悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
86 / 100

☆女神様降臨☆(これってなんの小説でしたっけ?)

しおりを挟む
泉の水は少し冷たい程度で、特に違和感なく入れた。そして手を組んで祈りを捧げた所、するとシオンの周りに光の粒子が集まりだした。

「これは…………?」

光の粒子は段々と人の形を取り始め、そして緑色の長い髪を靡かせた、1人の女性の精霊が現れていた。

「ようやく会えましたね。私はこの世界を創造した女神エレインと申します♪」



??

????

今、この女性はなんて言った?また自称女神様詐欺なの?

「かつて私は邪悪な【邪神】との戦いで力を失いました。それを同僚である地球の神にお願いして、私の力を回復出来る人材を【転生】という形で送って貰いました。他の神は別の世界に干渉出来ないためです。定期的に何度も送って貰いましたが、【何故】か世界の【強制力】が働き転生者達はストーリーに満足して、それ以上の活動をしなくなりました。無論、私の力もなかなか回復しませんでした。しかし、貴女は何度も強制力で邪魔されても諦めなかった。それが少しずつ強制力を変えていき、追放された所で強制力は作用しなくなりました」


長い…………まだ終わらないの?ってか、この世界って乙女ゲームの世界じゃなかったの?それに邪神って何よ?それなら魔王もいそうね!
(※フラグが立ちました。次回は魔王出現で)

「私の力はこの世界樹そのものなのです。世界樹がこの世界に立って、信仰力や魔力を集める事で私の力は回復したのです。本当にありがとうございます!」

この異世界の女神エレインさんは本当に感謝しているようで、シオンに頭を下げた。

「それで貴女は世界樹の精霊ではなく、創造神エレイン様と呼べばいいの?」

「そうですね。世界樹の精霊も、この世界の創造の女神も同一人物なので、どちらでも良いですが…………呼びやすさから世界樹の精霊エレインと皆様にお伝え下さい。これから私の力が全快ではありませんが回復した事で、シオンにお礼をしたいと思います。出来る限りの願いを叶えましょう!」

シオンはう~んと腕を組んで考えたが、何もないよ?と言った。

「え…………?何もないことはないでしょう?ほ、ほら!金銀財宝が欲しいとか?」

「龍王様から貰ったし、生活に困ってないしなぁ~?」

「それなら、国の王様(女王)にしましょうか!?」

「えっ?つい最近、このアクエリアス公国を建国したから、公爵令嬢から皇女様になったよ?」

「それなら、人類の夢!不老不死に!!!?」

「それって呪いだよね?大切な人を置いて逝かないといけないから嫌だなぁ~、それにダンジョンマスターになったから、不老不死になろうと思えばなれるようだし?」

「…………………」
「…………………」


気まずい沈黙が流れた。

「貴女には欲ってものがないのですか!!!?」

なんか逆ギレされた。

「もう面倒くさいなぁ~!だったら超有名なセリフを言っちゃうよ!」

ぱぁーーーー!!!

「やっぱりあるのですね!さぁ!どーーーんと来なさい!!!」

女神エレインさんは満面の笑みを浮かべた。
なんか駄目精霊スフィアと同類の予感がするけど…………気のせいだよね?ねっ?

「じゃね、『貴女のような女神に、ずっとそばにいて欲しい』!」

「ほぇ?」

『ああ女神様』も一瞬、間の抜けた声を出して女神エレインさんは聞き直した。

「それだけでいいの?」
「うん!楽しそうだし!」
(クックックッ、ずっと側に居れば願いごとが叶え放題じゃね?)

と、クズなことを考えていたシオンでした。

「わかりました。最初からお礼にずっと見守る積もりでしたが、側で見守りましょう!」

そういうと、女神エレインさんは………もうエレインだけでいいや。エレインは、シオンの唇に触れて自分の指を舐めた。

「なっ!?」

「ごめんね。契約には契約者の触媒が必要だから唾液を貰ったの♪」

おい!どうして喜ぶ!?まさかそっち系の人(女神)なの!!!!?

「そろそろ泉から出てもいい?寒くなってきたし」

「あら?ごめんなさい。もう大丈夫よ」

シオンが泉から出ると、間の悪い事にちょうど龍騎士団達が様子を見に戻ってきた。

「シオンお嬢様!ご無事ですか?」

「あ…………ああああ!?いっやーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

またマシンガンを召喚し、顔を真っ赤にしながら種弾を撃ちまくるシオンだった。

いつもながら締まらないシオンでした。








しおりを挟む
ツギクルバナー
感想 4

あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

お妃さま誕生物語

すみれ
ファンタジー
シーリアは公爵令嬢で王太子の婚約者だったが、婚約破棄をされる。それは、シーリアを見染めた商人リヒトール・マクレンジーが裏で糸をひくものだった。リヒトールはシーリアを手に入れるために貴族を没落させ、爵位を得るだけでなく、国さえも手に入れようとする。そしてシーリアもお妃教育で、世界はきれいごとだけではないと知っていた。 小説家になろうサイトで連載していたものを漢字等微修正して公開しております。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

処理中です...