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二人は知り合い!?

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シオンの村は本国の王侯貴族からハブられている為に商人の出入りもほぼ無かった。

シオンのいる領地と本国の領地の境には大きな川が流れており、新しく作った石橋を渡らなければ辿り着けないようになっていた。

故に今までは、シオンの父親であるジークが収納袋を持って隣国の街まで買い出しに行っていたのだった。

しかし、隣国の砦が大量の生活物資を買い集めて、シオンの村まで持ってきてくれるようになったのでジークは村の事に集中できるようになったのだった。

「シオン!今日は母上を連れてきたよ」
「お初におめに掛かります。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません」

なんですって!?
ロイド王子のお母様!!!

どど、どうすればいいのよーーーー!!!!

「ふ、不束者ですがお願い致しますにゃっ!」

「「にゃっ?」」

噛んだーーーーーー!!!!!!
プシュー…………


シオンは真っ赤になりながら地面に両手を着いて自己嫌悪に陥った。

「し、シオン?大丈夫だから。可愛かったからね?」

止めてーーーーー!!!!!
もっと恥ずかしくなっちゃうから!

アワアワしている時、今度は、シオンの母親がやってきた。

「あら?シオン?どうしたの~?…………あれ?」
「えっ………?ウソ、マリアなの?」

うん???
二人は知り合い!?


「ええ、聖女見習い時代に一緒だったのよね♪アネット♪」
「そうですね優秀なマリアに比べて私は、落ちこぼれでしたけど」

ジークの母親アネットは遠い目をして現実逃避をした。

「母上が聖女の修行をしていたなんて初めて知りました」
「私はマリアの才能に打ちのめされて辞めてしまったから言いにくかったのよ」

シオンの母は首を傾げて言った。

「アーちゃんは優秀だったじゃない?いつも遅くまで勉強していたし」
「貴方に負けたくなかったからよ。でも、絶対に勝てないとわかって、挫折してしまった………でも、マリアが悪い訳じゃないわ。恨んでもいない。私には宝物ができたから」

隣のジークの頭を撫でながら優しく微笑んだ。

「あら?私にも大切な宝物ができたのよ♪」

お母さんがシオンに抱きついて持ち上げた。

「ちょっと恥ずかしいから降ろして~!」

ちょっぴ嬉しそうな顔をしていたシオンでした。





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