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今後の話
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龍の巨体でも入れる大きな洞窟に入りました。少し入って行くと、目映い光りが目に入って来ました。
「うわぁ~凄いよ!」
洞窟の奥は広い広間になっており、金銀財宝が所狭しと大量に敷き詰められていた。
「相変わらず凄い財宝だな。軽く国の国家予算は超えているだろうな」
「我々龍族は光る物に目がないのでな。千年以上の年月を掛けて集めたものじゃ」
カラスの様な習性だね!
広間の隅に、小さな部屋が作られておりそこに入ると………
貴族の部屋の様になっていた。
見るからに最上級な机、テーブル、食器など、くつろげる空間的な部屋になっていました。
「ここも凄いですね!」
「ふふふ、そうね♪」
お母さんが私の頭を撫でながら言いました。
「では、シオンよ。我が娘を成長させてくれて礼を言う。本当にありがとう」
深く頭を下げるノヴァにシオンは慌てて手を振った。
「全然、大丈夫です!いつもシルビアとは楽しく暮らしていますから!あっ、でも………」
言い淀んだシオンにノヴァが尋ねた。
「どうしたのじゃ?」
「できればシルビアともう少し暮らしたいなぁ~と思って………」
『私もシオンと一緒にいるのー!』
微笑みながら両親とノヴァが言った。
「シオン、安心して。今回はノヴァにシルビアを会いにこさせただけだから、一緒に帰るわよ?」
「本当?」
「安心せよ。たまに顔を見せにくるだけで良い。龍族は人間より寿命が長いのでな。シルビアも、シオンが寿命で死んでも悲しみで邪龍などになるでないぞ?今という時間を噛みしめて暮らすがよい」
『………うん』
少ししんみりしたけど、しょうがないよね。人間は100年が限界だけど、龍族は何百年も生きるからね。
シルビアを撫でながらシオンも頷いた。
「そうじゃ、広間には様々な魔法武器や道具などもある。シルビアの礼に好きな物を持っていくがよい」
「本当ですか!?シルビア、探しにいくよ♪」
「うん!」
シオンがバタバタと出ていくと、いつの間にかスラリンが残っていた。
「さて、そちがシオンの従魔になったスライムかのぅ?」
「はい、スラリンと名付けられました」
ノヴァが鑑定魔法でスラリンを見てため息を付いた。
「………どうしたら、ただのスライムが最終進化してレベルMAXになるのかのぅ?」
「幸い、シオンは鑑定魔法が使えません。今後も何かの都合で覚える可能性はありますが、こちらからは教えないようにします。それと、シオンにはしばらくは、これ以上テイムしないようにと伝えてあります」
「それが良いじゃろう。これ以上、我々クラスの生物を量産されてはかなわん。今は良くても、シオンが寿命で死んだ時、統率を失った従魔達はヘタをすると暴れる可能性があるのでな」
シオンの両親は頷いた。
「シオンに宿っている【女神の加護】か、鑑定でも、かなりレベルの高い者でないと見れないのが救いじゃな」
「ええ、女神の加護の詳しい内容まではわかりませんが、テイムする従魔の進化にも関係するのかも知れません」
「我の目から見てもシオンは良い子に育っておる。しばらくは様子見じゃな。取り敢えず、シオンのやりたい事はなるべく承認してやらせてみよ。女神の加護の力で、大抵のことは良い方向に動くじゃろう」
「わかりました」
こうしてシオンの今後についてしばらく話し合うのだった。
「うわぁ~凄いよ!」
洞窟の奥は広い広間になっており、金銀財宝が所狭しと大量に敷き詰められていた。
「相変わらず凄い財宝だな。軽く国の国家予算は超えているだろうな」
「我々龍族は光る物に目がないのでな。千年以上の年月を掛けて集めたものじゃ」
カラスの様な習性だね!
広間の隅に、小さな部屋が作られておりそこに入ると………
貴族の部屋の様になっていた。
見るからに最上級な机、テーブル、食器など、くつろげる空間的な部屋になっていました。
「ここも凄いですね!」
「ふふふ、そうね♪」
お母さんが私の頭を撫でながら言いました。
「では、シオンよ。我が娘を成長させてくれて礼を言う。本当にありがとう」
深く頭を下げるノヴァにシオンは慌てて手を振った。
「全然、大丈夫です!いつもシルビアとは楽しく暮らしていますから!あっ、でも………」
言い淀んだシオンにノヴァが尋ねた。
「どうしたのじゃ?」
「できればシルビアともう少し暮らしたいなぁ~と思って………」
『私もシオンと一緒にいるのー!』
微笑みながら両親とノヴァが言った。
「シオン、安心して。今回はノヴァにシルビアを会いにこさせただけだから、一緒に帰るわよ?」
「本当?」
「安心せよ。たまに顔を見せにくるだけで良い。龍族は人間より寿命が長いのでな。シルビアも、シオンが寿命で死んでも悲しみで邪龍などになるでないぞ?今という時間を噛みしめて暮らすがよい」
『………うん』
少ししんみりしたけど、しょうがないよね。人間は100年が限界だけど、龍族は何百年も生きるからね。
シルビアを撫でながらシオンも頷いた。
「そうじゃ、広間には様々な魔法武器や道具などもある。シルビアの礼に好きな物を持っていくがよい」
「本当ですか!?シルビア、探しにいくよ♪」
「うん!」
シオンがバタバタと出ていくと、いつの間にかスラリンが残っていた。
「さて、そちがシオンの従魔になったスライムかのぅ?」
「はい、スラリンと名付けられました」
ノヴァが鑑定魔法でスラリンを見てため息を付いた。
「………どうしたら、ただのスライムが最終進化してレベルMAXになるのかのぅ?」
「幸い、シオンは鑑定魔法が使えません。今後も何かの都合で覚える可能性はありますが、こちらからは教えないようにします。それと、シオンにはしばらくは、これ以上テイムしないようにと伝えてあります」
「それが良いじゃろう。これ以上、我々クラスの生物を量産されてはかなわん。今は良くても、シオンが寿命で死んだ時、統率を失った従魔達はヘタをすると暴れる可能性があるのでな」
シオンの両親は頷いた。
「シオンに宿っている【女神の加護】か、鑑定でも、かなりレベルの高い者でないと見れないのが救いじゃな」
「ええ、女神の加護の詳しい内容まではわかりませんが、テイムする従魔の進化にも関係するのかも知れません」
「我の目から見てもシオンは良い子に育っておる。しばらくは様子見じゃな。取り敢えず、シオンのやりたい事はなるべく承認してやらせてみよ。女神の加護の力で、大抵のことは良い方向に動くじゃろう」
「わかりました」
こうしてシオンの今後についてしばらく話し合うのだった。
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