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やってやる!

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村の話し合いがあったその夜に赤影は戻ってきた。

「どうだった?」

こっそりと入ってきた赤影に、少し高い酒を出して迎えた。

「ああ、ちょっと予想外な情報が聞けたよ」

赤影は獣人達の話をジークに話した。

「なるほどな…………俺はこれをチャンスだと思うがお前はどう思う?」
「やっぱりか?俺もそう思っていた。ダンジョンが何階層あるのかにもよるが、安定した素材の採取が出きるようになるな」

二人はすでにダンジョンからの恩恵について話していた。

「しかしシオンのせいで無くてよかった」

自分の娘の悲しむ姿は見たくないものである。

「そうだな。それより、出掛ける前に聞いた、エルフの里の話をより詳しく話してくれよ♪」

赤影はエルフの里での出来事に興味津々であった。

「そうだな。実は──」

酒のビンを数本空にしながら夜遅くまで語り合うのだった。










──翌朝──

「ダンジョン!?」

父ジークの口から魔物がダンジョンから大量発生して獣人達が苦しんでいると説明された。

「ダンジョンは上手く利用すれば素材が取り放題ね♪これはエルフさん達も協力してもらい、森に住む人々で管理すれば、争わなくてもよくなるわ♪」

ほんわかお母さんも、もうすでにダンジョンの管理に付いて話していた。

そして、また朝一で村人会議が始まり大いに盛り上がるのだった。

「「よっしゃーーーー!!!!!」」

テンションの高い村人達が自分の武器を持って勢揃いしていた。

「みんな、よく集まってくれた!まずは獣人の村を取り囲んでいる魔物達を追い払う!そして、ダンジョンに潜り、リーダーであるゴブリンを叩く!」

オオオオォォォォオオ!!!!!!!

「ダンジョンは探索して階層を調べる!利用出来そうならそのままダンジョンを制圧して、利用するつもりだ!みんな、心して掛かってくれ!」

気合いの入ったかけ声と共に、村人30人が獣人達の村へ向かった。そのメンバーにマリンとエリザもいた。

「…………マリン大丈夫?」
「話しかけないで。このみんなの『圧』で吐きそう………」


マリンは大いに後悔していた。婚約破棄されこの村にたどり着き、生活の為に冒険者として成り上がって、実力を着けてきた。自身をつけて持ち前の性格から、生意気な言葉を吐いた事もあった。

今ならわかる。ここにいる村人はジークを初め、まだまだ修行数ヵ月のマリンでは足元にも及ばないくらい強いと、肌で感じていた。

これからはもっと謙虚でいこうと心に誓うのだった。真の強者は私の様に自慢しないし、むやみに見せびらかさないのだ。

「もっと頑張ろうね」
「わかっているわよ。今、実感しているから」

こうして獣人の村へ向かった。

「そろそろか。俺が入口をこじ開ける!半分は周囲の魔物の殲滅、マリンやエリザなどは村に入って、外から侵入してくる魔物を迎撃せよ!」

「「「了解!」」」

こうして獣人の村を解放する戦いが始まった。



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