79 / 181
5章:帝国観光ですよ!
だって、悪役令嬢ですもの!対価を要求するわ!(挿絵あり
しおりを挟む
アルフさんは行く気だ。都市グレンに知人にジークを預けて命を掛けて奥さんを救う気だ。
「お父さん!僕も行きます!お母さんを救いに!」
「ダメだ!自分の立場を考えろ!」
修羅場だ・・・どっちも正しいとか間違っているとかじゃないのよ・・元騎士団長のアルフさんがジークを、王族とか関係無く大切な息子を危険に晒さないよう都市グレンに逃がそうとしているのに対して、アルフさんを本当の父親と思っているジークも、命の危険があるアルフさんを行かせたく無いのと城塞都市に母親代わりのアルフさんの奥さんを助けたい想いがある。
罪悪感がパッなくて押し潰されそう(泣)
(心の中の声)
「お兄様・・・皆さん!私・・・」
私が言う前にお兄様が遮る
「ああ、シオン!わかってるよ」
「お嬢様!お心のままに」
「あらあら~これは行かなきゃですね~」
「みんなは、わらわが護るのじゃ!」
「帝国軍も援軍に動いておるじゃろう?上手くすればやれない事はないじゃろうて」
「お嬢が居れば誰にも負けませんよ!」
みんなが後押ししてくれる。脳内会議は無駄になったけどこれでいいのだ!
「アルフさん、ジーク!私達もお手伝い致します!」
この発言アルフさんは驚き、ジークは喜びの顔をする。
「何を仰られるのですか!?他国の貴族の方や、ましてや光の精霊王様を危険な目に合わせられません!」
アルフさんが慌てて拒否するが─
「大切な家族を救うのに何を言っているのですか!私達の事は兎も角、光の精霊王様が力を貸してくれれば、それだけ生還出来る確率上がります!奥様を助け出す可能性が上がるのですよ!?」
「うぐぅ・・」
「お父さん!僕も支援魔法が使える様になったんだよ!直接は無理でも力になりたいよ!」
「ジーク・・・すまない。力を貸してくれるか?」
「もちろん!!
ジークの頭を優しく撫でる姿は紛れもない親子だった。なんか良いなぁ~と思ったのは内緒だよ?
でもね?私は悪役令嬢なんだ。そう悪役令嬢だから悪い事をしちゃうのよ?ごめんね。
「アルフさん、力を貸す代わりに対価を頂いてもよろしいでしょうか?」
私の一言にお兄様や各騎士団長達が驚くの!
「シオン?」
お兄様が何か言おうとしたが、アルフさんが先に答える。
「シオンお嬢様のお言葉は最もです。危険な事に手を貸すのですから。私に出来る限りの御礼をさせて頂きます」
「その言葉に嘘偽りはないですね?ジークも良いかしら?」
「お母さんや街のみんなが助かるなら、僕も出来る限りの御礼をします!」
アルフさんとジークの言葉に、私は悪役令嬢らしい笑みを浮かべていったの!
「よろしいですわ!次期皇帝であるジークレスト・グランド様の援軍要請により、セフィリト王国フィリアス公爵家、シオン・フィリアス及び次期フィリアス公爵家当主レイン・フィリアスはジークレスト様を助力致します!」
私の言葉に、この場に居た全ての人が唖然としたが、次々に我に返り言葉の意味を理解した。
「シオン!君は何て事を思い付くんだ!」
お兄様も驚いていたが、私と同じように悪戯っ子みたいな笑みを浮かべている。
アルフさんは驚愕した顔で私を見ていた。
「シオンお嬢様!ジークを旗頭にして城塞都市を救おうと言うのですか!?」
私は頷く
「そうですわ、ジーク様が私達に助力を頼み、光の精霊王の加護の下にスタンピードを解決すれば、誰もがジークを次期皇帝と認めるでしょう!そして、光の精霊王とセフィリト王国がバックに付いて要るとわかれば、ある程度の後ろ楯となり、暗殺なども減るでしょう?」
「そ、そこまでお考えとは!?」
アルフさんは本当に驚いて声も出ない様子だった。でも、大事な事が1つ残っているんだよね。それはジークに皇帝になる意志があるかないかってこと!
「ジークはどうかな?皇帝になる気はある?」
ジークは戸惑いながらも答える
「正直な所、皇帝には余りなりたくはないです。お父さんとお母さんと城塞都市で暮らしていたい・・・」
まぁそうだよね。皇帝になったら今と同じ暮らしは出来なくなるからね。仕方ないか・・
私がわかったわと言おうとした所で、
「でも!最近、王国からの食糧の入荷が止まり生活が苦しくなって来ました。それが王宮の上の人達のせいならそれを正したいと思います!」
ジークの揺るぎない決意表明があった。アルフさんは成長したジークに目が涙ぐんでいるよ
「ジーク、良いのか?お前には私の出来る範囲で勉強や貴族の仕来たり、礼節は教えてきたが皇帝を目指すには命を狙われる危険もあるのだぞ?そして今の生活には戻れなくなる」
「それでもお父さんとお母さんが守れるなら!やってみせます!」
「ジーク・・・成長したんだな」
アルフさんはジークの成長に感慨深い表情で見つめた。
ジークの決意が固まった所で、私達も力になる事を約束し、身支度を急いで済ませるのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
ぶるぶる・・・
シオン
「ふっふっふ、どうしたのかしら?」
愚者の声
「悪役令嬢・・・」
シオン
「あら?ようやく気付いたのかしら?おーーほっほっほ!」
愚者の声
(;゜Д゜)・・・
「お父さん!僕も行きます!お母さんを救いに!」
「ダメだ!自分の立場を考えろ!」
修羅場だ・・・どっちも正しいとか間違っているとかじゃないのよ・・元騎士団長のアルフさんがジークを、王族とか関係無く大切な息子を危険に晒さないよう都市グレンに逃がそうとしているのに対して、アルフさんを本当の父親と思っているジークも、命の危険があるアルフさんを行かせたく無いのと城塞都市に母親代わりのアルフさんの奥さんを助けたい想いがある。
罪悪感がパッなくて押し潰されそう(泣)
(心の中の声)
「お兄様・・・皆さん!私・・・」
私が言う前にお兄様が遮る
「ああ、シオン!わかってるよ」
「お嬢様!お心のままに」
「あらあら~これは行かなきゃですね~」
「みんなは、わらわが護るのじゃ!」
「帝国軍も援軍に動いておるじゃろう?上手くすればやれない事はないじゃろうて」
「お嬢が居れば誰にも負けませんよ!」
みんなが後押ししてくれる。脳内会議は無駄になったけどこれでいいのだ!
「アルフさん、ジーク!私達もお手伝い致します!」
この発言アルフさんは驚き、ジークは喜びの顔をする。
「何を仰られるのですか!?他国の貴族の方や、ましてや光の精霊王様を危険な目に合わせられません!」
アルフさんが慌てて拒否するが─
「大切な家族を救うのに何を言っているのですか!私達の事は兎も角、光の精霊王様が力を貸してくれれば、それだけ生還出来る確率上がります!奥様を助け出す可能性が上がるのですよ!?」
「うぐぅ・・」
「お父さん!僕も支援魔法が使える様になったんだよ!直接は無理でも力になりたいよ!」
「ジーク・・・すまない。力を貸してくれるか?」
「もちろん!!
ジークの頭を優しく撫でる姿は紛れもない親子だった。なんか良いなぁ~と思ったのは内緒だよ?
でもね?私は悪役令嬢なんだ。そう悪役令嬢だから悪い事をしちゃうのよ?ごめんね。
「アルフさん、力を貸す代わりに対価を頂いてもよろしいでしょうか?」
私の一言にお兄様や各騎士団長達が驚くの!
「シオン?」
お兄様が何か言おうとしたが、アルフさんが先に答える。
「シオンお嬢様のお言葉は最もです。危険な事に手を貸すのですから。私に出来る限りの御礼をさせて頂きます」
「その言葉に嘘偽りはないですね?ジークも良いかしら?」
「お母さんや街のみんなが助かるなら、僕も出来る限りの御礼をします!」
アルフさんとジークの言葉に、私は悪役令嬢らしい笑みを浮かべていったの!
「よろしいですわ!次期皇帝であるジークレスト・グランド様の援軍要請により、セフィリト王国フィリアス公爵家、シオン・フィリアス及び次期フィリアス公爵家当主レイン・フィリアスはジークレスト様を助力致します!」
私の言葉に、この場に居た全ての人が唖然としたが、次々に我に返り言葉の意味を理解した。
「シオン!君は何て事を思い付くんだ!」
お兄様も驚いていたが、私と同じように悪戯っ子みたいな笑みを浮かべている。
アルフさんは驚愕した顔で私を見ていた。
「シオンお嬢様!ジークを旗頭にして城塞都市を救おうと言うのですか!?」
私は頷く
「そうですわ、ジーク様が私達に助力を頼み、光の精霊王の加護の下にスタンピードを解決すれば、誰もがジークを次期皇帝と認めるでしょう!そして、光の精霊王とセフィリト王国がバックに付いて要るとわかれば、ある程度の後ろ楯となり、暗殺なども減るでしょう?」
「そ、そこまでお考えとは!?」
アルフさんは本当に驚いて声も出ない様子だった。でも、大事な事が1つ残っているんだよね。それはジークに皇帝になる意志があるかないかってこと!
「ジークはどうかな?皇帝になる気はある?」
ジークは戸惑いながらも答える
「正直な所、皇帝には余りなりたくはないです。お父さんとお母さんと城塞都市で暮らしていたい・・・」
まぁそうだよね。皇帝になったら今と同じ暮らしは出来なくなるからね。仕方ないか・・
私がわかったわと言おうとした所で、
「でも!最近、王国からの食糧の入荷が止まり生活が苦しくなって来ました。それが王宮の上の人達のせいならそれを正したいと思います!」
ジークの揺るぎない決意表明があった。アルフさんは成長したジークに目が涙ぐんでいるよ
「ジーク、良いのか?お前には私の出来る範囲で勉強や貴族の仕来たり、礼節は教えてきたが皇帝を目指すには命を狙われる危険もあるのだぞ?そして今の生活には戻れなくなる」
「それでもお父さんとお母さんが守れるなら!やってみせます!」
「ジーク・・・成長したんだな」
アルフさんはジークの成長に感慨深い表情で見つめた。
ジークの決意が固まった所で、私達も力になる事を約束し、身支度を急いで済ませるのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
ぶるぶる・・・
シオン
「ふっふっふ、どうしたのかしら?」
愚者の声
「悪役令嬢・・・」
シオン
「あら?ようやく気付いたのかしら?おーーほっほっほ!」
愚者の声
(;゜Д゜)・・・
0
お気に入りに追加
1,360
あなたにおすすめの小説
悪徳領主の娘に転生しました。『魔法学園恋愛編!』たぶん!
naturalsoft
恋愛
別タイトル『悪徳領主の娘に転生しました。貧乏領地を豊かにします!』
の、続編になります。
前回の幼少期から成長して学園に入学する所から始まります!
果たして、シオンの恋心はどうなるのか?
(ファンタジー強めです)
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
[連載中]蔑ろにされた王妃様〜25歳の王妃は王と決別し、幸せになる〜
コマメコノカ@異世界恋愛ざまぁ連載
恋愛
王妃として国のトップに君臨している元侯爵令嬢であるユーミア王妃(25)は夫で王であるバルコニー王(25)が、愛人のミセス(21)に入り浸り、王としての仕事を放置し遊んでいることに辟易していた。
そして、ある日ユーミアは、彼と決別することを決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる