☆レグルス戦記☆

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
6 / 130

この世界の実情!☆

しおりを挟む




ジャンヌがこの世界について語った。

「この大陸は『イーグル大陸』と言う。形が大鷲が翼を広げているような形をしている。そしてここは大陸の西方に位置する宗教国家『アストライア聖王国』と言う場所だ。地図では一つの国となっているが、この周囲には小さな国や、独立都市が多数あり、その纏め役の盟主として成り立っている。西の盟主国と言う時もある」

ジャンヌは地図に手を置いた。




「そしてこの北にはかつて大陸を追放された蛮族が統治する国『ヴァイキング』があり最近、北にある国境砦が蛮族に落とされてしまった。そのせいで蛮族どもが定期的に略奪しに襲ってくる。私達は蛮族どもを殲滅し、北の砦を奪取するために遠征にきているのだ」

なるほど。
ならこの騎士団に協力することが女神様の力を取り戻す近道になるかも知れないな。

ここで回復魔法を使ったミリアが細く事項を伝えた。

「私達は聖王国にある騎士団の1つで神炎騎士団と呼ばれています。主に神敵を討伐する為に存在する騎士団ですね」

神敵と言葉を濁しているが、この国を狙う敵国の侵攻も兼ねているのかも知れないな。

「略奪とは酷いですね………」
「ああ、奴らは略奪民族だ。和解など不可能に近い。故に、討伐せねばならない。無惨に殺された村人達の為にもな!」

ジャンヌは感情を露わにして憤った。

「それで、ものは相談なのだが?蛮族討伐に協力して貰えないだろうか?少ないながらも報酬も出そう。どうだろうか?」
「はい。僕の目的の為にも蛮族討伐は必要です。ぜひお願いします!」

ジャンヌは微笑みながら礼を言った。

「助かる。神託の通り、貴殿の剣の腕は素晴らしかったからな。蛮族討伐が楽になるよ」
「そう言えば神託があったと聞きました。誰が神託を聞いたのですか?」

ジャンヌは一瞬、言葉を飲み込んだがそのまま話した。

「………聖王国を統治しているのは聖王と呼ばれるアストライア教のトップが国を治めている。その下には枢機卿と呼ばれる大臣のような役職の奴らが何人かいるのだが、その重鎮『以外』の聖職者達全員が聞いたのだ」

うん???

国のトップ達を除いた聖職者達が神託を聞いたのか?

「お前の疑問は最もだ。だが宗教のトップ達が除かれたのは当然なのだ。今のトップ達は腐って金儲けしか考えていないのだから」

手を強く握りしめて怒りに震えた。

「この遠征が終わったら、その功績を持って聖王達を更迭してやるつもりだ。奴らは害悪にしかならん」

どうやら聖王国もきな臭い状態みたいだな。

「周辺の国の説明はまた今度にしよう。今は蛮族を殲滅することに集中して欲しい」
「わかりました。それと──」

レグルスは自分の事をジャンヌ達に説明した。
説明を聞いた周囲の騎士団達は驚きを隠せなかった。

「まさか邪神まで存在するとは。神がいるのなら当然なのか………」

考える素振りをしてからジャンヌは尋ねた。

「これからは邪神も襲ってくるのだろうか?」
「それはわかりません。でも神の力を秘めた神器を集めれば女神様から啓示があるかも知れませんが……」
「そうか、それではしばらくは蛮族討伐に集中するとしよう」


こうして当面の方針が決まり、レグルス達は北の国境砦を目指す事になる。




しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

私はあなたたちがお求めの聖女ではないので

黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。 ※設定はふわふわ。 ※予告なく修正、加筆する場合があります。 ※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

夜会の夜の赤い夢

豆狸
恋愛
……どうして? どうしてフリオ様はそこまで私を疎んでいるの? バスキス伯爵家の財産以外、私にはなにひとつ価値がないというの? 涙を堪えて立ち去ろうとした私の体は、だれかにぶつかって止まった。そこには、燃える炎のような赤い髪の──

処理中です...