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我々は自由だ!
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シオンは前々から計画していたお父さん達の計画を話した。
「実はね、お父さん達がもう行動している計画があるの」
「計画?」
ロイドは首を傾げた。
「うちの国でも王侯貴族が腐って重税で領民が苦しんでいるの。だからロイド、全てを救わない?」
「全てを………?」
そう、領民には悪いけど重税で苦しんでいる領地の民に『噂』を流すの。辺境は税が少なく食べ物もたくさんある桃源郷だってね。そして難民を快く受け入れていると…………
すぐには効果がなくても、数年すれば私達の辺境はかなりの人口になるはずよ♪
いや、もうかなり増えているんだけどね!
そして人口の減った貴族の領地は衰退するから一石二鳥よね。
還らずの森には多民族も住んでいるし問題ないでしょう。
シオンの計画を聞いてロイドは驚愕した。
「まさかシオン………!?」
悪巧みが成功したように、にんまりして言った。
「そう!独立して新しい国を興すのよ♪無論、ロイドのお父さんは助けるけどね」
私がロイドの国を救っても、自国の国を救う事はできない。侵略戦争になるからね。でも、新しい国を作ってしまえば、両方の国から『狙われる』でしょう。そうなれば自衛の為にと大義名分ができるって訳よ!
そして両方の国の軍隊を蹴散らして領民を受け入れていけば民の少なくなった国は衰退し、あの業つくばりな王侯貴族達なら、僅かに残った民からも重税を課して、民が居なくなるかも知れない。そうしたら国自体が自然消滅するかも知れないわ。
両手を広げて壮大な計画を話した。
「ふ、ふはははは!!!!凄いや!シオン!私の考えを軽く超えていくね!」
「だって、この計画なら離ればなれにならなくて済むじゃない?」
えっ、そんな理由で?
「そうだね。私も好きな人と離れたくないな。よし!腹を括ったよ。一緒に頑張ろう!」
ロイド王子とシオンは硬く握手を交わした。
後に、シオンの計画は大成功を納め、難民を受け入れて人口が増えたことで独立を宣言した。
・
・
・
・
・
・
「ねぇ、エリザにマリン、元令嬢だったあなた達の意見を聞きたいの。うちの王侯貴族ってバカなの?ここまで民が夜逃げして少なくなるまで気付かないなんてありえなくない?」
先日、赤影さんが国王様の寝室に忍び込んで、独立宣言の書類を置いてきて、大々的に発表したのだった。
王様も青くなったでしょうね。いつでも忍び込んで暗殺できるって思った事でしょうw
各貴族達は領内をようやく巡回して領民の少なさに唖然としたようだった。
ここにきて初めて事の深刻さを知ったのだった。
「いえ、確かにバカ貴族達が多いのは事実ですがここまで気付かないはずありません。執務を取り仕切る執政官もいますし、真面目に領地経営をしている貴族もいますので」
「だったらどうして?」
二人は叫ぶように言った。
「赤影さんの妨害工作のせいです!あの人、領主から委任されている執政官を買収して、嘘の税の徴収書類を上げたり、見回りの時だけ賑わうように見せたりと、工作が神レベルなんです!ありえませんよ!?」
「本当に、こんな小細工しなくても簡単に国を滅ぼせるでしょうに!」
いやいや、私達の目的は独立して国家の樹立で、困窮した民を守るのが第一だから。
それに王家だけ潰してから、今までの政治体制をさらに壊して1から政策を始めると反発が強いからね。
それなら新国家で全て最初からの方が楽なんだよ。
それにしてもあの赤影さんがねー?
シオンは赤影の妨害工作まで知らなかったので少し驚いた。
そして、還らずの森のダンジョンのある場所にダンジョンマスターの力で『城』を作り、国としての体制を整えていったのだった。
「実はね、お父さん達がもう行動している計画があるの」
「計画?」
ロイドは首を傾げた。
「うちの国でも王侯貴族が腐って重税で領民が苦しんでいるの。だからロイド、全てを救わない?」
「全てを………?」
そう、領民には悪いけど重税で苦しんでいる領地の民に『噂』を流すの。辺境は税が少なく食べ物もたくさんある桃源郷だってね。そして難民を快く受け入れていると…………
すぐには効果がなくても、数年すれば私達の辺境はかなりの人口になるはずよ♪
いや、もうかなり増えているんだけどね!
そして人口の減った貴族の領地は衰退するから一石二鳥よね。
還らずの森には多民族も住んでいるし問題ないでしょう。
シオンの計画を聞いてロイドは驚愕した。
「まさかシオン………!?」
悪巧みが成功したように、にんまりして言った。
「そう!独立して新しい国を興すのよ♪無論、ロイドのお父さんは助けるけどね」
私がロイドの国を救っても、自国の国を救う事はできない。侵略戦争になるからね。でも、新しい国を作ってしまえば、両方の国から『狙われる』でしょう。そうなれば自衛の為にと大義名分ができるって訳よ!
そして両方の国の軍隊を蹴散らして領民を受け入れていけば民の少なくなった国は衰退し、あの業つくばりな王侯貴族達なら、僅かに残った民からも重税を課して、民が居なくなるかも知れない。そうしたら国自体が自然消滅するかも知れないわ。
両手を広げて壮大な計画を話した。
「ふ、ふはははは!!!!凄いや!シオン!私の考えを軽く超えていくね!」
「だって、この計画なら離ればなれにならなくて済むじゃない?」
えっ、そんな理由で?
「そうだね。私も好きな人と離れたくないな。よし!腹を括ったよ。一緒に頑張ろう!」
ロイド王子とシオンは硬く握手を交わした。
後に、シオンの計画は大成功を納め、難民を受け入れて人口が増えたことで独立を宣言した。
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「ねぇ、エリザにマリン、元令嬢だったあなた達の意見を聞きたいの。うちの王侯貴族ってバカなの?ここまで民が夜逃げして少なくなるまで気付かないなんてありえなくない?」
先日、赤影さんが国王様の寝室に忍び込んで、独立宣言の書類を置いてきて、大々的に発表したのだった。
王様も青くなったでしょうね。いつでも忍び込んで暗殺できるって思った事でしょうw
各貴族達は領内をようやく巡回して領民の少なさに唖然としたようだった。
ここにきて初めて事の深刻さを知ったのだった。
「いえ、確かにバカ貴族達が多いのは事実ですがここまで気付かないはずありません。執務を取り仕切る執政官もいますし、真面目に領地経営をしている貴族もいますので」
「だったらどうして?」
二人は叫ぶように言った。
「赤影さんの妨害工作のせいです!あの人、領主から委任されている執政官を買収して、嘘の税の徴収書類を上げたり、見回りの時だけ賑わうように見せたりと、工作が神レベルなんです!ありえませんよ!?」
「本当に、こんな小細工しなくても簡単に国を滅ぼせるでしょうに!」
いやいや、私達の目的は独立して国家の樹立で、困窮した民を守るのが第一だから。
それに王家だけ潰してから、今までの政治体制をさらに壊して1から政策を始めると反発が強いからね。
それなら新国家で全て最初からの方が楽なんだよ。
それにしてもあの赤影さんがねー?
シオンは赤影の妨害工作まで知らなかったので少し驚いた。
そして、還らずの森のダンジョンのある場所にダンジョンマスターの力で『城』を作り、国としての体制を整えていったのだった。
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