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見捨てない!
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お母さんは魔法を唱えた。
「みんな!結界を解くから離れて!」
お母さんの声と共に一同は後ろへ飛び去った。
「オォォォォォォ………………」
「光の線よ、彼の者を縛れ!『聖光呪縛』!」
お母さんの手から光のヒモが現れ、生きているように幽霊精霊を縛った。
「くっ!余り持たないわ。シオン、今のうちにやれる事をやりなさい!」
お母さんが動きを止めている間にシオンは精霊達に尋ねた。
「できるかわからないけど、教えて!あの精霊さんを助ける方法は本当に無いの!?」
精霊達はお互いの顔を見て、戸惑いながら答えた。
「危険だから余りやって欲しくないのだけれど………この堕ちた精霊の心を覗いて呼び掛けることで何かしら反応があるかも知れないわ」
ふむふむ………?
「でも、精霊の感情が逆に流れ込んでくるから苦しい思いをする事になるわ。それどころか堕ちた精霊の狂気にさらされるから、発狂する可能性もあるのよ」
!?
「そんな危険な事を娘にさせられるか!最善ではないが、あの狂った精霊を倒せば終わりだ。それでエルフと水の精霊の依頼は完了できる!それで十分だろう?」
お父さんは反対した。
当然である。
でもシオンの意志は固かった。
「お父さん、私の知っている頼りになる優しいお父さんは、目の前に助けられる人が居れば助ける人だと思っています!決して切り捨てるような人じゃない!」
キリッとした顔で反論した。
「そ、それは……しかし………」
タジタジになる父親に母親がフォローした。
「あなた!シオンを信じましょう!」
話している間、エレンも魔力を送り幽霊精霊を束縛している魔法を強化していた。
「…………わかったよ。でも危険だと判断したら止めるからな!」
「うん!がんばるよ!」
上位精霊達が幽霊精霊の周囲に集まり、準備を整えた。
「私達の力を注ぎます。シオンはその精霊に触れて心で呼び掛けて下さい」
「わかった!」
精霊達が力を送ると幽霊精霊は眩しい光を放った。
「今よ!」
その時、シオンは背中から幽霊精霊に触れた。
『寂しい…………ここは誰もこない。どうして私はここで産まれたの?』
!?
『精霊さん!教えて!どうしてこんな事になったの!?』
『寂しい…………死の泉で産まれた私はここから離れられない…………ここは誰もこない。誰もが死の泉と恐れて負の感情のみ向ける………悲しい…………寂しい…………』
あっ…………
シオンはいつの間にか涙を流していた。
『誰でもいい…………私を見付けて………死の泉が拡がれば移動できる距離も拡がる………ああ、誰か…………1人は寂しいよ…………』
あああっ……………!?
「シオン!!!」
深い闇に堕ちそうなとき、お父さんが引き離して助けてくれた。シオンはそれでも泣き続けた。
「みんな!結界を解くから離れて!」
お母さんの声と共に一同は後ろへ飛び去った。
「オォォォォォォ………………」
「光の線よ、彼の者を縛れ!『聖光呪縛』!」
お母さんの手から光のヒモが現れ、生きているように幽霊精霊を縛った。
「くっ!余り持たないわ。シオン、今のうちにやれる事をやりなさい!」
お母さんが動きを止めている間にシオンは精霊達に尋ねた。
「できるかわからないけど、教えて!あの精霊さんを助ける方法は本当に無いの!?」
精霊達はお互いの顔を見て、戸惑いながら答えた。
「危険だから余りやって欲しくないのだけれど………この堕ちた精霊の心を覗いて呼び掛けることで何かしら反応があるかも知れないわ」
ふむふむ………?
「でも、精霊の感情が逆に流れ込んでくるから苦しい思いをする事になるわ。それどころか堕ちた精霊の狂気にさらされるから、発狂する可能性もあるのよ」
!?
「そんな危険な事を娘にさせられるか!最善ではないが、あの狂った精霊を倒せば終わりだ。それでエルフと水の精霊の依頼は完了できる!それで十分だろう?」
お父さんは反対した。
当然である。
でもシオンの意志は固かった。
「お父さん、私の知っている頼りになる優しいお父さんは、目の前に助けられる人が居れば助ける人だと思っています!決して切り捨てるような人じゃない!」
キリッとした顔で反論した。
「そ、それは……しかし………」
タジタジになる父親に母親がフォローした。
「あなた!シオンを信じましょう!」
話している間、エレンも魔力を送り幽霊精霊を束縛している魔法を強化していた。
「…………わかったよ。でも危険だと判断したら止めるからな!」
「うん!がんばるよ!」
上位精霊達が幽霊精霊の周囲に集まり、準備を整えた。
「私達の力を注ぎます。シオンはその精霊に触れて心で呼び掛けて下さい」
「わかった!」
精霊達が力を送ると幽霊精霊は眩しい光を放った。
「今よ!」
その時、シオンは背中から幽霊精霊に触れた。
『寂しい…………ここは誰もこない。どうして私はここで産まれたの?』
!?
『精霊さん!教えて!どうしてこんな事になったの!?』
『寂しい…………死の泉で産まれた私はここから離れられない…………ここは誰もこない。誰もが死の泉と恐れて負の感情のみ向ける………悲しい…………寂しい…………』
あっ…………
シオンはいつの間にか涙を流していた。
『誰でもいい…………私を見付けて………死の泉が拡がれば移動できる距離も拡がる………ああ、誰か…………1人は寂しいよ…………』
あああっ……………!?
「シオン!!!」
深い闇に堕ちそうなとき、お父さんが引き離して助けてくれた。シオンはそれでも泣き続けた。
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