悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

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いつまで続く?どこまでも!

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騎士団長は、すぐに周辺の貴族達にも応援要請を出した。

「今の倍の魔物か…………到着まで2時間といった所か?」

すでに兵士達には休憩を取らせているが、もしまた殲滅後に魔物達が出てくれば危うい感じていた。

「怪我人も多いな。王都から支援物資をお願いせねば」

王都にも伝令を送り、1人で考える騎士団長だった。

『この時期にスタンピードなど、何者かの意志を感じる。流石にアクエリアス家がやったとは思わないが、スタンピードなどこの20年起こらなかったのだがな?』

王国の未来に不安を感じる騎士団長ではあったが無情にも魔物は迫ってくるのであった。

その頃─

「報告致します!第一波の魔物の襲撃を撃破したとの事です!」

「そうか!騎士団長がやってくれたか!?」

伝令の報告に喜ぶ宰相だったが、国王が報告で気になる点を尋ねた。

「おい?第一波とはどういう事だ?」

「騎士団長及び王国軍は魔物を大した被害も出さずに撃破しましたが、再び東の森から魔物が現れたとの事です!数は先の2倍ほど!」

「「なんだとーーーーーー!!!!!!」」

声のハモる国王と宰相だった。

「それでは少数規模なスタンピード(魔物の氾濫)ではなく、大規模スタンピードの可能性があるということか!?」

「いや、最初の魔物が先見隊としたら指揮する者がいるかも知れんぞ!」

この国王と宰相は、重ねていうが優秀なのである。しっかりと先を見据えて指示や行動ができるのだ。

「反対側の貴族にも支援要求を!そして、回復薬や包帯などの薬品も追加で送れ!幸いにもデルタ大公が大金を置いていったからな!」

前回、デルタ元公爵は手切れ金の代わりに地方の税、10年分を置いていったため、国庫は潤っていた。

「横から失礼します!怪我人が多数出ているため、回復魔法を使える『聖女』を連れ出す事は出来ないでしょうか?」

伝令の兵士が進言した。

!?

「おおっ!?そうじゃった!自宅で軟禁している聖女の領地もあの周辺にあったな?よし!許可する!」

もともと、王子達を落とさなければ聖女として、そこそこ人気のあった女であったのだ。
これで実績を積めば多少の風当たりが弱くなるだろう。

んっ!?実績………………!?

「そうだ!バカ息子も魔物の迎撃に向かわせるか!?あくまでも一兵卒としてな!」

「なるほど!それは良い考えですな!?見事、魔物を倒せば信用回復に繋がるでしょう!では、我がバカ息子と騎士団長の子息もセットで連れていきますか!」

聖女に絆された、王子の他に宰相の息子と騎士団長の息子がいたのだ。それぞれ、シオン令嬢を追放した事で、自宅で軟禁状態であった。
いや、騎士団長の息子だけは、訓練という地獄のしごきを毎日させられたため、力は付いてきていた。

「しかし、聖女と会わせて大丈夫ですかな?」
「…………少し不安が残るが、魔物と命懸けの戦いの最中にチチクリ合うほど愚かではないだろう?……………ないよな?」

すこーし、不安の残る提案だったが、信用回復の為に動かす事にした。

「では、この書類を持って至急に向かって欲しい」

「はっ!」

伝令の兵士はすぐに後にした。








「なまじ頭が切れると扱い易くて助かるな」

そう、少しヒントを与えて王子達を前線に送るように誘導したのだ。

この伝令兵は、賢明な読者の皆様であればお気付きでしょうが、アクエリアス家の密偵である。前回、扉を壊したのも立て付けを悪くして中の声を外から拾えるように工作したのだ。

シオンを追放した者に地獄を見せること。
シオンを大切に思う配下の者達の暴走であり、シオンの両親の指示ではなかった。

『確かにスタンピードは予想外だったが、ちょうど良い。ここでアイツらに消えてもらうか』

こうして、王子達は前線へと送られる事となった。

そして、アクエリアス領の我らの主人公は王国のスタンピードの事を知らずに、今夜もどんちゃん騒ぎのお祭りを開催しているのでした。

「にゃははは!!!!酒持ってこーーーーい!」

「シオンの飲んでるの、レモンウォーターよね?なんで酔ってるの!?」

場の雰囲気で酔う事ってあるよねー!

「では私が介抱しよ………」
「僕がする!」

バチッ!バチッ!バチッ!

今夜も長い夜になりそうであった。

色々な意味でね!








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