【連載版】異世界に転生した少女は異世界を満喫する

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還らずの森の開拓!

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シオンは村の入口から還らず森に対して両手を前に出して集中していた。

「むむむっ……………はっ!!!!!」

あれから数ヶ月経ちました。
いやー、月日が流れるのは早いですね!
シオンが魔力を込めて土魔法を放つと、ゴゴゴッと地面が割れて綺麗で平らな地面が顔を出しました。

「………相変わらずシオンお嬢様は規格外ですね」
「本当に、普通は樹を切り、樹の根や石を取ってから平らにするから、数十人、数百人規模で長い年月を掛けてやる森の開拓を1人でやるなんて………」

あれから正式にシオンの助手となったエリザとマリンは呆れ気味に呟いた。

「しかもコツを掴んだのか、当初は5メートルぐらいしか地面を平らに出来なかった作業用が、今は10メートルぐらいは一度で出きるようになっているし」

「魔力もさらに上がって、1日、100メートルぐらいは道を作ることができるようになってるしね?」
「う~ん?これは年内には10キロ先にある隣国の国境砦まで開通するんじゃないかしら?」

もう2キロは出来ていて、作った道に石畳も敷いていた。

ガサガサッ

!?

「警戒!!!」

エリザとマリンは魔法がメインだが、エリザは何故か剣技も使うことが出来たので、村の加治屋で質の良い剣を装備していた。

ガウッ!!!

狼系の魔物が飛び出してきた。

「水刃!!!」

マリンの放った水の刃が狼の首を両断した。

「まだよ!気を付けて!!!」

さらに数匹飛び出してきた。エリザが前にでて、ダンスを踊るような足運びで、剣を一閃させると全ての狼の首が切断させた。

「おみごと!」

パチパチッとシオンは手を叩いた。
シオンの事を色々と言っていた2人だったが、この数ヶ月で自分達もシオンの仲間入りしている事に気付いていなかった。

精霊から学んだ戦闘訓練で、すでに冒険者のランクで言えば、Aランク相当の実力を着けていた。後はもっと経験を積めば国を代表する冒険者になるだろう。

「はぁ、この解体作業はどうにかならないかしら?」

マリンは口でブツブツ言いながらも手を動かして、肉と皮を剥いでいった。

ちなみにスラリンはお休みである。いつもスラリンに頼ってはいざと言うとき自分では出来ない冒険者になってしまうため、訓練も兼ねている。

ちなみにこの狼系の魔物はデス・ハウンドと呼ばれ、単体ならBランク相当の魔物だが、複数で連携してくるとAランク相当にはね上がる。

つまり、その素材の価値も高いのである。

「臨時収入だね♪」
「そうね。快適な生活の為に頑張るわ!」

マリンは、貴族の生活を諦めていなく、魔物を倒せるようになってから、その素材が高値で売れると知ると、積極的に村の周辺の魔物を狩るようになった。

お父様は要望に答えて、マジックバックを使い、貴族が使う絨毯や家具、食器など他国から買い付けてくれました。

「まさか、魔物の素材がこんなに高額で取引されるなんてね~」

魔法学園で規則は学んだが、本格的な実戦などしたことがなかった。しかし、人生とはどうなるやらわからない。

「確かに命懸けですからね。その危険手当ても含めての価格ですよ」

隣でシオンも黙々と捌いていた。我らがヒロインもサバイバーなのだ。
いやはや、辺境に住む女性は強いのである。

「さてと、そろそろ行こうか?」

解体した素材を持った所で、エリザが剣を構えた。

!?

「何者かいますわ!」

マリンとシオンはすぐに身構えた。すると、上から声が聞こえてきた。

「まさか私の気配を察知するとは、少しみない内に、人間のレベルも上がったものね?」

バサッ

木の上から女性が降りてきた。

「綺麗なお姉さんだ!」
「あら?素直な子供は好きよ♪」

シオンは近寄ろうとしたが、エリザに止められた。

「エリザ?」
「彼女の耳…………人間ではありません。おそらくエルフですわ」

何故か厳しい目で見詰めていた。










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