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3章:動き始めた国々です!
大変です!ヤバイかもです!(挿絵あり
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翌朝
「ふわぁぁぁ!」
大きなあくびをした私にお兄様が近付いてきた。
「シオン、昨日は余り眠れなかったのかい?」
「ううん、イーリス王女様と少し話しをしていたから・・」
本当は寝つけ無かったのですが秘密にしておこう。
「昨日は素敵な夜でしたわ♪またいつでも来てね!」
笑顔のイーリス王女様に対して少し悔しそうな顔のアイオス王子達に見送られ、私達は王都を後にしたのだった。
「色々とあったけど、良かったね」
「そうですね。国王様も大胆な事を成されましたし、ひかりさんのお陰で敵対勢力を抑え込む事が出来ました。これから良い方向に進んで行くでしょうね」
私達、フィリアス家は馬車の中でお城であった事やこれからの事を話していたの。すると─
「カイン公爵様、御歓談中に失礼します!」
馬車の外から赤龍騎士団長リーゼンが尋ねてきた。馬車の窓口からお父様が聞く
「どうした?何かあったのか?」
王都からフィリアス領に向かう、途中にある大きな交易都市に後30分で着く距離で異変があった。
「街道からそれた小さな森の向こうから煙が見えます。それも複数」
窓から遠くを見ると確かに煙が上がっている!
「あそこに何があるか知っているか?」
「数日前に王都に向かう途中に道標があり、小さな集落があるはずです。木材を交易都市に売って生計を建てているはず・・」
結構もくもくと煙が出ているように見える。
「まさか、火事ですか!?」
どどど、どうしよう!
そうだ!水魔法で鎮火をすれば・・・
「火事ならまだ良いがな。最悪、盗賊に襲われているのかも知れん!至急、確認に行った方が良いだろう」
足の早い赤龍騎士団10名に確認に走らせる事になった。
「いいか!火事なら水魔法を使える者は鎮火にあたり、1人は報告に戻れ!そして万が一、盗賊に襲われているならすぐに戦わず、敵の数を確認して10人以上なら戻って来るように。無理はするなよ?」
赤龍騎士団
「「「はっ!了解しました!」」」
赤龍騎士団は騎兵部隊だけあって、あっという間に見えなくなっていった。
「何か嫌な予感がします・・・」
私が呟くとお兄様が手を握って大丈夫と言ってくれた。
「盗賊ってこの辺りには良く出るのですか?」
お父様が答えてくれた。
「いや、確かにフィリアス領と王都を結ぶ大きな街だから商人も多く、盗賊もそれを狙って多少は出るのだが、この当たりは他国の商人も来るので、地元の都市騎士団や自警団、街の治安には守衛達が頑張って力を入れていてな?巡回がマメで大規模な盗賊団が出るとは聞いた事がないな・・・」
「今まで起きたことが無い異変が、たまたま私達が通る時に起こった・・・!?」
ピッコーン!
私は閃きが走ったようにハッとし、お父様を初め、他の家族も気付いたようにハッとした。
「戦闘態勢!周囲に警戒しろ!!!」
お父様が馬車から出て、騎士達に命ずる!
各フィリアス騎士団は即座に対応し、土龍騎士団は馬車の左右に5名ずつ配備して守りを固め、先頭にいた赤龍騎士団が居なくなった穴を、青薔薇騎士団が10名抜刀して戦闘態勢に入り、後方は飛龍騎士団が後ろを向いて周囲を警戒する。
そして、それはほぼ同時だった。街道から外れた見通しの良い森林から敵が襲撃してきたのだ!しかも、左右から!
「流石はフィリアス騎士団だな。瞬時に危険を察知して厳戒態勢を引くとは!?だが!」
森林から出てきた敵は左右から50名ほどずつ襲ってきた!100人以上は居るみたいだ。
「総員突撃だ!一気に護衛の騎士達を蹴散らせ!」
統率の取れた敵が襲ってきた。後1~2分で到達するだろう。
「大臣達の逆恨みでしょうか!?」
「いや、昨日の今日では準備が無理だ!しかも統率が取れ過ぎている・・・・・・・おそらく帝国兵だろう。外装は盗賊風にしているがな!」
「あの煙も集落が襲われていると、護衛の騎士達を減らす事が目的ですか!?」
してやられた!倍以上の敵に私達はピンチに陥ったのだ。
ガギンッ!
ギンッ!ギンッ!
ガギギーン!
騎士達と襲撃者達の攻防が始まった!
青:セフィリト王都
赤:襲撃地点
補足
※ちなみに、西側からではなく北西から移動しているのは、帝国、神国からの商人達の移動手段として大きな街道が完備されているからです。
※国紹介での挿絵で【魔の森を大きく】修正しました。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「ハラハラ!ドキドキ!」
シオン
(0゜・∀・)wktk
愚者の声
「緊張感無くなるよ!ハラハラ感違う!」
シオン
「愉快なフィリアス騎士団の活躍の場が来たのですわ!楽しみでしょうがないのよ♪」
愚者の声
・・・フィリアス騎士団哀れ(ホロリ
「ふわぁぁぁ!」
大きなあくびをした私にお兄様が近付いてきた。
「シオン、昨日は余り眠れなかったのかい?」
「ううん、イーリス王女様と少し話しをしていたから・・」
本当は寝つけ無かったのですが秘密にしておこう。
「昨日は素敵な夜でしたわ♪またいつでも来てね!」
笑顔のイーリス王女様に対して少し悔しそうな顔のアイオス王子達に見送られ、私達は王都を後にしたのだった。
「色々とあったけど、良かったね」
「そうですね。国王様も大胆な事を成されましたし、ひかりさんのお陰で敵対勢力を抑え込む事が出来ました。これから良い方向に進んで行くでしょうね」
私達、フィリアス家は馬車の中でお城であった事やこれからの事を話していたの。すると─
「カイン公爵様、御歓談中に失礼します!」
馬車の外から赤龍騎士団長リーゼンが尋ねてきた。馬車の窓口からお父様が聞く
「どうした?何かあったのか?」
王都からフィリアス領に向かう、途中にある大きな交易都市に後30分で着く距離で異変があった。
「街道からそれた小さな森の向こうから煙が見えます。それも複数」
窓から遠くを見ると確かに煙が上がっている!
「あそこに何があるか知っているか?」
「数日前に王都に向かう途中に道標があり、小さな集落があるはずです。木材を交易都市に売って生計を建てているはず・・」
結構もくもくと煙が出ているように見える。
「まさか、火事ですか!?」
どどど、どうしよう!
そうだ!水魔法で鎮火をすれば・・・
「火事ならまだ良いがな。最悪、盗賊に襲われているのかも知れん!至急、確認に行った方が良いだろう」
足の早い赤龍騎士団10名に確認に走らせる事になった。
「いいか!火事なら水魔法を使える者は鎮火にあたり、1人は報告に戻れ!そして万が一、盗賊に襲われているならすぐに戦わず、敵の数を確認して10人以上なら戻って来るように。無理はするなよ?」
赤龍騎士団
「「「はっ!了解しました!」」」
赤龍騎士団は騎兵部隊だけあって、あっという間に見えなくなっていった。
「何か嫌な予感がします・・・」
私が呟くとお兄様が手を握って大丈夫と言ってくれた。
「盗賊ってこの辺りには良く出るのですか?」
お父様が答えてくれた。
「いや、確かにフィリアス領と王都を結ぶ大きな街だから商人も多く、盗賊もそれを狙って多少は出るのだが、この当たりは他国の商人も来るので、地元の都市騎士団や自警団、街の治安には守衛達が頑張って力を入れていてな?巡回がマメで大規模な盗賊団が出るとは聞いた事がないな・・・」
「今まで起きたことが無い異変が、たまたま私達が通る時に起こった・・・!?」
ピッコーン!
私は閃きが走ったようにハッとし、お父様を初め、他の家族も気付いたようにハッとした。
「戦闘態勢!周囲に警戒しろ!!!」
お父様が馬車から出て、騎士達に命ずる!
各フィリアス騎士団は即座に対応し、土龍騎士団は馬車の左右に5名ずつ配備して守りを固め、先頭にいた赤龍騎士団が居なくなった穴を、青薔薇騎士団が10名抜刀して戦闘態勢に入り、後方は飛龍騎士団が後ろを向いて周囲を警戒する。
そして、それはほぼ同時だった。街道から外れた見通しの良い森林から敵が襲撃してきたのだ!しかも、左右から!
「流石はフィリアス騎士団だな。瞬時に危険を察知して厳戒態勢を引くとは!?だが!」
森林から出てきた敵は左右から50名ほどずつ襲ってきた!100人以上は居るみたいだ。
「総員突撃だ!一気に護衛の騎士達を蹴散らせ!」
統率の取れた敵が襲ってきた。後1~2分で到達するだろう。
「大臣達の逆恨みでしょうか!?」
「いや、昨日の今日では準備が無理だ!しかも統率が取れ過ぎている・・・・・・・おそらく帝国兵だろう。外装は盗賊風にしているがな!」
「あの煙も集落が襲われていると、護衛の騎士達を減らす事が目的ですか!?」
してやられた!倍以上の敵に私達はピンチに陥ったのだ。
ガギンッ!
ギンッ!ギンッ!
ガギギーン!
騎士達と襲撃者達の攻防が始まった!
青:セフィリト王都
赤:襲撃地点
補足
※ちなみに、西側からではなく北西から移動しているのは、帝国、神国からの商人達の移動手段として大きな街道が完備されているからです。
※国紹介での挿絵で【魔の森を大きく】修正しました。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「ハラハラ!ドキドキ!」
シオン
(0゜・∀・)wktk
愚者の声
「緊張感無くなるよ!ハラハラ感違う!」
シオン
「愉快なフィリアス騎士団の活躍の場が来たのですわ!楽しみでしょうがないのよ♪」
愚者の声
・・・フィリアス騎士団哀れ(ホロリ
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