悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
88 / 100

準備期間中は暇なのよ~

しおりを挟む
お父様の宣言から、各スタッフが慌ただしく動いていった。

「シオン?ああ、何もしなくていいわよ♪遊んでらっしゃい」

お母様や他の人々に手伝う事はある?って聞いたら大丈夫だとか、遊んでていいよとか、シオンは少しふくれた。

「もうっ!私だって何かの役に立ちたいんだよ!」

プンプンとデザートのプリンを頬張る。

むしゃむしゃ
むしゃくしゃ

「それで?本当の理由はなに?」

シオンの愚痴を聞いていたのは、スピカと玉藻、スフィアにエレインがいた。

「リリーもいるのよ~!」

リリーはシオンのプリンを一口もらい幸せそうだった。

「取り敢えず、暇なのよ!」

うん、どうでもよい理由でしたね。

「でも、今はアクエリアス公国にとって大事なときなのじゃ。余りハメを外す行動は謹むべきではないのかのぅ?」

「だって~もう、建物を建てる仕事も一段落着いたし、食料生産も大規模農業もウッド君が耕して軌道に乗ったしやることないのよ~」

机にフッしてじたばたと暴れるシオンに、一同は深いため息をついた。

スピカ「やることはやっていたのね」
玉藻「まぁ、100人規模でやる建設や農業を1人でやってしまえば暇になるのぅ」
スフィア「まったくシオンは子供ですね~」


ムカッ!!!

何故かスフィアに言われると腹立つな!

「最近のスフィアさんは食っちゃねばかりで太ったんじゃないの~?」

「ガーーーーーン!!!!?」

慌ててお腹の肉を摘まむスフィアだった。

「あらあら大変ね♪」
「ちょっとお母様!摘ままないで!!!?」

スフィアで遊んだエレインは1つ提案してきた。

「さて、暇なら魔物退治でもいく?」

素早く手を上げてイクイクーーー!!!!とアピールをした。

「でも、エレイン様。魔物はあらかた間引きしたばかりですが?」

そうなのだ。エレイン復活で聖なる結界も周囲に発生したため、魔物は急激に少なくなった。
まぁ、需要のある魔物の素材はダンジョンで手に入るのだが…………

「実は、スフィアが修道院の所で存在して、聖なる結界を張っていたのは訳があるの!」

エレインがなにやらスフィアに対して重要な事をさらっと話し出した。

「森は西に行けば行くほど強力な魔物が現れるでしょう?実は、西の森の最奥には魔王城があるのよ♪半ばダンジョン化しているから、そこから魔物が現れるのね。スフィアは東に結界を張って魔物の侵攻を防いでいたの。ってか、それが任務だったのよ」

!?

「「「なんだってーーーーーーーー!!!!!?」」」

んっ!?

「ちょっとスフィアまでなんで驚いているのよ!!!!?」
「だって知りませんでしたし~」

この最重要な任務を知らないなんて!?

「ごめんね~?知らないのは無理ないわ。スフィアが修道院で人々を見守るようにしたのは私だもの。その結果、魔物の侵攻を防ぐ事になっただけだもの。南には険しい山脈が防波堤になっているから東の森に向かうしかできないのよ」

「ほらね~」

ポカリッ

「アイタッ!」

何がほらね~なのよ!

「まぁまぁ、西の森にはまだまだ魔物が大勢いますし、魔王城までたどり着いたら貴重なアイテムなど手に入るかも知れないわよ♪」

「それ良いよ!行こう!すぐ行こう!!!!」

すでにやる気を出したシオンは急に元気になった。

「待て待て、待つのじゃ!せめて明日にしよう。準備もあるしのぅ?」

「よし、しっかり準備をしてから明日は魔物狩りに行くぞぉ~!」
「私はお留守番で…………」
「このまま子豚ちゃんになってもいいの?」

バッ!!!

「よし、しっかり準備して頑張りましょう!」

えいえいえおーーーーーー!!!!!

う~ん…………実に良いコンビであった。

「後は保護者同伴でいけば大丈夫ね♪」

この後、シオンの母親なども誘い楽しい楽しい魔物の殺伐ツアーに行くことになるのでした。


もう、フラグが立ちまくりですね。
(魔王様、どうしようかなー?)







しおりを挟む
ツギクルバナー
感想 4

あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

少女漫画の当て馬女キャラに転生したけど、原作通りにはしません!

菜花
ファンタジー
亡くなったと思ったら、直前まで読んでいた漫画の中に転生した主人公。とあるキャラに成り代わっていることに気づくが、そのキャラは物凄く不遇なキャラだった……。カクヨム様でも投稿しています。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

美少女に転生して料理して生きてくことになりました。

ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。 飲めないお酒を飲んでぶったおれた。 気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。 その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます

里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。 だが実は、誰にも言えない理由があり…。 ※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。 全28話で完結。

処理中です...