本人の希望と教団意向により、各国へ送られ国の重鎮としての地位を与えられ、必ず仕えなければならないのだ」
「なるほど。魔導師は派遣されているだけなので【客将】扱いになるのですね」
レグルスの言葉にメビウスは苦笑いをした。
「レグルスよ、余り間に受けないでくれたまえ。『賢者の塔』の規定で各国に派遣されるが、多くの魔導師は派遣された主君に忠誠を誓い生涯を共にするのだ。無論、結婚なども自由だ。逆に子供に遺伝する事が多いので仕えた国で結婚することを推奨しているくらいだ。余程の協定違反をしない限りは強制送還はできないから、客将と言うのは団長殿の嫌味だよ。まっ、団長殿とは長い付き合いだし気にしてないがね」
ジャンヌ団長を見ながらカラカラと笑った。
「………メビウスの魔導師の腕は信用している。限られた者にしか与えられない二つ名持ちだからな。だか、普段の不真面目な態度が気に入らん!何度注意しても直らんからなっ!」
レグルスはこの二人は水と油なのだと思った。そして二つ名に付いて尋ねた。
「二つ名とはなんですか?」
「おっ!聞いちゃう?ならば聞かせてしんぜよう!『爆炎の支配者メビウス』とは我の事よ!愚民どもよ!ひれ伏すがよい!!!」
ババッと決めポーズを取った。
爆炎の支配者…………何故かレグルスは『中二病』と言う言葉が頭をよぎった。
「…………なんか恥かしいですね」
「だよな?私もそう思う」
レグルスとジャンヌは腕を組んでうんうんと頷き、同意した。
「おいっ!カッコいいではないか!?」
メビウスは反論し、ジャンヌはため息を付いた。
「賢者の塔にいるヤツらはみんなこうなんだ。洗脳とは恐ろしいな」
「ですね~」
二人の言葉にムキーと地団駄を踏むメビウスであった。
パンパンッ!!!
「団長もそれぐらいに。カーラ、自己紹介を頼む」
副団長のクレアが手を叩き場を仕切った。
「ようやく私の番ね。私はカーラ・シンシア。みんなからはドクターと呼ばれているわ。医療師よ。よろしくね」
「よろしくです!」
治癒師と医療師って何が違うんだ?
レグルスの疑問にミリアが横から話した。
「私は魔法で傷を癒やしますが、カーラさんはポーションを調合して傷を癒やす薬師さんなのです。治療班同士で仲がいいんですよ♪」
なるほど錬金術師と言う訳か。
あっ!そういえば………
「そういえばミリアも魔法が使えるよね?賢者の塔出身なの?」
「えっ?…………あはははっ!まっさかー!?」
ミリアは腹を抱えて笑った。
「魔法の才能のある者は2つに分類されるんです。幼い頃、必ず受ける鑑定によって魔導師の才能のある者は赤色に光り、治癒の才能のある者は青く光るんです。そして、治癒の才能のある者はこの国の『大聖堂』に………【教会】の預かりとなり勉強をするんです。後は賢者の塔と同じようなシステムで各地に派遣しますね」
なるほど。上手く住み分けられているのか。
教会が頭の痛い集団教育をしていなくて良かったな。
こうして各自の自己紹介が終了した。
「レグルス、この世界では【魔法使い】は珍しくて数が少ないのだ。故に、産まれてから魔法の素質のある者は親から引き離され、中央の北にある【聖地】に送られ育てられる。そこで魔法の英才教育を施されるのだ。そして、【賢者の塔】と呼ばれる魔術学院を【卒業】した者は晴れて【魔導師】と名乗れる。そして、各国に【送られる】のだ」
レグルスは最後の送られると言う言葉に引っ掛かった。
「聖地にある【賢者の塔】は一国に魔導師が多く集まると、世界の軍事バランスの均衡が崩れるとして、大陸に均等に割り振る役目を負っている。卒業した魔導師は本人の希望と教団意向により、各国へ送られ国の重鎮としての地位を与えられ、必ず仕えなければならないのだ」
「なるほど。魔導師は派遣されているだけなので【客将】扱いになるのですね」
レグルスの言葉にメビウスは苦笑いをした。
「レグルスよ、余り間に受けないでくれたまえ。『賢者の塔』の規定で各国に派遣されるが、多くの魔導師は派遣された主君に忠誠を誓い生涯を共にするのだ。無論、結婚なども自由だ。逆に子供に遺伝する事が多いので仕えた国で結婚することを推奨しているくらいだ。余程の協定違反をしない限りは強制送還はできないから、客将と言うのは団長殿の嫌味だよ。まっ、団長殿とは長い付き合いだし気にしてないがね」
ジャンヌ団長を見ながらカラカラと笑った。
「………メビウスの魔導師の腕は信用している。限られた者にしか与えられない二つ名持ちだからな。だか、普段の不真面目な態度が気に入らん!何度注意しても直らんからなっ!」
レグルスはこの二人は水と油なのだと思った。そして二つ名に付いて尋ねた。
「二つ名とはなんですか?」
「おっ!聞いちゃう?ならば聞かせてしんぜよう!『爆炎の支配者メビウス』とは我の事よ!愚民どもよ!ひれ伏すがよい!!!」
ババッと決めポーズを取った。
爆炎の支配者…………何故かレグルスは『中二病』と言う言葉が頭をよぎった。
「…………なんか恥かしいですね」
「だよな?私もそう思う」
レグルスとジャンヌは腕を組んでうんうんと頷き、同意した。
「おいっ!カッコいいではないか!?」
メビウスは反論し、ジャンヌはため息を付いた。
「賢者の塔にいるヤツらはみんなこうなんだ。洗脳とは恐ろしいな」
「ですね~」
二人の言葉にムキーと地団駄を踏むメビウスであった。
パンパンッ!!!
「団長もそれぐらいに。カーラ、自己紹介を頼む」
副団長のクレアが手を叩き場を仕切った。
「ようやく私の番ね。私はカーラ・シンシア。みんなからはドクターと呼ばれているわ。医療師よ。よろしくね」
「よろしくです!」
治癒師と医療師って何が違うんだ?
レグルスの疑問にミリアが横から話した。
「私は魔法で傷を癒やしますが、カーラさんはポーションを調合して傷を癒やす薬師さんなのです。治療班同士で仲がいいんですよ♪」
なるほど錬金術師と言う訳か。
あっ!そういえば………
「そういえばミリアも魔法が使えるよね?賢者の塔出身なの?」
「えっ?…………あはははっ!まっさかー!?」
ミリアは腹を抱えて笑った。
「魔法の才能のある者は2つに分類されるんです。幼い頃、必ず受ける鑑定によって魔導師の才能のある者は赤色に光り、治癒の才能のある者は青く光るんです。そして、治癒の才能のある者はこの国の『大聖堂』に………【教会】の預かりとなり勉強をするんです。後は賢者の塔と同じようなシステムで各地に派遣しますね」
なるほど。上手く住み分けられているのか。
教会が頭の痛い集団教育をしていなくて良かったな。
こうして各自の自己紹介が終了した。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

私はあなたたちがお求めの聖女ではないので
黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

夜会の夜の赤い夢
豆狸
恋愛
……どうして? どうしてフリオ様はそこまで私を疎んでいるの? バスキス伯爵家の財産以外、私にはなにひとつ価値がないというの?
涙を堪えて立ち去ろうとした私の体は、だれかにぶつかって止まった。そこには、燃える炎のような赤い髪の──

王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる