悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
91 / 100

プッツンは恐いのよ!?

しおりを挟む
スフィアの中心は少しクレーターのようになっていた。周辺の魔物は灰と化していたため、シオンが事前に収納した素材以外は無くなってしまった。ちょっと残念である。

「す、スフィア?大丈夫………?」

いつもは平気でどついているシオンも、遠慮がちに尋ねた。

「ああぁ………」

スフィアは目が虚ろでまともでは無さそうな雰囲気だった。

「スフィア!しっかり!!!」

スフィアはゆっくりとこちらをみると絶叫した。

「敵はコロス!コロス!!コロス!!!」

!?

無詠唱で魔力弾を放ってきた!

ドッカーーーーーーン!!!!!

「ゲホゲホッ!?」
「シオン!大丈夫!?」

クオンとカイルがシオンを庇った!

「そ……こ?そこに……いるの?」

スフィアは虚ろな目で殺気を放ってきた。
いや、魔力弾を連続で放ってきた!

ドンッ!ドンッ!ドンッ!!!

スフィアが放つ魔力弾にクオンとカイルは剣で弾くが、なんと押されていた。

「あらあら♪恐怖が臨界突破して、いわゆるプッツンしちゃったのね♪」

エレインはのほほーんと答えた。

「しちゃったのね♪じゃっなーーーーーい!!!母親ならなんとかしてよ!?」

シオンが叫ぶと、エレインは距離を取ってにこやかに手を振った。

「それはシオンの役目よ♪私はスフィアの力を目覚めさせたのだから」

「え゛!?」

「頑張ってね♪」

エレインは更に距離をとり、収納からテーブルと椅子を出すとお母様とお父様達を連れてお茶会を始め出した。

「えっ!?ちょっ!マジで!?」

お母様とお父様達が役に立たないとわかると、シオンはカイルとクオンにお願いした。

「お願い!お母様達が動かないなら私達がスフィアを止めるしかないわ!力を貸して!」

クオンとカイルはシオンを見て言うのだった。

「無論だよシオン!」
「私に任せろ!」

こうして急遽敵になったスフィアをぶっころ………こほん。

スフィアの目を覚まさせる為に協力する事になった!

「うふふ………敵はどこ?私は殺ればできる子なんですよ?」

ゆらゆらと幽鬼のように髪を逆撫でして、魔力を高めていた。

「スフィア!私よ!シオンよ!」

キッ!!!

ドーーーーーン!!!!!!

魔力弾が飛んでくる!

「聞こえていないか~」

ならやること1つだね!

「ぶっ叩いて目を覚まさせる!!!」

シオンはウッド君を10体召喚した。

「いけっ!スフィアをぶん殴るのよ!」

ノーマルウッド君達はスフィアに襲いかかった!

「うふふふっ。現れたね?消えなさい!」

なんと!スフィアは光の剣を出して、時代劇のようにウッド君をバッタバッタと斬り倒していった。

「うっそーーーーーーー!!!!!?」

シオンは驚きの声を上げた。魔法が強くても剣術など出来ないなずなのだから!

「気を付けてねーーー!!!私の娘は『意外』とハイスペックよ~!クオン君やお父様達の剣術を見て覚えたのよ~」

「マジで!?」

またまた驚くシオンの目の前で、ウッド君達が次々にやられていく。シオンは新たにウッド君を召喚した。今度は剣と盾を持ったウッド君達であった。

「見ただけで剣術を盗むなんてなかなかだね?」

クオンはやる気を出していた。

「アハハハハハ!!!!」

目に狂気を浮かべながら剣と盾を持ったウッド君を倒していく。

「ウッド君達が雑魚扱いだと!?」

一騎当千の騎士クラスのウッド君が全然、相手になっていなかった。

「では、私が出よう」

クオンが前に出た!

「気を付けてね!」

シオンは心配そうに見送った。カイルはシオンの護衛して油断せず見守っている。

「…………また、生け贄がきたわね?」
「さて、どうかな?」

最初に仕掛けたのはクオンであった。クオンの愛刀【水神剣】も龍王様からの送り物であった。

「水神剣………いくぞ!」

上段からの鋭い斬り込みに、スフィアは光の剣で防いだ。

「まだまだ!!」

斬激の連続であった!クオンは目にも留まらぬ速さで斬激を繰り出してスフィアを攻め立てた!?

「くっ!うざったいのよ!!!!」

スフィアは強引にクオンを弾いた。

ザザザッ!!!

「苦戦しているな。手を貸そうか?」

カイルが声を掛けるが目が笑っていない。本気でマズイと思っているようだ。

「いや、大丈夫だ。だいたいわかった。次で決める!」

おお!お兄様は殺る気だね♪

「はあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

スフィアが光の剣に魔力を込めていた。

「チッ!」

クオンはシオンが巻き添えになる事を嫌い、走り出した!

「消えなさい!『聖光斬』!!!」

スフィアの振った斬激から光の刃が発生し、クオンに襲い掛かる!

「ここだ!」

クオンは紙一重で光の刃を避けると、一気に詰め寄った!?

「なにっ!?」

スフィアは慌てて光の剣を振りかぶるが、その前にクオンは間合いに入ると、片手で剣を受け止め、空いた手でスフィアの腹を打ち身(殴った)した。

こうして、スフィアは自分の力を覚醒させる事に成功したのだった。








しおりを挟む
ツギクルバナー
感想 4

あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

少女漫画の当て馬女キャラに転生したけど、原作通りにはしません!

菜花
ファンタジー
亡くなったと思ったら、直前まで読んでいた漫画の中に転生した主人公。とあるキャラに成り代わっていることに気づくが、そのキャラは物凄く不遇なキャラだった……。カクヨム様でも投稿しています。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

処理中です...