悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
75 / 100

アスタリスクは遊ぶ所がいっぱいだよぉ~!

しおりを挟む
夕暮れ時に、シオンはお爺様とお婆様を街へ連れ出した。

「あらあらまぁまぁ!」
「うむ………あのエレベーターと言う物には驚いたたな。あれなら高い所に簡単に移動できる画期的な装置じゃ」

お爺様とお婆様は高層ビルの明かりなどに、たいそう驚いていた。しかし、1階と2階の吹き抜けのエスカレーターにも驚いていた。

「おおっ!階段が動くとは!?」
「これは楽でいいわねぇ~」

初めて見る『もの』に興味津々であった。

「まだまだ、街にはもっと面白いものがたくさんあるからね♪」
「それは楽しみねぇ~」

ちょっとおっとりしているお婆様の手を取り、シオン達は街へ繰り出した。

「そろそろかなぁ~?」

シオンはまず、腹ごしらえの為に食事の出来る所へ向かった。

「お爺様はお肉とか食べられますか?」

長年、寝たきりで余り食事の出来なかったお爺様を気遣い聞いた。

「うむ、確かに長年食事は苦痛じゃったが、今は、この肉体を維持するために食べたいのぅ」
「私もこの街の食事に興味があるわ♪」

こうして、シオンが向かったのは龍族が運営する『ドラゴンマッスル』のレストランだった。
このレストランは、鉄板料理のように中央に料理人がいて、客の目の前で作るのがウリだった。

「ほほぅ!?龍族の料理か!これは楽しみじゃ!」

お爺様は目の前で作る料理に大興奮だった。

「おっちゃん!私のお爺様お婆様を連れてきたの。美味しい所、お願いね!」

「おうよっ!シオン嬢ちゃんの親族とあっちゃ、まずい飯は出せないな!とっておきを用意するぜぃ!」

龍族のおっちゃんは、奥から極上の肉を持ってきた。

「海で取ってきたシーサーペントの肉だぜ!」

ほうほう?それは魚じゃないの?とは突っ込まないよ?

「なんと!海蛇と名高い、巨大龍ではないか!」
「ははっ!俺達龍族でも手こずる怪物だ。味わって食べてくれ!」

料理人は鉄の串を差して、口から炎を出して肉を焼いた。

あっれーーーー?鉄板はどうした!!!!?

とは、突っ込まないからね!

豪快に皿に盛り付けられたお肉は、ミディアムに焼けていて、上から塩と胡椒と魚醤油を掛けて完成だ!

「お爺様、お婆様どうぞ♪」

まずはお爺様が食べると……………

クワッ!!!!

「素晴らしい!最高の味じゃ!!!!」
「あらあら♪」

お婆様は上品に、そしてパクパクと食べている。

「シーサーペントの肉はカロリーが少なく、たくさん食べても太らないんだぜ?そのくせに食べごたえが凄いだろう?」

ムシャムシャ!!!

「うむ!旨い!旨いぞ!!!」
「最高の味ですわ♪」

「そう言われると嬉しいぜっ!」

こうして美味しい料理を食べた後は、少し娯楽施設へと足を運んだのだった。

「お腹も膨れたので、少し娯楽施設へ行きますね!」

「娯楽施設か?演劇などかのぅ?」

シオンは楽しみにしててと言って移動した。
そして着いた場所は─

『リトル・マーメイド』

「なんだ?ここは?」
「入ってからのお楽しみだよ♪」

建物に入って行くと、現代でいう所の水族館であった。

「これは………なんと幻想的な………」
「凄いわ♪」

ガラスの向こうには、美しい海の魚が泳いでいた。

「こんなもの見たことがないぞ!」

海の神秘を見ながらゆっくりと歩いていった。

「そろそろ上映時間かな?」

シオンが手を引いて奥へと連れていった。奥へいくと、現代でいう所のイルカショーをやっているような場所に着いた。

「ここは人が多いな?」

大勢の人々が集まり、今か今かと待っていた。
少しして、【人魚ショー】が始まった。

「「人魚!!!?」」

またまたお爺様とお婆様はびっくりしていた。
娯楽に飢えていた人魚のセレス達に、自分達がショーをやる事を勧めて良かったよ♪

セレスがシオンに気付いて、特別に虹を出してくれて、歓声が上がった。

「シオーーーン!!!また、きてねーーー!!!」

セレスの掛け声に手を振って応えた。お色気ムンムンの人魚のショーはアスタリスクで1番の人気に成りつつあった。

「まだまだ色々あるけど、遅いし今日はここまでだね。また遊びに行きましょう」

「ああ、ぜひお願いするよ」
「ありがとうね。シオン、楽しかったわ」

「お爺様とお婆様も若々しいカップルでしたよ♪」

シオンがそういうと、二人は見つめ合い顔を赤くしていった。

「これ!大人をからかうもんじゃない!」
「ごめんなさーーーい!」

こうして、楽しい平和な日々が過ぎて行くのでした。




しおりを挟む
ツギクルバナー
感想 4

あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

少女漫画の当て馬女キャラに転生したけど、原作通りにはしません!

菜花
ファンタジー
亡くなったと思ったら、直前まで読んでいた漫画の中に転生した主人公。とあるキャラに成り代わっていることに気づくが、そのキャラは物凄く不遇なキャラだった……。カクヨム様でも投稿しています。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

処理中です...