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プロローグ
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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
突然、ふと気が付くと私は赤ちゃんになっていました!?
何これ!ナニコレ!?
軽くパニックになったけれど、私の事を『シオン』と呼ぶ金髪碧眼のお母さんを見て、これ異世界転生じゃん!と気が付きました。
神様に会った記憶ないけど、チートとかあるのかな?それとも努力系での成り上がりかな?
ちょっとワクワクするよ♪
取りあえず、赤ちゃんである今は何も出来なくて暇だったから、魔力ってのがあるのか色々とやってみました。
すると、なんとな~く身体の中央が暖かくなる事を感じたの!
それを少し続けると、急に力が抜けてブラックアウトしました。
多分それが魔力だと思い、それを続けて1年ほど経ちました。段々と繰り返していると、ブラックアウトする時間が延びてきました。
なんか血液を循環させているような感じだね!
自分でも魔力量が上がっているのが分かるくらいには成長しました。お腹が空くのでお母さんのお乳をチュウチュウと飲んで、また寝てその繰り返しを続けました。
そして私が魔力を使っていると光の球体が集まるようになりました。
なんだろう?虫じゃないよね???
赤ちゃん的に、手を伸ばすと光の球体がふわふわとすり寄ってきました。
あっ、なんか暖かいな~
ほどよい体温でぐっすり眠れるようになりました。これ一家に1台あったら便利だよ♪
ヾ(・ω・ヾ)
ようやくハイハイできるようになると、家の中だけだけど動けることに感動しました。
だって暇なんだもん!動き廻るぞ~
ヾ(・ω・ヾ)
2歳になる頃に変化がありました。
光の球体達が『孵化』したのです!
なんだと!!!?
孵化した球体達は絵本とかにでてくる小さな妖精の姿をしていました。ティンカーベルのようだね♪
『ようやく成長したの~』
『ずっとシオンの魔力で育ってたんだよ~』
『ようやく喋れるようになったよ~』
小さな妖精さん達は、私が訓練で垂れ流していた魔力に寄ってきていたようで、下級精霊から中級精霊に成長したことで、姿が変わって喋れるようになったんだって!
私も早く喋りたいよ!?
妖精さんの姿になった精霊達は私の遊び相手になってくれました。
そして、私のチート能力の1つが明らかになったのです!
それは『文字』が読めることでした!なんか家には魔法書がいっぱいあって、異世界の文字なんてわからないはずなのに読めたのよね♪
因みに、お母さんとお父さんにもこの精霊達は見えます。光の球体の時から見えていたのですが、精霊に好かれることは良い事なので見守っていてくれたそうです!
姿が妖精なんだけど、ややっこしいのでこれ以降は『精霊』と呼びます。中級の精霊達は私に魔法を教えてくれました。便利だよね!
着実に魔法を覚えていく事に感動し、知らない間にチートの力を手に入れるのでした。
クックックッ、これで世界は私の物なのだぁ~!と、精霊さん達と魔王ごっこして遊んでみたりしています。
さて、ここらで私の両親に付いても話しておきます。
私の両親は元S級冒険者で、住んでいる国を救ったとかで男爵の爵位を貰い、貴族となったのです。
しかし、国を救った英雄に対して授かった領地が国境沿いある1番の辺境だったのです。
そこは隣国との境にある、多くの強力な魔物の住む『還らずの森』に隣接している場所でした。元々開拓の村としてあった所みたい。
ちょっと酷くない!この国の国王や貴族は腐っているよ!?
私は村人達の話を盗み聞きしながら憤りました。でも、当の両親は私が産まれると同時に、辺境でのスローライフを楽しみたいと、なんのそのでした。しかも、他の貴族の嫌がらせで商人など滅多にこないようで、自給自足の生活を強いられていました。
圧倒的な強者であり、領主であるお父さんは時々、隣国の方へ魔物の素材を売りに行ってそこで生活品を買って戻ってくる対応をしていました。
(マジックバックで大量な物資の運搬が可能)
これって、私じゃなくて両親が主人公の異世界ストーリーなのかしら?
シオンは両親を観察しながら思うのだった。
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